第20話
「ごはん♪ごはん♪」
「確かこの辺って聞いたんだけど」
森を抜け出したセレーナ達は町に戻り一度別れ、近くの酒屋で待ち合わせしていた。
しばらく歩いていると一軒の酒屋が見えてきた。
ここがアキナの言っていた酒屋に間違いないと思いユーマと中に入った。
「おーい、こっちこっち!!」
店に入るとアキナが手を振り居場所を知らせてきた。
既に飲み始めているのかグラスが幾つか空になっていた。
「もう飲んでるの?」
「これが飲まずにいられるか!!」
何かあったのだろうか?
既に酔い始めているアキナにセレーナは呆れつつ席に座り、ユーマも空いている席に座った。
その際に近くにいたウェイターにユーマが食べれそうな物を頼んだ。
「それで?何かあったの?」
「聞いてくれよ!ギルドに今日の報告したら、今回の依頼金が上乗せされたんだよ」
良い事ではないか。依頼が上乗せされて何が不満なのだろうか?
「何が不満なの?」
「聞いてくれよ~、その後に今日見付かったモンスターの討伐を任されたんだよ~」
確かにそれは愚痴りたくなる。
自分のランクより高い依頼など普通は受けない。
しかしギルドの依頼とはいえランクの違う依頼を任せるだろうか?
「でも変ね?Cランクの貴方にBランクからAランクの依頼をさせるなんて」
「実はその事で頼みがあるんだよ」
物凄く嫌な予感がした。
明らかに自分に不利な厄介事を巻き込まれる気配である。
「私、用を思い出した…」
「待ってくれよ~!聞いてくれよ~」
ガシッとアキナがセレーナの腰に抱きつくと逃がさないとばかりに引っ付いた。
「ギルドに二人の事を話したら三人で受けてくれって頼まれたんだよ。なぁ頼むよ~!協力してくれよ~!」
「嫌よ!!何で私達が!全然関係ないじゃない!?」
全くもってその通りである。
何が悲しくて他人の依頼に巻き込まれなければならないのか。
「他に頼める奴がいないんだよ。なぁオチビも頼むよ」
それまで我関せずを貫いていたユーマにもアキナは頼みこんだ。
「あむ♪僕はお姉ちゃんが行けばいくよ~」
ユーマは料理を食べながら返事をするとセレーナに任せる事にして食事を再開した。
「頼むよ~!!」
アキナもセレーナの腰に再び抱きついて懇願した。




