第24話
「お買い物♪お買い物♪」
「オチビ、待ってくれよー」
ユーマが楽しそうに歩いて行くのをアキナは早歩きで後を追った。
「え~」
「セレーナから頼まれたんだよ。オチビから目を離すなって」
ユーマは不満そうな声を上げるがアキナもセレーナに頼まれているので引かなかった。
「それよりアキナさん、骨董屋さんは何処にあるの?」
「ほら、あそこに看板が見えるだろ?」
アキナが指差した方を見るとユーマは楽しそうに歩き出した。
「見付かった♪見付かった♪」
「だから先に行くなって!!」
ユーマは店を見付けると楽しそうに向かい、アキナもユーマに遅れないように追いかけた。
「すいませ~ん、見せてくださ~い♪」
「こりゃまた、珍しいお客さんじゃの」
骨董屋に入ると少し貫禄のあるおじいさんがユーマ達を迎えた。
「見せてもらっていいですか?」
「構わんよ。他にお客もいないし、坊主が退屈するまで見るといい」
店主に了承してもらうとユーマはお店の棚をゆっくりと見始めた。
その表情は普段と違いまるで大人のような雰囲気を出していた。
ユーマはゆっくりと歩き、品を一つ一つ見ていた。
「なぁ、オチビ?どうやって見分けるんだ?」
「うんとね?まず魔法で目に魔力を通して物を見るとその道具が魔力を通すかどうかわかるの」
ユーマはアキナに分かりやすく説明を始めた。
「へぇ、魔法使いはそんな事も出来るのか」
「わかんない♪でも、お姉ちゃんは僕の事、天才って言ってた♪」
それはそうだろう。ユーマの歳で魔法の訓練しているのはそれなりにいる。
だがユーマのようにハンターをしているのはまずいない。
「天才な、そうだろうな」
「僕はお姉ちゃんと一緒にいられるなら別にいいけど♪」
しかしユーマは天才と言われる事を気にせず魔導機探しを続けた。




