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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
新たな旅立ち
42/120

第42話



ルーガを出たセレーナ達は次の町を目指していた。



「シャウ~?」



「がぅ?」



次の町に向かってから三日、突然ユーマがシャウに声をかけた。



「変な音しない?」



「がぅ?」



シャウは耳をピンと伸ばすと…



「!がぅ~!」



突然唸り声を上げた。



「どうしたの?」



「お姉ちゃん、何かここ変」



「アキナ、セリー、気を付けて!ユーマの探知に何か引っ掛かりかけてる!」



アキナとセリーが周りを気を付けるが…



「何かって…何もないだろ?」



見晴らしも良く辺りには何も異変が無かった。



「気のせいでは?」



「オチビの感だって外れるだろ?」



「生憎、ユーマの感って外れたことないの」



セレーナが呟いた瞬間…



「下!?みんな!後ろに飛んで!」



ユーマが叫んだ瞬間、セレーナ達は後ろに飛んだ。



「キシャ~!」



地面の中から巨大な蟻のようなものが現れた。



「魔法の鎖よ!彼の者を捕らえよ!マジカルチェーン!」



セレーナが着地すると同時にユーマも荷物から飛び降りマジカルチェーンで巨大な蟻を拘束して時間を稼いだ。



「あっぶねー。まさか下からとは予想外だぜ」



「魔物に常識を求めては駄目ですね」



セレーナ達は荷物を下ろすと戦闘態勢になった。



「ファリー、荷物をお願い」



「お任せです!」



『主よ。いい機会だ、アレを試そう』



セレーナ達は荷物をファリーに任せ、マジカルガンナーは何かを試そうとしていた。



「わかった~!」



ユーマはポーチから弾を出さず、別のポケットに入れておいた弾をマジカルガンナーに入れた。



「いっくよー!!」



ドンと撃ち出すと…



ズドン!!



巨大蟻に当たると爆発した。



「ちょっ!?何今の!?」



「えっとね~…自信作!」



『炸裂弾だ、主』



何とも物騒な物を作っていたユーマだった。



「フッ!」



すると蟻の甲殻が一部割れており、セリーがそこに矢を撃ち込んだ。



「もういっちょ!」



今度はアキナが矢に拳を当ててねじ込んだ。



「デャァ!」



ザシュ!



更にセレーナが蟻の足を切断した。



「キシャ~!?」



蟻は痛みで悶絶していた。



「もう一個~!」



ズドン!



ユーマは更に炸裂弾を撃ち込んだ。



「キ…シャ…」



それが止めとなり巨大蟻は動かなくなった。



「もう大丈夫みたいね。流石に焦ったわ」



「しかし固い甲殻だな?オチビの魔導機が無かったら危なかったかも知れないな」



「とにかく急ぎましょう。蟻と同じなら巣があるかも知れません。集団で襲われたら危険です」



セリーは注意を促し…



「そうね、急いでここを離れましょう」



セレーナ達は荷物を担ぐとその場を離れた。


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