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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
村お越し
89/120

第89話


「オヤツのためなら、えーんやこーら!」



『旦那?またお小遣い稼ぎっすか?』



「お~?お姉ちゃんに言われてる~。自分の欲しい物は自分のお金で買いなさいって」



チュウ太は納得すると作業を見守った。



『またオヤツの為ですか?』



「そう!でも今日は剣じゃないの~」



ユーマはクリエイトハンマーではなく薬研を使っていた。



『薬研ですか?何を作るんすか?』



「お~?ポーションっての」



『ポーションすか?ありふれてるっすよ?』



チュウ太はそう言うがポーションの作り方は既に失伝しているのだった。今では何処の国でもポーションの開発は急務になるほどだった。



「お~?売れない~?」



『大福位は買えると思いやすぜ』



「お~。なら頑張る~」



ユーマはモチベーションを回復させて完成させた。



「いってきまーす!」



今回は自分の杖でシャウを乗せて向かった。一応空の護衛としてブレイドカノンも伴った。



「通ってよし!」



お城に着くと通行手形を見せて入れてもらった。



「えっと!」



コンコン



「入れ」



「失礼します」



国王の声が聞こえるとユーマは中に入った。



「お?ユーマ殿か、今日はどうした?」



「お?お~、王様にお願いがあるの」



「よいよい。言ってみるがよい」



国王がお茶を飲みながら答えると…



「ポーションを買い取って欲しいの」



「ぶー!」



お茶を吹いた。



「お~?やっぱり当たり前過ぎてダメ~?」



「いやいやいや!何と言った!?」



「ポーション作ったの」



ユーマの言葉に…



「おい、調合師を」



調合師が呼ばれる事になった。



「あれ?」



チュウ太の意見とは違う展開にユーマは?マークを振り撒いていた。



「失礼します」



「来てそうそうにすまぬ。至急これを調べてくれ」



「これは?」



調合師はユーマから瓶を受け取った。



「ポーションだ」



「なんですと!?」



「至急調べてくれ」



調合師は早速検分を始めた。



「ッ!」



サクッ



調合師は検分を済ませると手を少し切りポーションを飲んだ。するとすぐに傷口が塞がった。



「…国王様、間違いなくポーションです」



「やはりか」



「これはどなたが!」



調合師は気になった事を訪ねた。



「ユーマ殿?これはどうやって作ったのだ?」



「お?ひみつ~?」



「それは何故じゃ?」



国王は素直に教えてくれるユーマが教えてくれないので疑問に思った。



「本に書いてあったの!一子相伝?」



「ポーションが書かれた本がまだ残っているのか!」



「お~」



ユーマは手で口を押さえた。



「頼むユーマ殿。教えてはくれぬか?」



「お~?ボクのお小遣い稼ぎが少なくなる~」



ちゃっかりしているユーマだった。



「駄目か?」



「ダメ~」



「仕方ないな。今は諦めよう」



国王もヘソを曲げられては困るので強く出なかった。



「王様?買い取ってくれる?」



「どのくらいあるのじゃ?」



「こんだけ~♪」



ユーマは試験管サイズの瓶を十本出した。



「…金貨百枚でどうだ?」



「そんなにいいの!?」



「構わん。また無くなったら頼めるか?」



国王もちゃっかり無くなる事を前提に話を進めた。



「お~?その時はがんばる~」



「フローラに会って行くのだろ?お金はそちらに届けさせよう」



「ありがとうございます」



ユーマは謁見の間を出ていった。



「…これと同じ物を作れるか?」



「ご命令とあらば」



調合師は早速研究室に持ち帰り検分を再開した。











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