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小さな僕は魔導機使い!?  作者: 猫丸
厄介事
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第28話

「タフな奴だな、これだけの攻撃を食らって余裕なんて」



「確かにそうね」



余裕で立っている死神を見るとセレーナ達は嫌気がさした。



「まぁ、行くしかないか」



「行くわよ!!」



二人が走り出すと死神もセレーナに向かってきた。



「ダメ!!下がって!!」



ユーマの声に反応した二人は咄嗟に後方に飛んだ。

すると二人が通ろうした所からトゲのような物が生えてきた。



「あ、あぶね~」



「ありがとう、ユーマ!!」



二人は間一髪の所で避ける事に成功した。



「油断出来ないわね…ユーマ、何とかアイツの魔法を阻止出来ない?」



「魔法の撃ち合いなら勝てると思うけど…」



ユーマは勝機があるようだか、口ごもった。



「何か問題があるのね?」



「うん、撃ち合いすると僕の防御が間に合わないと思う」



確かに問題である。流石に防御が間に合わなければユーマにとっては死に繋がってしまう。



「…なぁオチビ?防御が間に合えば勝てるんだな?」



「う~ん、やってみないと分からないけど…」



アキナは何かを思い付いたのかユーマと相談を始めた。



「アタシがオチビの盾になる」



「な、何言ってるの!!」



反対したのはセレーナである。



「アタシじゃあアイツにダメージを与える事は出来ない。オチビならダメージを与える事が出来る。ならアタシがオチビの盾になればオチビは魔法に専念出来る」



「何言ってるの!!そんなの駄目に決まってるでしょ!!」



それはそうである。始めて組んだ相手に自分の弟を任せる訳にはいかないのは当然である。



「だけど他に手はない!!アタシだって無茶を言ってるのは分かる!!でも今の状態でアタシが足を引っ張ってるのも確かだ!!だったらアタシが出来る事はオチビの盾になる位しかない!!」



気付かれていた。セレーナはそう思った。確かにユーマとのコンビネーションに無理矢理アキナを入れたのでタイミングを計るユーマは何回か魔法を撃つのを止めている。



「アタシだってハンターだ。自分が足を引っ張ってるかどうか位分かるさ…」



アキナは辛そうな、それに悔しさを滲ませていた。


「お姉ちゃんどうする?」



ユーマは不安そうに聞いてきた。アキナも表情を強張らせてこちらを見ていた。



「正直言って反対ね」



「セレーナ!!」



やはりセレーナは反対だった。



「でも…」



「お姉ちゃん?」



セレーナは構えると死神を見た。



「それしか手はないわね」



「セレーナ…任せろ。アタシの命を賭けて守ってみせるぜ」



アキナも構えるとユーマの前に立ちいつでも防げる準備をした。



「じゃあいくよ~!!」



ユーマは声をかけると魔法の詠唱を始めた。



「雷よ、彼の者に雷鳴の刃を。サンダーブレード!!」



ユーマが魔法を放つと死神も何かを放ちユーマの魔法とぶつかった。



「うっ~」



ユーマと死神の間で魔法がぶつかっていると爆発がおきた。



「まだまだ~!!天より降り注ぐは断罪の光り…」



ユーマが詠唱していると死神が近付き鎌を振るがアキナがユーマを守るように鎌を手甲で受け止めた。



「オチビ!!」



「放つは審判の一撃!!ジャジメント!!」



がら空きになっている死神にユーマは連続で魔法を放った。

すると余りに強力過ぎてその場で爆発がおきた。



「ユーマ!!」



「あっぶね~!!」



すると爆発地点からアキナがユーマを抱えて飛び出してきた。



「ユーマ大丈夫?」



「うん、でも疲れた~」



体力が無くなってきたユーマは疲労を訴えた。



「ごめんね、もう少し頑張って」



セレーナはユーマを気にしつつ死神の方を見ると片膝を着き動かずにいた。



「どうやらかなりダメージがあるようね」



セレーナは構えると勝機をみだした。死神が回復する前にセレーナは一気に近付き攻め始めた。



「ハァ!!」



何度も金属音が響きわたりセレーナが優勢でどんどん攻めていた。



「すげぇ…」



自分よりも高いランクの戦いなどそうは見られない。

セレーナも疲れているはずなのにここにきてまだ勢いが出るのはアキナの予想を上回る強さにアキナは憧れを抱いた。



「えっと…」



「何をしてんだオチビ?」



ユーマは本を取り出すとページパラパラとめくった。



「確かこの辺に~…あった♪彼の者を捕らえる鉄の鎖、バインド!!」



「!!セャァ!!」



ユーマが魔法で死神を縛ると、死神は動けなくなるとセレーナはそのチャンスを見逃さず一気に死神の首をはねた。


「…やった?」



セレーナは少し距離をおいて死神を倒せたか確認していた。

すると死神の体が透け始め徐々に消えていった。



「お姉ちゃん」



ユーマも警戒しながらセレーナに近付いてきた。



「終わったのか?」



アキナも近付いて来ると三人で死神を見ると徐々に消えてた体もほとんど消えてしまった。



「もう、大丈夫みたい」



「疲れた~…」



セレーナの安全宣言にユーマは座り込み疲れをさらけ出した。



「お疲れ様ユーマ」



「お疲れさんオチビ」



セレーナ達も疲れているがユーマに比べたら楽な方である。



「アキナもお疲れ様」



「サンキュー、でもやっぱり足を引っ張っちまったな」



アキナは早速反省点を探し始めた。



「良くやった方よ。即席のチームでAランクの依頼なんて」



「もう少し役にたてる自信があったんだけどな」



何だかんだでアキナは自分には厳しかった。



「これからどうする?町に戻るか?」



「そうね、少し休んだら町へ戻りましょう」




セレーナも疲れている為、休憩を提案し休む事になった。


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