第97話
「らんらんらーん♪お!町だ~!」
「入口はあそこね。行くわよ」
『チュウ~!』
町の入口までやって来ると…
「と、とまれ!」
「ハンターのセレーナです。ギルド職員を呼んで貰えますか?」
「わ、わかった。おい」
門番の一人が慌ててギルドに向かった。
「ド、ドラゴンか?」
「はい。この辺りを襲っていたドラゴンですね」
「待たせたな」
初老の男性がやって来た。
「ギルドマスターですか?」
「セレモニーのギルドマスター、ライルじゃ」
「指名依頼により受けたドラゴン退治の依頼、完遂しました」
「うむ、認めよう。ギルドマスター、ライルが証人となる」
セレーナは依頼を達成した。
「お~?解体していいの~?」
「ギルドの解体所でやってくれるか?」
「わかりました」
ドラゴンは解体所に運ばれた。
「ネズミさん、お願いしまーす」
『チュウ~!』
ネズミ達によってドラゴンは解体されていった。
「のぉ?物は相談なんじゃが…」
「はい?」
「ドラゴンの素材を分けてはくれぬか?」
ギルドマスターが素材を分けて欲しいと言い出した。
「えっと…ユーマ?」
「なーにー?」
「ドラゴンの素材を分けて欲しいんだって」
最近物作りしてるのでユーマが使うかも知れないのでユーマに訪ねてみた。
「何が欲しいの?」
「鱗とか牙じゃな」
「お~?鱗はいいけど、牙は少しでいい?」
ユーマが訪ねると…
「どのくらいじゃ?」
「最低でも半分は欲しいの」
ユーマは自分の取り分を言った。
「いや、そこまでは要らん。三分の一で足りるぞ」
「なら、いいの~。ネズミさん、お願いします」
『チュウ』
ネズミ達はギルドに分ける分とユーマが持ち帰る分と分けた。
「えっほ!えっほ!」
ユーマはドラゴンの素材をリュックにしまった。
「帰るの~」
「なら、精算するかの」
「お願いします」
ギルドマスターと共に精算に向かった。
「ドラゴンの討伐に金貨百枚、素材で五百枚でどうだ?」
「構いません。ライセンスに」
二人はライセンスに貯金した。
「では、失礼します」
「お~?ネズミさん、集合」
『チュウ~!』
ネズミ達は折り紙ポーチに入った。
「さて、まずは武器屋ね」
「お姉ちゃん、剣なら前に作ったのが残ってるの」
「そう?出してくれる?」
ユーマはするすると魔導機のポーチから剣を取り出した。
「ん、問題無さそうね」
「なら、帰るの~」
「ユーマ、馬を出して」
ユーマは馬を出してセレーナの後ろに乗った。
「しっかり掴まっててね」
「お~!出発~!」
ユーマ達は村に戻っていった。




