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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
新たな仲間
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第41話


「マジカルガンナー」



『何かな?主の姉よ』



「セレーナでいいわよ」



堅苦しいマジカルガンナーにセレーナは呼び捨てにするように言った。



『では、セレーナ。何かね?』



「アナタ以外にも意思を持った魔導機は存在するの?」 



『明確には答えられないが私が知ってる限りでは存在する』



答えられる範囲でマジカルガンナーは答え始めた。



「へぇ~…マジカルガンナーにもお友だちがいるの~?」



『友と呼べるかわからないが、知っている物を幾つかあるぞ』



「そだ!お姉ちゃん!マジカルガンナーのお友だち探そう!」



ここで思わぬ事を言い出したのはユーマであった。



「はぁ!?何を言い出すの!?」



「マジカルガンナーも友だちに会えないと寂しいよね?」



『ふむ、寂しいとは感じぬが会えたら主達の役に立つだろう』



マジカルガンナーも賛同するが…



「ユーマ、ちょっとマジカルガンナー置いてシャウと遊んでてくれる?」



「ん?わかった~」



ユーマはテーブルにマジカルガンナー置いてシャウと遊び始めた。



「マジカルガンナー?昔はどうかわからないけどね、今の時代は魔導機を持ってると狙われやすくなるの」



『なるほど、私が安置されてる間に変わってしまったのだな。確かに、主に危険が迫るのは避けたいが…』



「やはりアナタも仲間に会いたいの?」



セリーの質問にマジカルガンナーは否と答えた。



『私が探したいと思ったのは別の理由だ』



「別の理由?何だそれ?」



『主の役に立ちたいと思うのが私達、魔導機の願いだ。私の知ってる物達にも同じ幸せというものを味会わせたいのだ』



アキナの質問にマジカルガンナーは自分の考えを伝えた。



「ギルドマスターに相談してみますか?」



「そうね、もしかしたら代わりに探して貰えるかも知れないしね」



「じゃあ、行ってみようぜ。オチビ~?出掛けるぞ~」



アキナがユーマを呼ぶと… 



「おでかけ~!」



「がぅ!」



「私も行くです~!」


 

シャウに跨がったユーマに、その頭にファリーが座ってやって来た。



「どこに行くの~?」



「ギルドよ」



「行くの~」



ユーマはシャウに乗ったまま部屋を出ていき、セレーナ達も続いた。



「みんなでおでかけだ~!」



シャウに乗ったユーマを見たセリーは…



「楽しそうですね?」



「うん♪」



楽しいか尋ねると嬉しそうな声で返事をした。



「何じゃ揃いも揃って?」



ちょうどギルドマスターと出会えた。



「実は相談したいことが…」 



「何じゃ、なら中に入れ」



ギルドマスターと一緒にギルドに入りそのままギルドマスターの部屋に通された。



「それで、どうしたのじゃ?」



「お爺ちゃん、マジカルガンナーのお友だちを探して~!」



「お友だち?」



ギルドマスターは今一分からずセレーナを見た。



「実はマジカルガンナーの他にも意思を持った魔導機が存在するみたいで、マジカルガンナーが私達の役に立つと言ったらユーマが探そうと言い出して…」



「なるほどの。それで?」



「代わりに探してもらえないかと…」



ギルドマスターが顎に手をやり…



「魔導機を探すのなんぞ宝探しと一緒じゃぞ?流石にそれでは人は貸せんぞ?」



「ですよね」



セリーも少し落胆した様子だった。



「自分達で探そうとは思わんのか?」



「私達もリスクを考えると…」



「じゃろうな。個人でやるには荷が重いの」



セレーナがそんなこと話していると…



『少しいいだろうか?』



「どうしたの、マジカルガンナー?」



ユーマの腰で待機しているマジカルガンナーが声をかけてきた。



『探すのに手間がかかるので探せないと理解していいのだろうか?』



「まぁ簡単に言えばそうね」



『なら簡単な話だ。私が案内しよう』



ここでマジカルガンナーが爆弾発言をした。



「まさかわかるのか?」



『幾つかはわかるぞ』



「それが本当なら大事じゃぞ…」



予想だにしない事が分かってしまった。



『幸い地形は差ほど変わってはいない様子だ。なら私にも案内は可能だ』



「どうするセレーナ?」



「う~ん…」



セレーナは悩み始めた。



「お姉ちゃ~ん、だめ?」



「大変だよ?」



「僕、がんばる~!」



暫し悩んだセレーナはやがて吹っ切れたのか…



「…わかった。じゃあ探そうか?」



可愛い弟の頼みを聞くことにした。



「わーい♪」



「決心出来たようじゃな」



「はい、お騒がせしました」



セレーナギルドマスターに頭を下げた。



「まぁ面白いものが見付かった教えてくれ」



「お爺ちゃん、またね~」



セレーナ達はギルドを後にして宿屋に戻った。



「さて、ユーマも寝付いた事だし、今後について話しましょうか?」



「そうだな」



「私はユーマと依頼をこなしながら魔導機を探そうと思うんだけど…」



セレーナが自分の考えを伝えると…



「アタシは付き合うぜ♪面白そうだし」



「私も。仕送りが出来れば問題ありませんし」



「じゃあ二人とも一緒にって事でいい?」



アキナとセリーは頷き了承した。



「蓄えはギルドキラーのお金で出来たしどうする?」



「そうだな、近くの町に移動するか?この町は復興に忙しいだろうから保存食用意するのは難しいだろうし」



「私もアキナさんに賛成です」



三人は予定を組むと旅の準備を進めた。



「では、お世話になりました」



「何を言っとる、世話になったのはこっちじゃよ」



「見送りまで来ていただいてありがとうございます」



予定を組んでから一週間、セレーナ達は準備を整え次の町に移動する日になった。



「お爺ちゃんまたね~♪」



「坊主も元気でな。たまには顔を出すのじゃぞ」



「またくる~!」



ユーマは定位置の荷物の上に座りギルドマスターに手を振っていた。



「何か困ったらこの町、ルーガのギルドマスターに連絡を寄越せば助力するからの」



「ありがとうございます。では名残惜しいですが…」



「ふむ、息災での」



ギルドマスターに見送られセレーナ達は次の町に向かった。


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