第180話 第三王子は脳筋パワーを見る!
マリーパパの水スライムへの愛が止まらない光景を目の当たりにして、あることに納得することが出来た『シュウ』です。
――なるほど! 水スライムはニートだから人の目を気にしすぎるのか! 確かにそうだ。ニートは以外にも人の目を気にする傾向がある。父親の目、母親の目、そして、母親から送られてくるLINEの文章や
『働け!』
『生むんじゃなかった』
『信じた私が馬鹿だった』
『子供の頃は可愛かったのにね』
『お兄ちゃんはちゃんと働いているのに』
『爪を噛るのはやめなさい』
『隣の○○ちゃんは結婚して子供もいるのに……』
『隣の○○ちゃんがウチの子だったら良かったのに……』
『暴力はやめて!』
『臭いわよアンタ。最後に風呂に入ったのいつ?』
『ナメクジみたいなヤツだな』
『結婚はもう諦めたの?』
『どこで育て方間違ったのかしら……』
『せっかく大学まで行かせたのに……』
『お父さん、まだ働いているのにお前はまだ働かないの?』
『財産は全部お兄ちゃんに相続させます!』
『いつになったら実家を出て行ってくれるの?』
『敢えて言おう カスであると!』
『これ以上私を苦しめないで』
などの言葉にどれ程、心に深い傷を負いストレスを感じているかを!
その為に世間様には如何にも自分は働いていますよ。とアピールする為に敢えて早起きをするプロのニートも存在することを僕は知っている。早く起きたからといって会社に行くわけでも無いが、プロのニートはその辺の時間調整が上手いとどこかで聞いたことがある。でも、早起きした分、昼寝もしっかり取ることも忘れない、しかも、深夜アニメの厳し目の論評も忘れない! それがプロニートのプロ足る由縁なのだ!
母上大好きっ子の僕が母親方の擁護するならば、母親たちは『お母さんスイッチ』で言わされているだけだから気にしちゃいけないよ! あくまでも『お母さんスイッチ』のせいだからね!
◇
「ストレスだけか?」
学院長は更にマリーパパに追い討ちを掛ける。
「いや~ そのなんだぁ もし見物人が水スライムに美味しいエサなんてあげてみろ。それで、水スライムがその人に懐いて、ついていったらどうする気だ!」
「ハンマー…… 考えすぎじゃ、水スライム達は、お前を裏切らんよ」
「確実にそんなこと言えるのか? もし家出でもされたら日には…… 俺は……」
「……………………」
マリーパパは膝から崩れ落ちた……
マリーママが更なる追い討ちを掛ける。
「まあ、放っておきましょう」
――マリーママ。以外に辛辣……
◇
これが数ヶ月前に話し合って決まったことだったが、これからどうなるのか誰も予想もつかない状態となった。
人々の噂が噂を呼び、魔道具の購入希望者で溢れだし、手に負えないほどになった。
そして、いよいよウツボ様の発表の日を迎えた。その日は、ウツボ様からどんな発表をされるのか気になる人々でお城にはたくさんの人々が押し寄せた。お城のバルコニーからウツボ様とマリーパパが立ち、ウツボ様の発表が始まった。
「アルラサンド王国の国民よ! 城内やトレスベン学院で、照明器具やトイレ、銭湯風風呂場を目にしたことだろう! これ等は全てあるところからもたらされた『魔導具』という品物じゃ。今の我らの技術では到底作れない。そして、購入出来ないのだ! しかし、私とここにいるパワーネット公爵家当主でもあるハンマーが特別な許可をもらい販路の道をつけた! これよりは貴族、庶民に関わらず誰にでも求める事が出来るようになるだろう! しかし、この魔道具を悪用する連中が現れるかも知れん。その為、新たな法令を発表する。転売目的に購入は断固として認めない。些細な事でも悪用していると判断された時は、不正に関わった人間全員、弁護士無し、即日、六等親まで無期限の筋トレ禁止と全財産没収の厳しい処分を受ける! 良いな!」
「――!?」
「「「……………………」」」
「ふざけんじゃねーぞ 国王陛下! この筋肉に誇りを持っているんだ! そんな不正など最初っからするわけねぇーだろ!」
「そうだ! そうだ! 俺達を見くびるじゃねぇーよ!」
「俺達を誰だと思ってやがる! アルラサンドの国民だぞ! 筋肉に誓ってそんなマネするわけねぇだろ!」
「国王陛下! 私たちの筋肉をなめすぎじゃないのかい!」
「不正などするヤツは、このアルラサンドに誰一人居ねぇんだよ!」
「俺達を馬鹿にするのもいい加減にしろ! 不正するヤツが居たら、この筋肉でスクリューパイルドライバー強の餌食にしてやる!」
「――わかった! わかった! 皆の者よく聞け! お前たちの意気込み大変結構! 皆の言葉に私は、このアルラサンド王国の国王で良かったと思っておる。感謝する。しかしだ、いずれ不正をはたらくそのような輩が出てくる可能性もあるであろう! その為に私が断固として不正は絶対に許さないと言う覚悟の法令だ! 皆の者、わかってくれるか?」
「わかったぜ! 国王陛下の覚悟を俺達にも背負わせてくれ!」
「やっぱり俺達の国王陛下は超最高な漢だぜ!」
「「「アルラサンド王国バンザイ!! 国王陛下バンザイ!!」」」
――超最高の漢!? 間違ってると思うよ。 『超最高のオネェ!』が正解!
「では、詳しい事はハンマーから発表してもらう。ハンマー頼むぞ!」
「おう、国王陛下!」
――脳筋…… この国すべての民は脳筋で出来ているのか?
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