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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
新たな旅立ち
63/120

63話




『チュウ~…』



そして数時間、ネズミ達は修繕を終えるとグテッとして疲れていた。



「お疲れさま~!ごはんだよ~」



『チュウ!』



するとユーマが大きな鍋を持ってやってきた。



『ち、チュウ?』



ユーマが置いた鍋を見ると型崩れした肉や野菜が入ったスープだった。



「あ…ごめんね?お姉ちゃん見たいに綺麗に作れなくて」



ネズミ達がユーマの手を見ると、包丁で切ったのか所々傷がある指が見えた。



『チュウ!チュウチュウ!』



ネズミ達はユーマが慣れない料理を自分達の為にしてくれた事に感激して一目散に鍋に寄り…



『ハグ♪ハグハグハグ♪』



食べ始め、この時ネズミ達に残すと言う選択はなかった。



「全部食べていいからね!」



『チュウ!』



ネズミ達は頷き料理を平らげた。







「さて、これからどうする?」



「アキナさん達は帰って来るのでしょうか?」



「多分明日の朝一で帰って来ると思うわ」



セレーナとエリシアは薪で暖をとりながら雑談していた。



「すぴ…」



『チュウ!』



頑張ったユーマは疲れて眠り、ネズミ達はユーマの警護して取り囲んだ。



「ふふ、可愛いですね♪」



「まぁ、今日は色々あったしゆっくり休ませましょう」


セレーナ達もユーマの側で休む事にした。







「ただいま~」



「戻りました」



次の日の朝一、アキナとセリーが戻って来た。



「お帰りなさい、アキナさん!セリーさん!」



「ただいま、ユーマ君」



「どうだった?」



戻った二人にセレーナは盗賊達の事を訪ねた。



「あぁ、やっぱり懸賞が出たよ。奴らこの辺を縄張りにしてた結構有名な盗賊達だったみたいだな」



ジャラジャラと硬貨の入った袋を揺すった。



「ほら、オチビ。受け取りな」



「わゎ!?いいの?」



「盗賊達を捕まえたのはユーマ君ですから問題ありませんよ」



アキナとセリーは笑顔でそう答えた。



「お姉ちゃん…」



「ん?どうしたの?」



「幾つオヤツ買えるかな!?」



ユーマのいつも通りの発言に…



「アハハ!オチビらしいよ!」



「ふふふ。ユーマ君ったら♪」



「もう…しばらくはオヤツは買えないよ」



セレーナ達は笑い安心した。



「さぁ、朝食にしましょう。アキナ達は?」



「アタシ等は食べて来たよ」



「お手伝いしますね」



セリーはセレーナと一緒に朝の炊き出しを始めた。



「そだ!ネズミさ~ん」



『チュウ~!』



ユーマがネズミ達を呼ぶと見回りをしていたネズミ達がぞろぞろと集まった。



「畑って作れる~?」



『チュウ!』



ネズミ達は胸を叩き出来ると宣言した。



「お~!後で手伝って?」



『チュウ!』



ネズミ達は頷き道具の準備に向かった。



「さぁ朝食にしましょう」



「お~!ボクも作る~!」



ユーマもネズミ達の朝食を作る為、一緒に向かった。



「ぐつぐつ煮込んで~!美味しくなれ~!」



「ユーマ君、何の歌ですの?」



「ふぇ?ネズミさん達の朝食の歌だよ?」



当然とばかりにユーマは答えた。



「そうなんですの♪」



「うん♪」



そんな二人の会話に…



「ツッコムべきなのか?」



「どこにですか?」



アキナとセリーが少しばかり悶々としていた。



「う~ん、ちょっと薄いかな?お塩を少しと」



「大丈夫ですか?」



セリーが心配して様子を見るが…



「大丈夫~」



ユーマは慣れないながらも頑張っていた。



「よし!出来た~!ネズミさ~ん!」



『チュウ~!』



ユーマが料理を完成させると、ネズミ達を呼び一斉に集めた。



「ごはんだよ~」



『チュウ!ハグ♪ハグハグハグ♪』



ネズミ達は盛られたお椀に飛びつき食べ始めた。



「ユーマ君も食べちゃいましょうか?」



「はーい!シャウ、ファリー」



ユーマもシャウとファリーと一緒に食事を済ませた。



「ユーマ、ごはん食べ終わったら畑を耕すけどやる?」



「ボクもやる~。後、ネズミさん達も」



『チュウ!』



ネズミ達はユーマの声に頷いて答えた。



「そう、じゃあ頑張ろうね?」



「うん!」



『チュウ!』



ユーマとネズミ達は揃って返事をした。




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