第181話 第三王子はマリーパパを見守る!
漢気溢れる超最高のオネェである。ウツボ様の演説に心一つになるアルラサンド王国の国民に『お前ら国王陛下に対して不敬罪じゃないのか?』とツッコミを入れたくなる『シュウ』です。
「おーし、みんな。よく聞けよ! もし不正などあった時は俺様自らが制裁する! 良いな!」
マリーパパはそう言うと上半身裸になり、民衆に向けて背中の鬼の形相を晒した!
「おお! あれがウワサの鬼の形相かぁ!」
「オラ、ワクワクすっぞ!」
「本当に鬼の形相だわ!」
「マジでか!? どんな鍛え方したらあんな風になれるんだ?」
「よっ! 筋肉インマッチョ公爵!」
「たまや~ 背中に鬼の形相を持つ公爵!」
マリーパパは自ら背中を晒したのに、あまりの褒め言葉に顔を赤らめておられる。以外に可愛いところもあるのが、この人の魅力の一部かも知れない……
「さ、さぁ。話しを続けるぞ! 『魔導具』についてだが、洋式トイレと銭湯風風呂場にはまだ時間が掛かる。まずは手始めに照明器具の販売から始めようと考えている」
「「「オオー!」」」
「では、どこで買えるかだが、国王陛下、パワーネット公爵家公認『魔導具専門店 ハルタンの店』で購入出来る!が、魔導具の取り付けに関しては国王陛下公認を得た魔導具専門員によって作業を行う。それ以外の者が無理やり取り付けようとしても魔導具は動かないようになっている。もし、そのような者が現れた時は処罰の対象になるので注意するように!」
「わかったぜ! 筋肉鬼ダルマ公爵!」
「で、ハルタンの店はどこにあるんだ? 脳筋鬼ダルマ公爵?」
「早く教えろ! リンゴ大好き鬼ダルマ公爵!」
「……………………」
――マリーパパは民衆の罵声に沈黙し、プルプル震えている…… マリーパパ、ここは我慢のしどころ。ここでぶちギレでもしたら計画がおじゃんになってしまう……
「民衆よ! 『筋肉鬼ダルマ公爵』の二つ名気に入ったぞ! 今度から俺を筋肉鬼ダルマ公爵と呼んでくれ!」
――まさか、嬉しくてプルプル震えているいたのか? 筋肉鬼ダルマ公爵は良い名前なのか? まったくもって、この異世界の価値観がよくわからん?
「「「筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵!……」」」
「民衆よ! 我を崇めよ! もっと我を崇めよ!!」
「「「筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵! 脳筋鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵! 筋肉鬼ダルマ公爵!」」」
――おいおい、マリーパパ! 何始めてるンだよ! 脳筋鬼ダルマ公爵って言ったヤツ。お前三秒後に殺されるぞ!
「導具専門店 ハルタンの店1号店は、ここ場内に建設する!」
「やったぜ! 筋肉鬼ダルマ公爵!」
「さすが、筋肉鬼ダルマ公爵!」
「実に気分が良い! 特別に良いことを教えてやろう! 魔導具の秘密だ! 詳しくは話せんが、照明器具はみんなも知って実際に目にして知っているだろうが、照明器具は蝋燭など火を使わない。では、なぜ蝋燭よりも明るいのか? それはな全ての魔導具は魔導石と呼ばれるエネルギー体が原動力となって動くのだ! 魔導石は不思議な力を持っており、我々の未知の力、知識だ。不要に何かしようとした時は大爆発するようにしてあるからな! 気を付けろよ」
「魔導石? そんなの聞いたことがないぞ」
「お前、知ってるか?」
「オラ、知らねぇ」
――魔道具は『魔導具』に魔法石は『魔導石』に名称を変えたのだ。魔法と付く名前にしておくと魔法という言葉だけで拒否反応を起こしてしまわないかと言う事で話し合いになった。中には少しは魔法の要素も入れた方が良いのではないかと意見もあり、魔法が導く石で『魔導石』となった。魔道具も魔法が導く道具で『魔導具』になったのだ。因みに汚水処理施設の敷地の総称も汚水処理場へと変更した。
「魔導具は本当に不思議な道具だ! その仕組みを知ろうとすれば、販売元である者の反間をかい、もう二度と手に入る事は出来ない! みんなはそれはな嫌であろう?」
「当たり前じゃねーか!」
「何を言ってやがるコンチクショーめ!」
「べらぼうめぇ! 俺達だって魔導具を使いてぇーんだよ!」
「その販売元ってぇのはどこなんでぇ?」
――なんで急にべらぼうめぇ口調になるンだ?
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