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第6話
「失礼ですがチームの方でしょうか ?」
「いえ、個人です」
セレーナの言葉に受付の人は驚き、 注意を促した。
「BからAのランクは個人で受けるの は大変危険です。Cランクにされては ?」
「いえ、慣れているので大丈夫です 」
受付が危険と止めるが、セレーナは 気にする素振りを見せなかった。
「お嬢ちゃん、悪い事は言わねー、 止しときな」
ガタイが良く、背がかなり高い男性 が声をかけて来た。 格好からして同じハンターと直ぐに わかった。
「いえ、お金を稼ぐにはこれ位しな いと」
「お嬢ちゃんは若いんだ、こんな稼 業しないで他の稼ぎをしたらどうだ ?」
男性も嫌味ではなくセレーナの身を 心配して言った。
「でも、弟と暮らしてくにはこれが 一番なんです」
「しかしな…」
今までこう言った事は良くあったが ここまで親切な人は珍しかった。
「……わかりました。じゃあ、Cラン クのを見せてもらえますか?」
セレーナはこの場は諦めてCランクの 依頼を受ける事にした。