ゴカンセイ
●遺伝子互換性に関するレポート
ーヒトとコブリンについてー
ヒトとコブリンは遺伝子に互換性がある。
だから子どもができる、実験してそうだったから、そうした。奴らにメスは作らなかった。
イギギの作り出したコブリン。イギギの尖兵。そのコブリンの人口増加にくさびを打ち込む。
コブリンは人が居なければ増えない。増えることができない。事が起きれば、ヒトを引き離せばいい。
知能が低い。原始農耕を行ったり、原始宗教の発明などはできるようである。教育機関が必要である。
ーオークについてー
ヒトを食肉用家畜と捉えているため、ヒトとの遺伝子互換性は不明である。(ゴブリンの上位個体として作ったので互換性はあるはずである……)
そのため、オークは異性体を作るに至った。胎児期は人より若干長い、そのため人口増加は緩やかである。
知能がゴブリンより低く、感情的なところがある。特に食人傾向が強いため、ヒトとの接触には注意が必要である。
ー猫型亜人についてー
猫型亜人はヒトと遺伝子に互換性がない。
同種の異性体としか子供はできない。
春、秋に発情期かあり、ヒトのように常に発情していない。
生殖行為をした回数だけ子供ができる。幼体は小さい。
一度の出産で子は二、三匹の事が多い。母体にかかる負担をコントロールしてのことだろう。
オリジナル達に色相操作能力を授けたからか、世代を経るとその毛皮の模様は個体差が生まれ、多種多様に変化し段々と色相操作を行えなくなる個体が増えた。
ごくまれに、尻尾の短い個体が生まれる。通称“ボブテイル”。その遺伝的形質は次世代に引継がれる。が、彼らのコミュニティがそれを毛嫌いしているらしく、尻尾の短い個体が数を増やすことはなかった。
ー狼型亜人についてー
狼型亜人はヒトと遺伝子に互換性はない。
同種の異性体としか子供はできない。
春、秋に発情期があり、ヒトのように常に発情はしていない。
子は一度の出産で四、五匹うまれ、子は小さい。
発達した犬歯が特徴であり、それによる傷害事件が発生している。急所の場合は死に至る。
彼らは犬歯を武器と考えており、彼らを怒らせる事はそれの使用を誘発させる。
ー鳥型亜人についてー
鳥型亜人はヒトと遺伝子に互換性はない。
同種の異性体としか子供はできない。
春、秋に発情期があり、ヒトのように常に発情はしていない。
子は一度の出産で一、二匹しか生まれない。
高所に住まう特性があり、幼体の転落事故が発生しやすく、人口は思うように増えない。
チャクラシステムを使いこなし、空を自由に浮遊し、火炎を口から吐くように作り出す。火炎は火遁と呼称する。
それらができるようになると、コミュニティから成人と認められる風習がある。
ーラセツについてー
オークの上位互換として一から作り出した種族。オリジナルがリュウオウとの戦闘で失われたため、繁殖についてはこれからの調査による。
多腕で左右に二対、計四本の腕を持つ。
世界樹を倒した今、製造には至っていない。
ーヤシャについてー
オークの上位互換として一から作り出した種族。
同種の異性体を作るか?
ヒトとの交配実験をして遺伝子互換性をためすか?
オリジナルの今後の意思決定がまたれる。
チャクラシステムを使いこなし、氷属性の氷遁を使うことから強くは言えない。
同種の異性体が有力候補である。
ー魔女についてー
魔女の世代交代については、アヌの複製であるマオとの交配実験の結果遺伝子に互換性がない。はずだった……
キーリス「魔女リーダーが妊娠したんだか……」
マオ「あー……おめでとう?」
天空神殿のキーリスの個室。そこに困惑したキーリスと魔女リーダーのまえにマオ夫妻が呼び出された。
キーリス「説明してもらおうかターマ?」
ターマはもじもじして黙っている。
魔女リーダー「ハッキリいいなさいターマ。」
ターマ「あの、そのー、最後はいつもお尻に……」
キーリス&魔女リーダー「「はぁ!?」」
2人は声を合わせ驚いた。
マオ「あ、それで?よくわからん。」
ターマ「お姉さまたちより先にできたら申し訳なくて、それで、この人バカだから……」
うぐ、ありがとうございます!
マオはよくわかってないが悶絶している。
キーリス「……なるほどな。」
魔女リーダー「あなたの気遣いもわかりますけど。どうしますか?お父様。」
キーリスは真剣な表情になった。
キーリス「お父様はもうやめだ、魔女リーダー。これから、お前に名前を与える。ソフィにしようと思う。」
ソフィ「はい。それで構いません。」
キーリス「俺のことはキーリスでいい。」
ソフィ「はい。お父さん。」
その返しにキーリスは動揺したが、まんざらでもない様子だった。
マオ『で?』
ターマ『……バカ。』
夜の海、サーチライトの光がゆらゆらと海底を、巨人の足元を照らす。
巨大なシュノーケルをくわえた巨人は海底を持ってるスコップですくい上げ、海中に伸びた、ベルトコンベアに乗せる。
そのシリコンを含んだ土は陸にいるイギギ達の元まで運ばれていた。
イギギA「図面通り作れば、プロメテウスの火はできる。」
イギギB「ヒトの知的水準を上げ、我らに代わって肉体労働に従事させる、か。その後、ヒトをどうにかして有効活用したいなぁ。」
イギギA「というと?」
イギギB「我らの尖兵となってもらいたいんだよ。」
なるほど。と、イギギは大きく鼻から息を吐きだした。
イギギA「ネガキャンをやって扇動するかな?」
イギギB「今まで、散々、ヒトの幼体は人口統制に使ったり。成人女性をゴブリン共にあてがったり。老体はオークに食べさせて処理してきたからなぁ。奴隷の俺たちよりひどい目にあってる。」
イギギA「アヌにツケを払わせる時が来たのさ。」
その時、海底から歩いて巨人が陸に上がってきた。
イギギ達は三角図割りで肩で息をする巨人に駆け寄る。
イギギA「スルーズ、お疲れ様。」
イギギB「疲れただろう?スルーズ。休んでいいよ。」
イギギ達は口々に巨人を労い、優しい言葉をかけた。
スルーズ「いや、まだやれる。ちょっと休憩に上がっただけさ。すぐ再開するよ。」
チョロい。巨人は少しオツムが弱い。優しい言葉ですぐ奮い立つ、すぐ誘導できる。かわいいやつだ。
イギギA「そうだ!ラセツの図面あったよな!?」
イギギB「あるっちゃあるけど、それがどうしたんだ?」
イギギA「巨人の培養器でラセツを作ろう!デカいラセツ!きっと強いぞ!」
巨人がまたサーチライトでもってしても暗い海に入っていった。




