6.作戦計画のやつ
2人がぶつぶついいながらステータスを振り終えると、また下からギャアギャア喚き声が聞こえてきた。
大輔「ちっ、まだまだ来るな。」
秀樹「おい、もうすぐ夜中の2時だ。新聞配達の人とか来そうだな。」
2人は少し嫌な予感がしてくる
大輔「まずいな・・・あと1時間あの化け物を倒して、それでも出てくるなら隠れた方がいい。」
秀樹「だな、そしてあの化け物の名前はゴブリンなんやな」
大輔「ああ、ステータスでゴブリンナイフって書いてあったなw」
秀樹「ゲームなら定番の雑魚やなw」
2人は少し笑い会った。
ゴブリン達の喚き声がすぐ下に迫って来ている。
大輔「ちょっと外を見てみる」
大輔がこっそり外を見ると、そこには20〜30匹程のゴブリン達の群れがいた。
大輔「・・・・」
秀樹「どうした?」
秀樹もこっそり外を覗く。
そしてその数に戦慄する。
秀樹「あの数は、まともに戦って勝てる数じゃねえぞ。」
大輔「ヤバイな・・・ひとまず上の階に上がろう。」
2人は危機感を抱きながら5階まで上がり、隠れて様子を見る事にした。
ギャアギャア喚き声と階段をドタバタ上がって来る音が聞こえる。
大輔「おい、これはもうそろそろオレらの手におえなくなってきたな。」
秀樹「だな、奇襲で倒すのは4〜5匹までだ。こんな何十匹も相手にしたら、死ぬだろうな。」
2人は無言になる。
ゴブリン達があちこちのドアを叩きまくる音が聞こえてきた。
大輔「どうする秀樹、こりゃオレ達もヤバイぜ。」
秀樹「ひとまず、オレの家まで逃げよう!家には金属バットも包丁もある!」
2人はゴブリン達の様子を見ながら、階段からゴブリン達が居なくなるのを待つ。
大輔「・・・多いな・・・」
さっきから階段を登って行くゴブリンやらそこら辺の家のドアを殴るゴブリンやら、このマンションはゴブリンだらけになっていた。
秀樹「これは増えてるぞ、外からゴブリンがどんどん入って来てる。」
そう、ゴブリン達は今や数百匹の大軍となりマンションに入り込んでいた。
大輔「これは、マズイぞ・・・非常にマズイ。」
2人は数の多さに自分達の命の危機を感じていた。
秀樹「作戦変更だ、この壁の横にある排水パイプを使って下に脱出しよう!」
大輔「いいね、このマンションにいたら時間の問題で死ぬ。」
2人は排水パイプを使って下まで降りていった。