表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/211

第3話 美味しいご飯をたべたい!

前回、個室トイレの中でヒキニートをしていたら、用を足しに来た父上に激怒からの暴力的躾をされた。『シュウ』です。


危うく、罰として夕食を食べさせてもらえないところでした。 


――父上、ちょっとだけ優しい?


さぁ~て 今夜の夕食は? 


固いパン、塩ゆでしたお肉、塩で味付けした焼き野菜、塩味の薄いスープ、デザートはブドウでした。

飲み物は、果汁水。ほとんど果汁100%! 酸っぱいです(泣)

因みに、果汁水が無い時は、ワインや果汁酒、ビールが出る。未成年に酒を飲ませるとはどういう事ことだ! 

と抗議したいところだが、このフロンシニアス王国では、まともに水が飲めない。


硬水なのかわからないが、昔から水はあまり飲まれていない。硬水か軟水か調べようがないがないし、川や井戸も汚物に汚染されて、まともな綺麗な水とは思えん。

どうすることも出来ずに我慢をしている。 


――ストレスが貯まる!


そしてワイン、果汁酒、ビールは、とにかく酸っぱい! まず、普通に飲めない! 

蜂蜜、スパイスを入れてはじめて飲める品物だ。


フロンシニアス王国には、箸というものが当たり前ですが存在しません。

ワイルドにみなさん一緒にナイフと手掴みです。

皿の代わりに親指かパンを代用、使い終わったパンは、スープに浸して柔らくしてから食べます。


汚れた手は、ドヤ顔でテーブルクロスにフキフキですぅ! フィンガーボウルがあるのに! まったくもって信じられん!


フィンガーボウルは、食事中に卓上で指先を洗う水と花が入っているボウル。


毎回の食事でテーブルクロス交換、洗濯です。

洗濯をされるメイド様には頭が上がりません。 お疲れ様です。


兄上達からの


「役立たずの無能が、なぜ! ここにいる」

「半人前のくせに、食べるのは二人前なのだな!」


嫌味たっぷりの有難い小言を聞きながらの食事が終わり、自分の部屋に帰って来た。


「フ~ 満腹! 満腹!」


僕が、満足げにお腹をさすっていると、レイニーが声を掛けてきた。


「ロッシュウ様、今夜は、たくさんお召し上がりになりましたね?」


「そうだね。質より量って感じかな。もっと、香辛料、スパイス、砂糖とか使って欲しいけどね。もっと美味しくなるのになぁ。 あと、醤油、味噌とかも欲しいなぁ……」


お味に関しては、美味しいとは…… そこは、察して下さい……


「香辛料、スパイス、砂糖は高価な品ですから…… ところでショウユ、ミソとは

どのようなものなのですか?」


「ショ、ショウユ…… ミ、ミソは、遠い東の国にある調味料だったかな?

ハハハハハッ…… ウッ」


またもや、前世の事を言ってしまった。誤魔化させたかな? 多分……

レイニー不服そうな顔をしてこちらを睨んでる。


「レイニー達は、普段はどんな食事をしているの?」


「パン、野菜、スープですね。お肉は時々食べることができます。宴会や晩餐会の時は、残り物は使用人で分けて食べてます。お肉もたくさんあって美味しいです」


「エッ! 僕たちが残した物を…… 残り物とかを食べるの嫌じゃないの?」


「全然、そんなことありませんよ! 一般庶民の食事に比べれば、贅沢でとても美味しいですから!」


「――そうなんだ…… それは良かった」


香辛料、スパイス、砂糖は、別の大陸からの輸入しているので、どうしても高額品になるらしい。


王家の財力を見せつける為に高価な香辛料、スパイス、砂糖をふんだんに使う! 使う! どうだ王家の力を! エッヘン! ドヤ顔で鼻高々! 


――残念ながら、自分達で稼いだお金ではない。庶民から徴収した税金だ!

庶民のみなさん! 王家、貴族が贅沢をして申し訳ない! 僕たちが贅沢な生活が出来るのは、みなさんのおかげです! 税金を納めていただきありがとうございます! ペコリ……


王家、貴族の役割、権威、贅沢も理解は出来るし、役割、権威、贅沢も大事だが、ザ・元庶民の僕には、庶民の生活向上の為に税金をもっと使ってほしいと思う。


この想いを父上、兄上達、宰相、執事長、家庭教師に伝えてみた結果は――


ジャッ、ジャーン!


また、怒られた。 それ以上に罵倒された!


父、国王バイクッラより


「お前には、庶民よりお家が大事なのがわからないのか! 王家の資質がないんじゃないのか! アルパトス家の恥がっ!」


父上のお言葉であれば、甘んじて受けよう。


第一王子ジェニス兄上よりここと言わんばかりに


「何を考えて生きてるんだ! このゴミが! 死ね! クズ!」


お前ら以上の汚物はねぇーーよ!


第二王子パリック兄上よりポイントを押さえた罵倒。


「貴様には死すら生ぬるい! トイレに落ちて死ね! 無能!」


子供の口喧嘩かな?


宰相より一言


「ロッシュウ様、残念っ!」


僕、全否定された! 全僕が泣いた(泣)


執事長より


「………………」


無言…… 地味に心にくる。


家庭教師より絶望的な一言


「だめだこりゃ!」


――い〇りや〇介さんかな?


こうして、完璧に無能、役立たずの烙印を押された。



お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価☆マーク』『感想』をお願いします。



『評価☆マーク』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ