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第57話 第三王子は本気のバトルを見る!2

「レイニー。お前に本物の身体強化を見せてやろう。身体強化4倍!」


父上の金色の闘気(オーラ)が『ゴォォォォ~ン ゴォォォォ~ン』と音を立て、さらに全身を包む。



身体強化4倍だと! 父上がだんだん人間離れをして行く姿を見る息子が何を思うのか、人生哲学の沼にハマる『シュウ』です。


 

レイニーは高く飛び上がり、父上の左側頭部に回し蹴りを入れた! 完璧なまでの美しいけりだったが、いや、蹴りが入っていなかった。父上が左手でレイニーの右足を掴んでいた! レイニーを頭上で竹とんぼのように回し放り投げた。



『ズッ ズゥー!』



放り投げられたレイニーば地面に叩き付けられるかと思われたが、身体を一回転させ、なんとか着地はしたが勢いを止めることが出来ず、後方へ滑りやっとのことで止まった…… レイニーが体操選手だったらオリンピックに出れたんじゃないか?



「レイニー。お前の攻撃はもう、私には効かんのだよ」


「なにをおっしゃいますか! 私の実力はこれからです!」



『ハァ~イタタタタタタタタッ!』



レイニーは、ダッシュで父上に近寄りパンチとキックのラッシュを繰り返した。



――レイニーさん、何ていう掛け声なんだ。こんな場面でもボケを入れて来るとは、笑の神に愛されているんだろうなぁ……



「フゥ……」


父上は笑みを浮かべ、レイニーの攻撃を見切ったかのように紙一重でかわしていく。


「お前の攻撃はすでに見切った! お前はもう俺には勝てん! それでも、あえて言おう! お前はポンコツであると!」



――父上。世紀末の救世主なのか、宇宙の偉い皇族軍人なのか、どっちかにして下さい! 多分、この人もどこかにボケを入れないと死んでしまう病気なのかもしれない…… そんな父上を持つ息子って、今、どんな気持ちなんだろう…… あっ! 僕だった! 



「ハァ、ハァ…… ぐぬぬぬ」



――ついに出ました!? 息切れレイニーさんの『ぐぬぬぬ』初めて聞きました! 父上様、サイコー!



レイニーは、悔しいそうな顔で、僕を睨んでいる! あれ? 父上じゃなくて僕なの?



ソフィアちゃんもなぜか悔しそうに僕を睨んでいる。


「ソフィアちゃん。僕は悪役のボスじゃないよ」


ソフィアちゃんも負けずに


「ぐぬぬぬ」



――相変わらずソフィアちゃんはかわいい。

しかし、な、なんだ、この状況は、僕は悪の組織の頭領役なのか? いつの間にか、この茶番劇の配役になっていたのか?





「レイニー、もうやめておけ。お前の力では私に勝てない! 身体強化4倍の力がお前にはわからないのか!」


「私の力を見くびるんじゃない!」


「やめろ!……」


レイニーは高くジャンプをし、空中で一回転をして父上めがけ『ジャンピングエルボー』を決めようとした瞬間……





「ゲホォ、ゲボォ」


父上はレイニーの腹に右拳をめり込ませた。レイニーは苦悶の表情を浮かべ身体を『く』の字にした。そして、レイニーに対し、容赦のない攻撃を加えた。それでもレイニーは倒れなかった。


「レイニー!」


ソフィアちゃんからレイニーへ迫真迫る悲痛な声で叫んだ!


レイニーは、苦悶の表情を浮かべながらも右手の親指を立て微笑んだ。



きっと、特撮ヒーローがピンチの時に送るお子ちゃまの心境なんだろう……



父上は左手でレイニーを胸ぐらを掴み持ち上げ、そして右拳でレイニーの腹を貫いた!


「キャー!」


ソフィアちゃんが叫ぶ! ヒーローの負けるところを見たくないだろうが、現実は残酷だ……



「グゥワワワワワワワワッ!」


苦痛に満ちた声でレイニーは、ぐったりと倒れこみ父上を殺意のある目で睨んだ! 父上は沈痛な表情を浮かべ、


「選ばれし者だった! 脳筋を倒すはずのお前が! 脳筋に就くとは! インテリにバランスをもたらす者が! 脳筋の闇に捕らわれてしまった!」



「あぁんたが憎いいぃ!」



「良い部下だと思っていた! たぬきを愛していた……」



――父上。それは、僕が好きだった超有名SF映画のパロディーでは? いや、パロディーのドを超えたパクリじゃないですか? エピソード3の…… しかも、なぜ? たぬき…… 今、たぬきは関係ないじゃん!




父上はレイニーに近づき片膝をついた。その場でレイニーの上半身を起こした。


レイニーは最後のちからを振り絞り父上の心臓をめがけ弱々しく拳を入れた……


父上は涙を流しながら、


「き、きかぬ…… きかぬのだ! お前の弱った身体では、我の身体は貫けぬのだ!」


「な…… なぜ陛下が涙を……」


レイニーは父上の顔を見ながら最後の時を迎えるように微笑んだ。


「苦しかろう。今、とどめを刺してやる」


と、言い放つと、右拳を上げると、父上の闘気(オーラ)が上昇した。大地は揺れ、土埃が宙に舞う。


「レイニーよ、これが(われ)がこの生涯で流す最後の涙となろう!  さらば 我が生涯最強の(とも)! さらば! 我が最高のポンコツ部下! これが、キサマがめざした国王の拳だーーっ!」


「レイニィィィィ!」


ソフィアちゃんの可愛らしい声が鳴り響いた……



――本当に何なんだ!? この茶番劇は? 父上がいつの間にか世紀末の救世主から世紀末覇者にクラスチェンジしている……? レイニーの被害者である父上が悪役に見えるのは、なんでだろう? あっ!? 僕はあることに気が付いた! 

『被害者の国王がいつの間に悪役国王となって復讐を果たす!』 小説投稿サイトの新作のアイデアになるんじゃねぇ! 異世界にネットが無いから僕は投稿できないけど…… 残念でしょうがないが、父上の醜態を小説にして晒してやりたい!




父上の高く上がった右拳がレイニーの心臓を目掛け振り下られようとした瞬間。


『ポチャン』


父上の闘気(オーラ)で、舞い上がった小石が、母上の飲んでいたお酒のコップに入ってしまった……

お読みいただき誠にありがとうございます。

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