表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
168/211

第167話 第三王子は晒される!

あのおにぎりで歯が欠けるという失態を犯し、前歯が欠けた状態で鏡を見て、あまりの情けないモブ顔に涙を溜める『シュウ』です。ダンベルのヤロー!許さん!!



硬くて食べれないおにぎりは、このあとスタッフ(モブおうじ)がお部屋のオブジェとして飾りました。 泣けてくる……



仕方がないので、ダンベルが持って来てくれたリンゴ六個食べて、グレながら寝ました……





朝になり、早速今日も2号生は特別課外授業です。いつになったらまともな授業をするのだろう。



ハルタンに着くとレイニーがお母上様が僕を呼んでいると伝えてくれた。コイツはいつもどこにいるンだろうと不思議に思うことがある。まともに僕の傍にいないよなぁ。僕の専属メイドさんなのに。 『レイニー故に是非もなし……』 素晴らしい! 素晴らしいぞ! この名言は末代まで語り継がせよう!



僕は早速みんなと別れエリスのお屋敷に向かった。エリスはアイリスちゃんの魔法の指導で忙しいのでこの場にはいない。ボッチになった僕は自信満々にてくてくと歩く。



――ボッチなんて寂しくない! 淋しくない! さみしくない! サミシクナイ……



お屋敷に着き、執務室へ入ると……


「――!? お母上様? その格好は?……」


「あら、シュウ君。おはよう」


「――お、おはようございます…… お母上様、その格好は…… い、い、いかがされたのでしょうか?」 


「あなたの特訓用の衣装よ! あなたの分もあるから着替えていらっしゃい」


「マジですか?」


「そうよ。着替えたらまたここに来てちょうだい」


「ハァ……」


お母上様から特訓用の衣装を受け取り自室に戻った。



――ま、まさか、僕がこれを着ることなるとは夢にも思わなかった…… 本当に夢にも思わなかったよ……



抵抗はあったが特訓の為なんだと自分を鼓舞して特訓用の衣装に着替えた。


執務室に戻り、お母上様に着替えた事を報告した。





「あらっ! シュウ君。なかなか似合うじゃないの?」



「――お母上様ほどではありませんよ。しかし、お母上様は何を着てもお似合いになる。まさか、こんなにも『紫のレオタード』がお似合いになるとは」


「あなたも『オレンジのレオタード』がとても良い感じよ」


お母上様と僕は見つめ合い。


「「オーホホホホホホホホッ!!!!」」



――お母上様の紫色のレオタードに腰には黄色い布を腰に巻いている。そして、レオタードと一体化しているハイヒール! 年齢を感じさせない着こなしには頭が下がる。一方の僕はオレンジ色のレオタードにお母上様と同じく黄色い布を腰に巻き、レオタードと一体化したハイヒール! ハイヒールに慣れていない僕には歩きにくいの一言である。これもきっと特訓に必要なことなのだろう。



「お母上様。一つお聞きしたいのですが」


「何かしら?」


「青いレオタードは一体、誰が着るのですか?」


「エリスよ。あの子も青いレオタードがよく似合うわよ」


「では、エリスに青いレオタードを着て、ここへ来るように予告状を出しておきましょうか?」


「出来ればエリスが揃えば完璧なのだけど、今はアイリスちゃんの魔法指導もあるから呼べないのよ」


「それは残念なことですね。ン~かなり残念です」



――エリスさえ居れば、キャ○ツ・アイの来生三姉妹の完成だったのに…… 本当に悔やまれる……



「お母上様。これからどうするのですか?」


お母上様は窓の向こうに見える山脈に指を差し、


「今からあの山脈に向かうわ。あの山脈が特訓場所よ!」


「えっ!? あの山脈ですか?」


「そうよ。行くわよ」


「ハァ」



「あれって、『ケッツ・アイ』の衣装じゃない!」


「あっ! 本当だ! 来生姉妹のルイ姉とアイちゃんじゃないの? でも……」


「ねぇ、あれ見てよ。あのアイちゃんのコスプレ! なんなのよ、あのヘンタイ」


「目を合わせたら喰べられるわよ」


「ねぇ、あれ見てよ。アイリス様のプロポーション」


「ボディーラインが素敵ね! 私もあんな風になりたいわ」


「アイリス様は何を着ても絵になるわ」


「美人な人は何を着ても似合うのよね」


「モブは何を着てもダサいわね」


「モブ顔はどんなオシャレな服を着ても似合わないのよね。オシャレな服が無駄になってしまうわ」


「あのモブ顔、ハイヒールまで履いてるわよ」


「モブ顔はレオタード様とハイヒール様に謝れ!」


「アイリス様との違いに同情に禁じ得ないわ」


「悲しいけどこれが現実なのよね」


「あなた、連邦の白○悪魔に出てくるスレッガー・○ウ中尉なの?」


「どうしてわかったの?」


「なんとなく…… まさか、あなたスレ〇ガー・ロウ中尉の生まれ変わり?」


「な、、なぜそれを…… まさか、あなたはニュータイプなの?」


「フフフッ♪ 内緒よ♪……」




「シュウ兄様…… 死んで……」


「シュウさん死ね」



――なんで!? なんなんだ!? 打ち首獄門のような晒し者感は! なぜ? お母上様は、執務室から瞬間移動(テレポート)を使わない? なぜ? 2号生のみんなの前やソフィアちゃんやアイリスちゃんの前を堂々と歩けるンだ!! 僕を晒し者にして、自分上げですか? みんなの僕を見る目が、この世の者とは思えない目でガン見しているのがツライ…… エリスは、エリスは僕の味方だよね?



「シュウ君…… どうして…… そんなに似合わないの……」



「……………………」



――絶望

お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価☆マーク』『感想』をお願いします。



『評価☆マーク』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ