第18話
「イタタ…あれ?アタシは確か…」
「気がついた~?」
ユーマが声をかけると女性はその場を飛び退き警戒しながらこちらを注視しながら構えをとった。
「アンタ達は…」
「僕、ユーマ!」
何とも気の抜ける声だった。
ユーマが元気良く挨拶すると警戒していた女性が呆気にとられていた。
「貴方ハンターでしょ?私達も同職者なの」
「ハンター?アンタはわかるがそっちのチビッ子もハンターってのは冗談だろ?」
当然である。普通ユーマがハンターと思う人はまずいない。
「僕もハンターだもん!!」
ユーマはぷんぷんと怒り女性にライセンスを見せた。
「Aランク!?…これ本物か?」
全くもって当然の反応である。
明らかに自分より年下にそんなものを見せられたら疑いたくなる。
しかしライセンスはギルドが発行しているため偽造は出来ないようになっている。
「ほら、ユーマ落ち着いて」
「だって~」
ユーマを落ち着かせて、セレーナは女性に話かけた。
「どこまで覚えてる?」
「どこまで…?そうか!!アタシはモンスターと戦っていて…」
セレーナに言われ女性は段々と記憶を思い出していた。
「モンスターは!?」
「逃げたわよ、私達も倒しそこねたから」
女性はモンスターが気になりセレーナに聞くが逃げた事を聞くと悔しがった。
「チクショー、気絶さえしなければ」
「その事で聞きたいんだけど、貴方のランクは幾つ?あのモンスター、最低でもBランクはあるわよ?」
セレーナの発言に女性は驚いていた。
「Bランク!?アタシはてっきりCランクだと思ってた」
「アレはCランクではないわよ。最低でもBランク、下手したらAランクに届くよ」
セレーナの説明に自身がどれ程危険な位置にいたのか女性は確認できた。




