第87話
「う~ん…」
「ユーマ?大丈夫?」
ある日、ユーマは体調をくずして熱を出した。
『チュウ~…』
ネズミ達も心配で全員集まって離れようとしなかった。
「がぅ~…」
シャウも心配でユーマの枕になって大人しくしていた。
「お~?ふかふか~…」
「じゃあ私は戻るけど何かあったらすぐに呼ぶのよ?ファリー、お願いね」
「お任せください!」
セレーナはファリーにユーマを任せて村の仕事に戻った。
「お~…お外に行きたい~…」
「駄目ですよ。ご主人様は熱があるんですから」
「ダメ~?」
可愛くお願いしてみた。
「駄目ですよ」
ファリーには効かなかった。
「たーいーくーつー」
コンコン
「コギツネ」
「何を言ってるですか?どーぞー」
ドアが開くとナナとネネがやって来た。
「お~…ナナさんとネネさんだ~…」
「ユーマ様、大丈夫?」
「スープを持ってきました」
ナナとネネはユーマの食事を持ってきた。
「お~…ごはーん…」
ナナに起こして貰うと…
「はい、どうぞ」
ネネに食べさせてもらった。
「いつもすまないねぇ」
「それは言いっこなしですよ♪」
「何病人のボケに付き合ってるの」
ユーマがボケたらネネが乗っかりナナがツッコンだ。
「お~?もう元気なの。お外に行きたいの」
「駄目ですよ。お外には出さないですよ」
「お~…ファリーが厳しい」
監視の目は厳しかった。
「お~。美味しかった~」
「じゃあユーマ様、お昼寝しましょうね」
「眠くない~」
ネネが寝るように言うがユーマは駄々をこねた。
「仕方ないわね、ほらユーマ様」
ナナはユーマをベットに寝かせると…
「♪~」
子守唄を歌い始めた。
「お~?お~…すぅ~…」
するとナナの子守唄を聞きながらユーマはお昼寝に入った。
「相変わらず上手だね、お姉ちゃん」
「慣れよ、慣れ」
ナナは歌い終えるとネネと一緒に部屋を出て行った。




