表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/211

第23話 魔境の森へ

魔境の森の観光にワクワクしすぎて昨晩は眠れなかった遠足気分のお子様『シュウ』です。



――ついにやって来ました!魔境の森! 一面に鬱蒼とした森が広がっている。見渡す限り森で魔境の森と言われている通りスケールの大きさが違う!


「ついに来たね。エリス!」


「そうね。シュウ君。楽しみにしてたもんね!」


「あぁ、本当に魔物がここに居たんだなぁ」


「ロッシュウ様。お元気ですね?」


「これくらいはたいしたことないよ」


バニアロッサ村から魔境の森まで馬車は出ていない、徒歩1時間の距離。以外に近いのには驚いた。警備の関係上、近い所に村が出来たらしい。


「エリス。周りに観光客が居ないね?」


「穴場の名所だからね。そんなに人は来ないわよ」


「森の中はどうなってるのかな?」


「シュウ君。森の中に入ってみたい?」


「えぇ!? 地元の人じゃないけど入れるの?」


「入れるには入れるけど……」


「それじゃ、入ってみたい!」


「どんな事があっても後悔しない?」



「!?……………………」



エリスは急に真面目な顔になった……


僕はエリスの顔を見て胸騒ぎを感じたが、エリスがそこまで言うくらいだから森の中に何があるのか知りたいと思った。



「あぁ、入ってみたい」


「本当に後悔しない? 森の中に入ったら生きて帰れないとかじゃないけど…… 人生観、いや、シュウ君、あなたの運命が変わるかもしれないわ。いえ、確実に変わるわ。 それでも良いの? 私としたら、それはうれしいことだけど……」


そこまで大事なのか? 運命が確実に変わるなんて…… エリスの何がうれしいのか、わからないが…… とにかく森の中に入ってみよう…… 僕は何故かここに来るべきしてここに来たんだ!と感じていた……


「ロッシュウ様。大丈夫ですか? 顔が今までにもない真剣な顔ですよ。拾い食いでもしましたか?」


――レイニー。ここでもボケるか…… しかし、ここでレイニー突っ込む訳にはいかない! レイニーのボケの誘惑に惑わされることなくエリスに


「僕の運命が変わっても構わない! よくわからないけど、僕は森の中に入らなきゃいけないと思う」


「そう、そうね。私はこれがシュウ君の運命だと思う」


「さぁ、中に入ろう」


「な、なんで!?  ロッシュウ様、突っ込まないのですか? レイニーは悲しゅうございます」


「レイニー、行くよ」


僕はレイニーを当然の如くスルーした。


エリスを先頭に森の中へ入って行った……


「ロッシュウ様! エリスさん! 待ってくださいよぉー!」


後ろからレイニーが続いた――



森の中は特に何も変わったことは無く、普通の森だった……


「シュウ君、レイニーさん、2時間ぐらい歩くけど疲れたら遠慮なく言ってね」


「「了解しました! エリス隊長!」」



気分は、川口〇探検隊! 川口〇探検シリーズ、驚愕!?魔境の森・未確認生命体を追え! ついつい探検隊のテーマを口ずさむ!


「シュウ君、その歌は何? それに私、隊長じゃないから!」


「ん、これ探検隊のテーマ! 聞いていると元気が出るだろ! それに先頭を歩く隊員は隊長って決まってるんだよ!」


「それでも私は隊長じゃない!」



――エリスは偉大なる川口〇隊長のポジションを拒絶した。なんと恐れ多い事を……



それにしてもエリスは、一切の迷うことなく先頭を歩き続けた。後ろを歩く僕は樹々がエリスが歩き易くなる様に避けてくれているように見える。



――休憩を挟みながら歩き続け、ちょっとだけ開けた場所についた。



そこには四体の彫刻された像があった。右側から『長い髭を生やした老人』、『たぬき』、『若い女性』、最後に『若い男性』の像だった。


「「――!?」」


僕とレイニーはこんなところに像があることに驚いたが、何よりも何で『たぬき』の像があるのかが不思議でならなかった……


「エ、エリス。これは、いったい?」


「ちょっと話しが長くなるから座って話しましょう」


僕たち三人は腰を下ろした。


「まずは、右から『天地創造の神・ネキザアニウス様』、『大魔導神・ハルタン様』、『大賢者・エリス・フォンティーヌ様』、エリス様の夫でもあり『大魔導士・ティーファンド王国国王ロッシュウ・ルーン・アルパトス様』よ」


「――――!?」


「エリス・フォンティーヌってエリスと同じ名前じゃないか!? それに、ロッシュウって僕と同じ名前!?  偶然か!? 偶然にしては出来過ぎる!?」



僕は何が何だかわからず混乱する……



エリスは僕を見ながら静かに話し始めた……



「まずは、シュウ君。あなたはロッシュウ・ルーン・アルパトス様の生まれ変わり。そして私は大賢者・エリス・フォンティーヌ様の生まれ変わりなの……」



「「は い????」」


僕も驚いたが、レイニーさんもよほど驚いたようでボケるのも忘れていたようで、顎が外れていた…… 




『大魔導神・ハルタン』と『大賢者・エリス・フォンティーヌ』の出会いの物語

いじめられ公爵令嬢は転生たぬきハルタンの弟子になって大賢者をめざす!

お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価』『感想』をお願いします。



『評価』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ