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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
厄介事
29/120

第29話


「かんぱ~い♪」



セレーナ達は町に戻ると酒屋で祝杯をあげていた。



「ハグハグ♪」



ユーマはお酒が飲めないかわりに料理に集中していた。



「アキナ、お疲れ様」



「セレーナ程じゃないさ」



二人はお酒を飲みながらお互いの苦労を労っていた。



「ひさしぶりに苦労したわ」



「悪かったな、足を引っ張って」



アキナは若干申し訳なさそうに答えた。



「そう言う意味じゃないわよ。最近は簡単な依頼しかしてなかったから」



「そうなのか?」



意外な答えにアキナは少し驚いていた。



「路銀を稼ぐのにいい依頼が無かったから簡単な依頼で数をこなしていたから」



「旅をするのも大変なんだな」



アキナはセレーナの苦労話を聞きつつ、旅の話を聞いて世界の広さを知っていった。



「アキナも外の世界を知ればもっと強くなれると思うわよ」



「外の世界か~」



アキナはグラスを空けると次を頼み、セレーナのも一緒に頼んだ。



「やっぱり強いヤツとか多いのか?」



「それはいるわよ。依頼をやっていれば会えるんじゃないかしら」



アキナの質問にセレーナは簡単に答えた。



「ごく…それでセレーナ?もう町を出るのか」



「路銀がまだ貯まっていないからもう少し依頼をしないとね」



まだ路銀が貯まっていないらしくセレーナ達は町に留まる事になった。



「お姉ちゃん」



「どうしたの、ユーマ?」



「もう少し食べたい」



テーブルを見るとほとんどの料理が無くなっていた。



「全部食ったのか!?」



「うん♪」



流石にアキナはこれには驚いていた。



「あ~…魔法を沢山使ったものね、いいよ。もう少し頼んでおいで」



「は~い♪」



ユーマは喜ぶとカウンターに向かっていった。



「魔法を使うと腹減るのか?」



「ユーマの場合は食べて回復させるみたい。他にも寝て回復させる方法があるけど。はぁ…食費がかかるわ」



頬に手をついてセレーナは溜め息をはいた。



「…いつもこんなに食べるのか?」



「今日だけよ。普段はこんなに食べないわよ」



流石にこんなに食べていたら旅をするのも一苦労である。そして次の日…



「うわぁ~♪」



ユーマは宿屋で窓の外を見ていたが片目は閉じられていた。



「自分が鳥になったみたい♪」



ユーマの視線の先には魔導機で出来た鳥が飛んでいた。

一人で留守番をしているユーマは魔導機を調べている内に作った物によって視覚などを共有できる事がわかった。



「あ!アキナさんだ~!!」



ユーマは部屋から出るとアキナの下に向かった。



「アキナさ~ん♪」



「ん?おお!!オチビ、どうした?」



アキナはユーマに気付くと立ち止まりユーマが着くのを待った。



「宿屋にいたらアキナさんが歩いているのが見えたから追いかけてきた~」



「宿屋から?かなり距離があるぞ?」



距離にすれば二百メートルは離れているうえ、周りには屋台などが並んでいて人もそれなりにいるのにはたして見えるのだろうか?



「コレで見てたらアキナさんが歩いているのが見えた♪」



「鳥?こないだの魔導機か?」



アキナも最初は分からなかったがユーマの肩に降りてきた鳥を見た。



「この魔導機はね視覚の共有が出来たりするんだ♪」



「視覚の共有?」



聞き慣れない単語にアキナはユーマに聞き返した。



「分かりやすく言うと魔導機が見てる物が僕にも見えるの!」



アキナ「ああ!だから宿屋にいても、その鳥で見えた訳か」



ユーマはアキナに分かりやすく説明をした。



「アキナさんは何してたの?」



「アタシか?アタシは依頼の帰りだよ。魔物の討伐に行っていたんだ」



少し泥だらけになっていたが怪我は無さそうである。



「セレーナはどうしてるんだ?」



「お姉ちゃん?お姉ちゃんなら依頼で出掛けたよ。届け物だって」



ユーマはセレーナに聞いた依頼内容を伝えた。



「だからオチビが一人なのか」



「うん♪でもお姉ちゃん今日で依頼受けるの最後って言ってた」



「最後!?」



アキナは驚くがすぐに間違いだとわかった。



「うん、路銀が貯まったからそろそろ町を出るって言ってた」



「最後ってそっちか…てことはオチビ達は町をでるのか?」



「うん♪」



ユーマは頷くと少し寂しそうな表情をした。



「だからこの町ともお別れなんだ」



「そっか…」



アキナもユーマに何と言って良いのかわからず声を掛けられなかった。



「また会えるかな?」



旅をしていて他人とここまで仲良くなったのが初めてのユーマはアキナにまた会えるか聞いてきた。



「会えるさ!」



「本当!?」



途端にユーマの表情は笑顔になった。



「生きてれば何時か会える。だからオチビも元気でいろよ?」



「うん♪ありがとうアキナさん!!またね~♪」



ユーマは手を振りながら去っていき、アキナも何かを考えながら見送った。


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