表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は切望する  作者: 沖ノ灯
6/27

始まり6

注意:犯罪現場の描写があります。

現場の近くで自転車を止めて鍵をかけてると、制服の巡査に確実に怒られる。

毎回の事なので、腹も立たなくなっちゃった。

ポケットを探ると逆に大騒ぎするので、上着のボタンを外してすぐバッチを見せられるようにしてる。


「おはようございます」と「お疲れ様です」を交互に言いながら、鑑識の人に手袋と靴にかぶせる袋と髪の毛にもビニール袋をつけて部屋に近づく。

篠崎本部長補佐がいた。

人より頭一つ大きいので、すぐ見つかる。

おいでおいでされる。甥っ子扱いに近いと思う。

挨拶をすませると、

「悪かったな、こんな時間に呼び出して、ん?」

「いや、かまいません。被害者はこらちの女性ですかね?」

亡くなった方に手を合わせていると、

「また、寝てないだろう?大丈夫なのか?」

小声で聞かれた。

なんでバレるんだろう。

昨日と服が同じだからか、そんなにニオウのか。

さっさと仕事をして、帰って寝たいのが本音だけどね。


深呼吸して絵の構図を決めるみたいに両手で四角をつくると、少しずつ時間を遡り始める画像が見える。

当然、自分しか見えない。

周りにいた刑事さんや鑑識の人が物珍しそうに見てくる。

「これが例の霊能者か?」

スピリチュアリストとかサイキックとか言い方いろいろあるけど、そういう人という事になっている。

2時間くらい前に、亡くなってる女性が、部屋に逃げ込んできた。

追ってきたのは、ヘルメットした男だ、残念ながら顔までは見えない。

「死亡時刻は午前2時30分ですかね、30cmくらいの包丁で背中から一カ所、倒れこむ所に上から首に二カ所目。」

話はじめると、全員の耳がこちらに向くのがヒシヒシとわかる。

すごく緊張する。

「おそらく体格から男性。身長が175センチやや細身、バイク用のヘルメット着用、黒っぽいジャンパー、ジーンズに土足のままです。」

ヒューと口笛が聞こえた。


篠崎本部長補佐がニヤニヤしながら頷く。

みんなに使える奴だろうと言いたげだ。

「実はな、目撃者がいるんだ。ほぼ一致してるな。」

無精ひげをガリガリこすりながら、近づいてくる。

こういう仕草は、もう少し情報が欲しい時だ。

「このヘルメット、珍しい色柄ですね、特注かな。」

ほぅと嬉しそうな顔をしている。

ついでに凶器の包丁のゆくえも探して差し上げるとするか。


当然、魔力の使われた痕跡など、カケラも無い。

再投稿が完了しました。

R18からR15へお引っ越しです。

まだまだ続きますので、最後までどうかお付き合いください。

広げた風呂敷がコツッとまとまればいいのですが。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ