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第169話 第三王子はグレる!

魔法の有効な手を考えると知恵熱で頭が痛くなる『シュウ』です。




お母上様からのやさしさで? リンゴをただき就寝することになった。


「基本がしっかりしていれば、あとは全ては応用よ。私が見本を見せるからちゃんと見ておくのよ」


「はい、わかりました」


僕の提案した魔法の数々を同時に発動させて、身体を横になりながらふわふわ浮かせて見本を見せてくれた。


「こうするのよ。シュウ君もやってみて」


「はい」


僕はお母上様を見本に実践をしてみた。身体はなんとか浮かすことは出来たがいまいち体勢が安定しない…… それはまるで素人が宇宙遊泳で暴れているように滑稽に見えたのであろう。


「シュウ君…… 何を溺れているの? ここは水の中じゃないのよ」



――そっちの方でしたか…… ブザマ……



「落ち着け…… まだあわてるような時間じゃない」



――ああ、我が心の師。仙道○さんがご光臨でもされたかのような、お母上様の一言で僕は落ち着きを取り戻した…… 我が心の師、仙道○さんありがとうございます。



「お前はその才能を生かしきれてねえ」


「……………………」



「オレを倒すつもりなら…… 死ぬほど練習してこい!!」



「お母上様、こうですか?」


僕の背後には仙道○さんがいる! そう思うと落ち着いた僕には何も恐れるものは存在しない! 僕はゆっくりと魔力を解放させ、体勢を安定するとこが出来た。



「死ぬ気で練習してきたってわけだな」



「……………………」



「あいつは今、楽しんでプレーしている」



「――どうも」



――お母上様の仙道○さんに対するリスペクトが凄すぎる。スラ○ダンクを熟読でもしていたのかと勘違いしそうなお母上様の完璧な仙道○さんに神の領域を肌で感じた……



「さあ、もう休むわよ」


「――はい。おやすみなさい」


「おやすみ」




『Zzzzzzz』



――お母上様は眠ってしまわれた…… よくこんなところで眠れることにお母上様の豪胆さに驚き桃の木山椒の木、ブリキにたぬきに蓄音機! 



僕は眠ろうとしたが、寝ようとすると魔力が安定しない。防寒対策のため、風と火炎の混合魔法で寒くはないが、ポカポカ暖かく眠気を誘う。


『ガグゥ』


「ヤバッ!? 危うく魔法が解除されるところだった!」


そんなことを繰り返しながら一夜を過ごした。







「フハァ~ よく寝れたわ。 アラッ!? シュウ君は早起きねぇ」


あくびをしながらお母上様は起きた。


「お母上様。おはようございます」


「おはよう。なんか目が死んでるわよ」


「ええ、なかなか寝付けなくて……」


「シュウ君は枕が変わると眠れないタイプの人間だったのね。意外に神経質だったのね」



「……………………」



――もう、疲れ過ぎて何も返す言葉がみつからなかった。



「疲れているみたいね。ならリンゴでも食べなさい」


お母上様はまた収納魔法からリンゴを取り出し僕に渡してくれた……


「――ありがとうございます」



『ガブガブ ガブガブ ガブガブ ガブガブ』



――もう、ヤケクソだった! グレた僕は食べに食べまくった…… リンゴを!! リンゴォォォォオ!



「シュウ君、遊んでないで先に進むわよ」


僕の苦悩も無かったように振る舞うお母上様に敵う者などこの世には存在したいのだ! 匹敵する者をあえて上げてみろ。と言われたら即座に多数の名前を上げられる! まずは、母上、マリーママ、エリス、マリー、レーニャさん、レイニー。違う意味で敵わないのは可愛(かわ)よのソフィアちゃん!


「――はい」





また、岩の上を『ピョンピョン』と飛び越えた。



「お、お母上様! こ、これは……」


次に訪れた難関は、聳え立つ岩壁だった!


「何を言ってるのよ。ここまで来たら進むわよ」


「マ、マ、マ、マ、マジですか!? 一体どれくらいの高さだと思ってるンですか!?」


「確かに高いわね。でも、そんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ!」



――お母上様は地団駄を踏む始めた。なんかヤバい人に見えるのは、僕の心が清らかだろう……



「さ、さあ、お母上様。先に進みましょう……」


あまりのヤバさに忖度することにした。


「わかってくれたのね? シュウ君ならわかってくれると思ってたわ。偉いわね~」


「……………………」


僕は無言のまま、頭と身体をフル回転させながら岩壁を登り始めた。


足場の確保、岩肌を掴む場所を確保しなが一歩一歩確実に登つた。身体強化の魔法と治癒魔法を掛けながら半分以上まで登ったところで周りを見るとお母上様が居ない!? 集中しすぎてお母上様の存在を忘れていた。僕はカエルのように岩壁にへばり付き、休憩がてらお母上様を探した。



まさか落下はしていないだろうと思ったが、一応確認のため下を見ると……



――いた! まだ下にいたよ! 僕が高所の為に、あまりにも小さく見えるお母上様は何か考えているのか腕組みをしながらウロウロしていた……



「お母上様は何をしてるンだろう?……」

お読みいただき誠にありがとうございます。

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