表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/26

リュウオウ

マオは明るい陽気な音楽で目が覚めた。

?なんだ?窓のカーテンを避けると外で何やらパレードをやっている。その先頭に色とりどりの羽飾りとブーメランパンツだけの色の黒いガチムチな男性(?)が激しく腰を揺らしている。

マオ『なんか変な奴が来た、すげー汚い虹を見た気分だ……』

マオは寝る時は薄着だ、ワイシャツにトランクスで外に出てきたマオは近くのゴブリンになんの祭りか聞いた。

ゴブリン「なんか急に始まってて……」

聞けばみな、いきなりの明るい陽気な曲に起こされて、なんの祭りなのか、さっぱりわからなかった。

イギギ達も騒ぎにおきてきた。

イギギA「多分、レインボーパレードだよ。」

マオ達は何のことかわからず首を傾げた。

イギギB「母星じゃ、同性愛者がやる祭らしいけど……」

ガチムチのアニキを先頭にゴブリン、ヒトと続いている。みな際どい格好をしている。

アニキはマオと目が合うと、

アニキ「いいよ、こいよ!」と叫んで、ウィンクしてくる。パレードの一団は再建されたヒトの牧場に入っていった。

マオ「……二度寝しよ。」

ゴブリン&イギギ「「俺等もそうしよう。」」


流石に、コレはキーリスに事の次第を聞こうということになり、マオはイギギやゴブリンの代表とともに天空神殿に足を運んだ。

キーリス「まぁ、ノンケには関係のない事だよ。」

ノンケ?マオ達の頭の中は?マークで一杯だった。

キーリス「今日を同性愛開始の記念日にするそうだ。」

ということは、人口統制を開始するということだ。魔法の研究をしていた魔女達も顔を赤くする。

キーリス「今日、一日ヒトの牧場には行くな。興味があるなら別だが?」

キーリスは人口統制の為に同性愛者のヒトやゴブリンを作ったらしい。

キーリス「もちろん、あの先頭のはお前の弟だ。」

まじかー。出落ちが過ぎる。


その時、キーリスがかわいがっていたメスの猫型亜人が騒ぎ出した。どういうわけか、竜種の接近に反応するらしい。彼女は早期警戒用の亜人と言えた。

急いで、マオ達は外に出て天空神殿から眼下を見下ろした。

マオ「何だあのデカいのは?!」

今までにない体の細いタイプの竜種が、羽もないのに空を飛び、雲の海を体をくねらせ泳いでいる。その周りにはおなじみの飛竜がおびただしい数がいる。真下の開拓拠点の村に向かって飛んでいる。

ゴブリン「下は大丈夫かな!?」

イギギA「マフとあのアニキがいるから時間は稼げるだろうけど……」

イギギB「数が多すぎるぜ!?」


???「感じる、大いなる力、出てこい!居るのは分かっているぞ!」

脳内に直接語りかけてくる竜種は初めてだが、コミュニケーションが取れるんならとマフは交渉を試みた。

マフ『コイツか?!語りかけてきたのは?』

マフは今までにない細長い竜種の前に出ると叫んだ。

マフ「私はマフ!この星を開拓し、資源開発がしたい!土地を明け渡せ!原生生物!」

リュウオウ「わハハハハ!我が名はリュウオウ!威勢のいいヤツが出てきたな!ダメだ!さっさと帰らないのであれば、根絶やしにしてくれよう!」

最初から、敵対しか道はなかった。どちらかが滅びるまで敵対は続くのだ。マフは覚悟を決めた。

リュウオウ「どうした?答えを聞こう!」

マフ「私、私達の答えはこうだ!」

マフは両の手から無数の光弾を放った。しかしリュウオウの直前で何かに吸い込まれるように消えてしまった。

マフ「何!?」

リュウオウ「やるじゃないか!お返しと行こう!」

カァ!

リュウオウが口を大きく開けると同時に村の半分が吹き飛んだ。

マフ「クソ!」『衝撃波か?!いや、今のは風じゃなかったぞ!』

マオ「マフ!待ってろ!今、降りる!」

マフは頭の中でマオの声を聞いた。

マフ「マオ!」

落下。マオはものすごい勢いで天空神殿から地上を目指した。下にはリュウオウとたくさんの飛竜が飛んでいる。

マオ「喰らえ!」マオが右手をなぐ。

ズバァ!時空ごと飛竜を数体、叩き切る。リュウオウは

マオに向き直った。

リュウオウ「お前か!我が眷属たちを屠ってたのは!」

マオ「お前も同じようにしてやる!」

リュウオウ「こい!小さき者よ!」

カァ!ゾゾゾゾ!

リュウオウの咆哮と共に時空のゆがみがマオの眼の前に迫る。

マオ「クッ!」りとっさに両腕を前に出すが、左腕がもげた。

マオ「うわぁぁぁ!」

マオはその激痛に叫んだ。

リュウオウ「眷属たちの痛みを知るがいい!」

マオはそのまま地面に頭から落下してぐっちゃぐちゃになった。

リュウオウ「勝った!3日やろう!コレにこりたら、さっさと帰るんだな!外来種ども!」

高笑いと共に竜種達は去っていった。


マオ「あれ?!」

マオは起き上がった。俺は地面に激突して死んだはずでは?

マオ「どうなってるんだ……」

ボブカットの魔女「マカル返しの玉、成功しました!」

長い髪の魔女「間に合いました!」

傍らに座っている魔女達が手を取り合って喜んでいる。

マオは左手で顔を撫でた。

夢?なわけ無いよな。すげえ、痛かったし。

それを遠巻きに見ていたマフが呆れる。

マフ「マオ、あんたバカよね?」

イギギC「3日、経ったらまたやつがくるぞ?!」

イギギD「落ち着け!対策を考えるんだよ!」

そこへ人を引き連れたブーメランパンツのアニキもやってきた。

アニキ「俺がいたから、ヒトは守ってやったぜ?」

へへ、褒めろ。褒めろ。とキレた胸板を強調してくる。


キーリス「時空ごと斬ってやがる、マオのと一緒だな。」

先程の戦闘をモニターで確認しながらキーリスは言う。

一同、遺伝子工学研究室に集まって、キーリスの席の端末を見ていた。

所長イギギ「どうしましょう?」

キーリス「いや、これなら対策できるんじゃないかな?」

マオ「というと?」

キーリス「マフ。インベントリだ。」

マフ「え?あれで?」

マオは初耳である。魔法の研究はマフや魔女に任せて、自分はテラフォーミングに専念していたのだから。

インベントリ。固定した次元、もう一つの世界のテクスチャからモノを出し入れする魔法。

マフ「攻撃はコレで対策したとして、ヤツの防御はどう破るの?」

キーリス「魔法がだめなら物理で行ってみよう。マオ。」

マオ「?俺?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ