第82話
「らんらららん♪」
「ユーマ様~!ご飯の時間よ~!」
「はーい♪」
魔導騎兵の肩に座っていたユーマは降ろしてもらい、ナナと一緒にご飯に向かった。
「ぐつぐつ煮込んで~…美味しくなれ~!」
『チュウ~♪』
ユーマはネズミ達の食事を作っていた。
「よし!ネズミさん集合!」
『チュウ!』ビシッ!
今か今かと待っていたネズミ達は綺麗に並んだ。
「はーい♪順番に」
ネネはお椀にスープを入れるとネズミ達に配っていた。
「モグモグ♪」
ユーマもネズミ達やナナとネネと一緒にご飯を食べた。
「う~ん」
「あら?ユーマ君、どうしたんですか?」
「お悩み中~」
食後、ユーマが悩んでいるとエリシアが声をかけてきた。
「何を悩んでるんですの?」
「お~?新しいお洋服が欲しいの」
「今のがキツいのですの?」
エリシアはユーマの服装を見てみたがそんな感じはしなかった。
「違うの~。ネネさんとナナさんの」
「あ~…お二人のですか!」
「ただ、どんなのあげればいいかお悩み中~」
ユーマはナナとネネにあげる洋服の事を悩んでいた。
「心がこもってればいいのですわ」
「お~♪ありがとー♪」
エリシアの助言にユーマは納得した。
「どれにしよう~…」
エリシアが去った後、ユーマは電話で洋服の買い物をしていた。
「お~…お!これ~」
ポトリ
そして見ていた画面に気に入った洋服が映ったのでユーマは購入した。
「おー?重い…ネズミさーん!」
『チュウ!』
「ネズミさん、運んで欲しいの」
ユーマはネズミ達に運搬を頼んだ。
『チュチュウ、チュ、チュウ~!』
「しゅっぱーつ」
『チュウ~!』
ユーマとネズミ達はナナとネネの所に向かった。
「どこかな~?」
ユーマはナナとネネを探していた。
「おー?お!いた~♪ナナさーん!ネネさーん!」
「ユーマ様?」
「どうしました?」
暫く歩いていると井戸で洗い物をしているナナとネネを見つけた。
「プレゼント~」
『チュウ!』
ネズミ達はナナとネネの前に木箱を置いた。
「プレゼント?」
「何でしょう?」
ナナとネネは木箱を開けると中から洋服を取り出した。
「わぁ♪可愛い服ですね♪」
「アタシも着るの?」
「おー?気に入らなかった?」
不安そうなユーマを見たナナは諦めて着る事にした。
「どうですか?」
「似合う~♪」
「恥ずかしい///」
お城で見た侍女服に似たメイド服を用意したユーマだった。
「ナナさん、気に入らなかった~?」
「アタシみたいなのには似合わないわよ」
「おー?似合ってるよ?」
ユーマは似合ってると主張した。
「お姉ちゃん、ユーマ様が用意してくれたんだから、ね?」
「…わかったわよ。着てるわよ」
「おー?よかった~♪」
ナナは諦めて着る事にした。




