第79話
「ふんふふふん♪」
ある昼下がり、ユーマは日向ぼっこをしながら一人で電話を弄っていた。
「ふーん。メール…音楽…本……ショッピング??」
ユーマは聞きなれない単語が出てきたのでクリエイトハンマーに聞いてみた。
『ショッピングか?今の時代で言うなら買い物だ』
「おー?お買い物が出来るの?」
『そうだ、やってみるか?』
クリエイトハンマーの提案にユーマは…
「試す~」
試す事にした。
『まずはお金のチャージだ』
「チャージ?」
『買い物するにはお金が必要だろ?電話の買い物にもお金が必要なんだ』
クリエイトハンマーはユーマに分かりやすく説明していた。
「どうやってチャージするの?」
『大将、まずはお金をある程度出してくれるか?』
「おー?わかった~」
ユーマはポーチから袋を出すと中から金貨を一枚出した。
『そしたらまずは電話でショッピングを押してくれるか?そしたら次にチャージを押してくれ。赤い光が出るからその光を金貨に当ててくれ』
ユーマはクリエイトハンマーに言われた通りに操作してチャージをすると金貨が消えた。
「できた~」
『後は買い物するだけだ』
「おー?どうやって?」
クリエイトハンマーは説明を続けた。
『マーケットってのを選んでくれ。後はそこから好きな物を探してくれ』
「オヤツ~!」
ユーマはボタンを押して項目を探しオヤツを見つけると選び始めた。
「チョコレート?ケーキ?大福?う~ん…大福!」
『決まったか?それで食べたい数を入力してくれ。後はお金を払うだけだ』
「おー?お金が減った~」
電話の液晶に金貨一枚と表示されていたが、残り銀貨九十九枚になっていた。
『そしたらすぐに取り寄せるを選んでくれ』
ポトリ
ユーマがボタンを押すと前に大福が入った木箱が置いた。
「おー?」
ガサゴソ
ユーマが木箱を漁ると中には大福が入っていた。……百個も。
「いただきまーす♪ん!あまーい♪そだ!ネズミさーん!」
ドドドドドドドド!
『チュウ!』
「ネズミさんにも~」
『チュウ?』
ネズミ達は目の前に出された大福を不思議そうに見てると一匹ずつかじっていた。
『チュウ~♪』
美味しかったのかネズミ達は大福をぺろりと平らげた。
「そう言えばクリエイトハンマー?木箱が届いた時魔力が減った~」
『あ、いい忘れてた。注文したものを届けるには魔力が必要なんだ』
「お~。わかった」
ユーマは納得すると電話を再び弄り始めた。




