始まり1
できる限り読みやすい表現を心がけていますが、犯罪の絡みで事件現場の描写があります。
街が開けて見える廃ビルの屋上に僕はいた。
ここのネオンは、しばらく前から点灯もしていないから、暇な夜に陣取るのに都合がいいんだ。
自己紹介しなけりゃね。
僕は特殊な家系の魔術師で、訳あって、ここで階級の銀の5号を略して、ギンゴと呼ばれている。
日本の警察の要請で、秘密裏に協力してる。
主に潜伏して悪さしてる不法就労ならぬ、魔術師をあぶり出すのが僕の役目だ。
ついでに僕の使い魔達も紹介しないとね。
海にいるエイのような形をしてる影が、ジン。
とっても素早くて、情報収集してくれる。
ソファー代りに背中で寝そべってる黒ヒョウみたいなのが、タシーム。
自由自在に形を変える。
肩にいる妖精の女の子が、シルフィアだ。
えっとシルフィアの役目は、そうだな、なんて言ったらいいか。
「いつまで、ここに座ってるつもりなの?」
こんな感じに、おせっかいをしてくれる。
「何よ、その目は?」
「イタタタ、イタイヨ!」
小さい足だから蹴られても、せいぜい紐を振りまわしてる程度だけど、耳を蹴られると心は痛い。
残念だけど、人間には使い魔はほとんど見えない。
たまに魔力がある人に、湯気のように見える程度だ。
見せたいと主が思い、使い魔も同意すれば、相手にも見える。
もう僕の使い魔になって何年も経っているので、口で話さなくても通じあえる。
「はぁ、あんなに予算使って設置したのに、ビクともしないからさ。」
ジンがシュルシュルと飛びまわりながら、
「まだ10日と4時間25分30秒です。」
妙な、慰め方をしてくれた。
手にもったタブレットには、管轄の地図が省略して描かれ、そこに魔力反応の装置の場所が白い小さな三角で表示されている。
丸が光れば、その場所で魔力が使われたと、瞬時にわかる。
丸の大きさが大きければ、それだけ出力の高い魔力が使われた事になる。
丸の色によって、どんな魔法なのか、大まかに分けてある。
自分で考えて、予算を立て、申請して、装置を作り、設置もした。
あそこまで、経費削減できる画期的な装置ですって言い張った以上、反応してくれなきゃ困る。
「壊れてるのかな。ちゃんと反応してたのにな。」
タブレットをコンクリートの床に置いた、その時だった。
アラームとともに、青白く点滅した。
「来た!風魔法、ちょっとした台風並みじゃないかっ!」
投稿方法が間違っていましたので、再投稿です。
読み始めてくださったのに、場所が移動でご迷惑をかけ申し訳ありません。
よろしくお願いします。




