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僕は切望する  作者: 沖ノ灯
3/27

始まり3

「パンツ?履いてるわよ!紐が細いのよ!

全く、いやらしいわね!」

マイクロミニのワンピースの裾を引き下げながら、怒ってる。

「あんまり、スカート引っ張ると、無いからいいけど胸見えるよ?」

だって、深いVネックでノースリーブのワンピースなんだ。


「無い・・・から、いい・・・けど?」

声が、かすれて震えている。

「どっか怪我してる?」

唸りながら、こっちに向かってくるかと思ったら、5歩目で転んだ。

シルフィアが、けだるそうな声で

「100回謝って許してくれるかしら?」



という訳で31回言い方を変えて、謝ってる。

「ごめん、本当に申し訳ありません。」

すりむいた少女の膝をシルフィアが水道水を運んできては、かけている。

僕は凍りついた男を放っておくわけにもいかないので、手から割れたビンの凶器を取り、

「えっと、この男の記憶は消したほうがいいんだよね?」

少女に確認した。

コクコク黙って頭を揺らしてる。

「何日くらい前に出会ってる?」

「1週間・・ん、8日前。」

「わかった。」

男の頭の中の時間を10日くらい前に巻き戻した。

ポケットに入れておいた鍵をだして、壁に鍵を刺す。

登録しておいた高級クラブの男性用トイレのドアが現れる。

開けて、凍った男を移動させ、フリーズの解除をして、男を投げ込んだ。

低い音を立ててドアが閉じ、鍵が地面に落ち、元のコンクリートの壁に戻った。

しばらくの後、目を覚まして、男がドアを開けると、来店しただけで万単位のテーブルチャージ料を支払う店内にいる事になる。



「これでヨシと。

僕の名前は、ヒロムだ。」

話しながら、少女から少し離れた位置であぐらをかいた。

シルフィアが小さく叫ぶ、本当は本名は明かしてはいけない。

「階級銀の5号で、日本の警察に正体は隠して協力してる。

警察の人からは、ギンゴって呼ばれてる。」

少女は黙って頷いた。

「何があったか聞いていい?

魔法を使うには事前の許可が要るって知ってるよね?」


「あれは・・クライアントだと思ってたけど、どうも逆恨みされてたみたい。」

「フム。今回は銀の権限で魔法の誤発動と報告しておくよ。

壊れたモノも無さそうだし。

アノ男の記憶も無い。」

シルフィアが

「信用して大丈夫なの?」

心配してる、使い魔の声は少女にはまだ聞こえていない。


「このモヤモヤしてるのは、ギンゴの魔法?」

「いや、使い魔だよ。」

3体の使い魔が了承して姿を見せると、少女は初めて笑った。


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