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生きる目的

渓谷の隠れた神造外骨格の建造所に銀髪のラミアやってきた。

所長イギギ「よくおいでくださいました、同志ヌアザ。」

ヌアザ「お前らは群体で他種族から顔の見分けもつかぬだろうが、この体は目立つ。魔女の手の者をまくのに苦労した。」

所長の席に腰を下ろしたヌアザにフルーツのジュースがだされ、ヌアザはそれをストローで飲んで一息ついた。

所長室の窓から建造所内部の様子が分かった。

ヌアザ「それで?神造外骨格はできたのか?」

所長イギギ「はい、そこの窓から見えます。」

ヌアザ「ほう、そうか。どれどれ。」

ヌアザはヘビの体を動かして窓の外にある神造外骨格を見た。

ヌアザ「おいおい、四つ脚じゃないか、まるでアヌの星にいるイノシシじゃないか。」

ラミアは憤慨している。なぜ?イギギ達は困惑した。

所長イギギ「は、はぁ。我々は陸戦型神造外骨格、鉄騎砲と呼んでます。」

ヌアザ「作ったものは仕方ない。これとは別に人型も作れ。宙間戦闘には人型の方が良い。」

ラミアは宇宙空間での戦闘も視野に入れている。それはつまり船を破壊することを意味する。

所長イギギ「そこまでは我々も……あくまでこの星での独立をしたいのです。」

ヌアザ「あ?イギギのランドシップ1が沈んだのを知らんのか?」

え?!

そこに居たイギギ達は全員それを聞いて絶句した。情報統制で星に降りていたイギギにはマオのしでかしたことを知らされてなかった。

イギギA「そんな……俺の家族は?」

イギギB「……俺の彼女が乗ってたのに!!」

ヌアザ「アヌ共はお前らが独立しようとしてるのを知ってる。お前らを殲滅しようとしてるのさ。」

所長イギギ「……許せない。」

ヌアザ「焦るな。全ての世界樹を伐採し、ありったけのレアメタルを集めて、ありったけの神造外骨格を作れ。戦争は数だ。」

イギギ達は銀髪のラミアに膝を折った。

イギギ「我ら、ヌアザ様の指示に従います!」


切り出した世界樹から小型の天空神殿が3基作られ、それぞれにアヌのクローンであるマオ、マフ、帝釈天アニキを乗せて他の大陸を目指した。

マオ「ニーアもアッシュもマフのところかぁ。」

マオは自分の小型天空神殿の個室の席でモニター越しに亜人達としばしの別れを惜しんだ。

ニーア『俺達、生きて聖地に帰るんです。』

マオ「聖地?」

マオは画面の中の亜人達に質問した。

アッシュ『俺等の間では、キーリス様がいるところは聖地って呼んでます。』

へぇ、知らんかった。

世界樹を切り倒したこの2年で木造の住居はコンクリートに変わり、人口は倍どころではなくなった。村から街へ。

マオ『俺は昔と今の聖地、どっちが好きだったのかな?』

マオは、ふと、そんな事を思った。

マオ「今から行くとこはまた村からやり直しだ。インフラなんかあったもんじゃねーぜ、きっと。」

画面の中の亜人達は笑っている。それでも行くんだ。何世代もあとの子孫にいい街を残してやるんだと、意気込んでいる。

マオ『竜種を倒す、世界樹を倒す。それが俺の生まれた目的。キーリスが俺を作った目的。』

マオ「生きる目的。俺も増やそうかな?」


マフは魔女に飛竜型ホムンクルスを作らせた。

マフ「現地に着く前に、インベントリから光の剣を射出するの、試しとかないとね。」

自分用の小型天空神殿の庭でホムンクルス相手に実戦形式で模擬戦をやる。勇ましい女である。

ホムンクルスが翼を広げて咆哮する。マフを威嚇する。

ニヤ

マフはホムンクルスに向けて手を掲げた。

ホムンクルスの頭上の空間が波打つと光る刀身が出てくる。

マフ「こんなもんかしら?」

空間の波が一層高くなる。

ズドン!

高速で射出された光の剣がホムンクルスの頭部を貫通し天空神殿の地面に深々と突き刺さった。

頭頂部と喉の下から血飛沫を勢いよく吹きながらホムンクルスは倒れた。

それを遠巻きに見ていた魔女達から感嘆の声が漏れる。

魔女「お見事です、マフ様。実戦でもイケそうですね!」

マフ「……問題はこれがリュウオウに通じるかね?もっと本数を増やせばいけるかしら?」

魔女「色々武器を作って幽世で保管しましょう。」

マフ「そうね、そうしてちょうだい。」

マフは魔女を引き連れて天空神殿の中に消えた。

 

帝釈天アニキは自分の使うとんでも魔法を他の亜人種でも使えるようにしろと言われて頭を抱えていた。

自分の天空神殿、自分の席、ラーヴァナは天空神殿の庭に置いてある。神殿の中は人のサイズに合わせて設計してあるからだ。

猿型亜人「帝釈天様。ラーヴァナ用の光の剣の設計図、目を通されました?」

魔女はほとんどマフに取られて居たので頭がいい種族として帝釈天がキーリスに頼んで作ってもらった猿型亜人

は今のところ秘書のような運用をしていた。

帝釈天「お前ら的には俺の魔法はどう見える?」

猿型亜人「え?設計図のゴーサインは……?まぁ、そうですね?唯一無二?魔女もさじを投げてましたし。」

帝釈天「だよなぁ、どうやったら他のやつでも使えるんだろ?」

帝釈天は自分の席の机に肘をついて悩んでいた。

猿型亜人も一緒になって悩んだ。

猿型亜人「……ほかのやつ?何か道具で補助するとか?」

帝釈天「あ!それいいな?!そうしよう!」

猿型亜人「はぁ、あの、設計図のゴーサインを……」

帝釈天「さっそく、武器製造所の奴らのところで相談してくるわ!!」

帝釈天は人の話を聞かない。猿型亜人の悩みのタネだった。帝釈天は席を離れ、部屋を出ていった。

猿の深いため息が漏れた。


ターマ「私の、生きる目的ですか?うーん。」

夜、寝室でマオは妻のターマに質問していた。

マオ「俺は世界樹攻略のために作られた。だから、世界樹をすべて倒したあとの生きる目的が欲しくってさ?君の生きる目的が知りたいんだ、参考にしようと思って。」

ターマ「我々、魔女はチャクラシステム、魔法の研究、幽世の研究のために生まれて、その中にあって、復活の呪、十種の神宝のマカル返ししかできない私は落ちこぼれ扱いされてました。」

マオは黙って聞いていた。

ターマ「そんな私にも、役割が与えられた。アナタのお付になること、アナタに仕えて村の発展を支援することでした。」

マオ「なるほどなぁ。今は?村は発展して街になった。」

ターマは顔を赤くしていった。

ターマ「今は、私の生きる望みは、アナタと末永く一緒にいることです。変ですか?」

ソレを聞いてマオはキュンとなった。

マオ「キスしていい?」

その日、2人ははいつもより激しく求めあった。

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