2.腐れ縁のやつ
秀樹「・・・・やっぱ緑のやつ居るじゃん・・・」
先ほどまで秀樹の居た辺りを緑の化け物はうろついていた
秀樹「うまく撒けたみたいやな、あいつ頭はそんなに良くないのか」
ふう・・・と、秀樹が一息ついてこの状況を考える。
突然現れた緑の化け物
あれは確実に自分を殺そうとしていた
秀樹「・・・何か分からんが携帯も使えんし、何とかしないといかんよな」
そこで目の前の部屋の前に傘があるのを見つけた
秀樹「これは武器として一応持っておくか・・・」
秀樹は傘を装備したのだったすると、一階からギャアギャア!と気持ちの悪い喚き声が聞こえてきた。
秀樹「!! ・・・なんや!?」
秀樹が恐る恐るまた下を覗くと、緑の化け物が何やら騒いでいる
秀樹「気持ち悪い声やな、なんで騒いでるんやろ?」
秀樹は化け物が見ている方向を見てみると、人がこっちに歩いて来ているのが見えた!
秀樹「やべえ! あの人殺されるんじゃね!?」
秀樹が焦りながら近づいて来る人を見ていると、何だか見覚えがある事に気付いた。
秀樹「おんや? あれは・・・え、大輔!?」
そう、なんと今にも火の玉を撃たれそうになっているのは
秀樹の親友であり、腐れ縁の奴である大輔であった。
秀樹「うわぁ〜このタイミング〜w」
秀樹はすぐさま一階に降りた。
そっと化け物の方を覗くと、ヘイトは完全に大輔の方へ向いている。
秀樹「・・・チャンスだ」
秀樹は足音を立てずに素早く化け物の背後へ回り込んだ。
そして素早く、思い切り良く化け物の後頭部へ傘の突き攻撃をお見舞いした!
秀樹「死ねやぁらぁ!!」
パキャッと嫌な音を立てて傘の突きは見事にヒットした!
化け物「ッギャアス!!」
化け物は秀樹による渾身の傘突をくらい地面に倒れこんだ!!
秀樹「よっしゃらあああ!」
勝利の雄叫びを上げた秀樹は再び化け物へ傘突を繰り出しまくった! 遠くからその光景を見ていた大輔は唖然としていた。
大輔「・・・えっと、あれ秀樹やんね・・・あの緑の奴はいったい・・・?」
いきなり親友が緑の化け物?を傘で突きまくっている光景に、混乱しながらも大輔はすぐさま加勢に入る。
大輔「秀樹ーー! 何や分からんけど加勢するでえええ!」
そこから秀樹の傘突と大輔の安全靴での蹴り攻撃で、化け物は完全に動かなくなった・・・
秀樹「はあ・・・はあ・・・」
大輔「ぜえ・・・ぜえ・・・」
ピクリともしなくなった緑の奴を見ながら、2人は汗だくでお互いを見る。
秀樹「ナイス・・・はぁはぁ・・・タイミング」
大輔「お・・・おうよ?」
しばらく呼吸を整えながら緑の奴を見ていると、しだいに緑の奴は消えてしまった。
秀樹&大輔「・・・えぇ!?」
そして、2人の脳内に響く声・・・
《《ーーレベルがアップしました!!》》