4
「ただいま」
私が今日のことを家で相談しようと思って家に入ると、
「ひかり〜♡」
と何かが私に飛びかかってきた。
「もう、お姉ちゃん。服ぐらい来てよ」
「え〜、服着るのめんどくさいよ〜。下着は着てるし……しかも、この方が興奮するっ♡」
そう、この下着姿でヤバめの表情を浮かべているのが日野 明。私のお姉ちゃんだ。基本的に頼れる存在なのだが、ときどき中年の変態オヤジみたいになる。
ほら、今も私のお尻を……
「んっ♡」
「ふぇっふぇっふぇ〜♡ ひかりちゃんはお尻で感じるのじゃな〜♡」
なっ! この痴女、遂にスカートの中に手を突っ込んで触ってくる。
喋り方まで中年の変態オヤジに……
「ひかりちゃんのお尻は極上じゃの〜♡」
バシッ。
私はたまらずお姉ちゃんの頭を叩く。
だが、お姉ちゃんは止まらずどんどん内ももの方へと手を移行させていっている。
ダメだこの姉は……
「んっ♡ あっ♡」
手つきまでいやらしい。
お姉ちゃんに相談したいことがあったのに、何も考えられなくなってきた……
「まだまだこれからじゃよ〜♡」
姉の声がぼんやりとした頭に響いた。
◆
私は帰ってきてしばらくお姉ちゃんに全身を触られまくった。おかげさまで乱れまくった服装を元のように戻しながら、私はお姉ちゃんをじろっと見る。
「ひかり、学校でなんかあったでしょ?」
「えっ? なんでわかるの?」
なんと、お姉ちゃんの方から話を切り出してきた。さすがに、もう痴女モードではない。
下着姿なのは変わらないが……
でも、こういうときに気づいてくれるお姉ちゃんはさすがだ。
「家に入ってきたときの感じが、いつもより暗かったからね。それで何があったの? 私の可愛い光ちゃんをいじめたのは誰? 骨抜きにしてあげる」
「お姉ちゃんのものになった覚えはないんだけど…… 今日ね、席替えがあったの……」
と私は今日から、席が隣の席になった月野くんに三度も無視されたこと、その後英語の宿題を見せてあげたら「キモいから見るな」みたいな感じで拒絶されたことなどを話した。その後、嫌われているのではという不安と、恐怖のために一度も喋りかけられなかったことも
「ふ〜ん。でも、光って思い込み激しいからね〜。」
お姉ちゃんが思案顔で呟く。
「着物着るとき下着を付けないっていうのをずっと信じてるくらいだし……」
「え?」
「いや、なんでもないの」
少し声が小さくて聞き取れなかった。
「とにかく、まだ1日しか経ってないわ。もう少し確認の時間をとりましょ。だから……」
なるほど、お姉ちゃんが提案してくれた確認方法は良いと思った。
「わかった。ありがとうお姉ちゃん」
私はそれをすることに決めた。
「良いの良いの〜♡ わ、た、し、の光のためなんだから〜♡」
なんか、危険な雰囲気が……
この後、お姉ちゃんがまた飛びついてきたがそこは割愛する。
お姉ちゃん撃退ボタンは下です