表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
151/211

第150話 第三王子はガン無視をされる!

このメンツでハルタンへ向かうことになったが、これからの事を考えるとものすごく不安で、夜もぐっすりと眠れそうな『シュウ』です。いつでもどこでも眠れるってなんて、素晴らしいンだぁぁ!!




「父上、母上。お久しぶりです」


「お前、少し見ないうちに背が伸びたんじゃないか?」


「自分ではあまりよくわかりませんが……」


「シュウちゃん、大きくなったみたいよ。前に見た時は、これくらいだったのに、今はこれだけ大きくなって、ママは嬉しいわ」


母上は自分の膝の高さに手を置き、僕がどれくらい小さかったかを表現して見せた。



――母上。この前会ったばっかりなのに、膝の高さはねぇーだろ! この前の僕はどんだけ小さかったンだよ! もうこの人たちはネタ振りとボケを入れなきゃ死んでしまう病気じゃないのか!



僕が心の中でツッコミを入れていると母上の斜め後ろに立っていた邪悪の根源(レイニー)が近寄って来た。


「ロッシュウ様。前回のお約束の件、忘れていませんのね?」


レイニーは、母上とマリーママの方を見て僕にアイコンタクトをしてきた。


「わ、わ、忘れていませんよ。只今、公爵様がご予約中で、出来上るまでお時間が掛かるということでしたのもう少々お待ち頂けたらと」


「仕方ないですね。今回はモブザコ第三王子に免じて許しますが、二度目は無いと思って下さい。強いて言えば私はどちらでも良いのです。ただ、王妃様の笑顔を曇らせることの無きようお願いしますね」


レイニーはそう言って母上の斜め後ろに戻って行った。



――あの人、誰のメイドさんなんだろう? 僕じゃ無いのは確かなようだ……



父上と母上はウツボ様を発見するとウツボ様に近付き、父上とウツボ様は久しぶりの再会を喜んでかハグをしていた。さすが、義兄弟の盃を交わした仲だ。周りを見ると女性陣の目が異様な雰囲気に包まれ、口元は緩みきっていた。中にはその光景をメモを取る豪の者までいた。



――感動的な再会を別の視線から見ると腐ってる方々には別な意味で感動的なようだ……



「ほら、アイリス。皆さんに挨拶しなさい」


ウツボ様がアイリス王女に声を掛けた。アイリス王女はオドオドしながらみんなの前に立ち、


「皆様、アルラサンド王国国王ウツマツボックリ・オネェ・デラックスの第二王女、『アイリス・オーザン・デラックス』です。今後ともよろしくお願いします」


早速、母上とマリーママはアイリス王女に近付き子猫(コヌコ)を愛でるかのようにアイリス王女を優しめ(ハード)に愛でていた…… 近くで見ていた僕は、ドン引きの一言だった。


ウツボ様は二号生に対して、


「皆のもの良く聞いてくれ。この場は公式の場ではない。あくまでもプライベートだ! 私の事は国王陛下ではなく『ウツボ』と呼んで欲しい! そして、独りの仲間として接して欲しい。あと我が娘、アイリスも『アイリス』と呼び捨てに呼んで構わん。その方が、アイリスも喜ぶ。皆のもの頼んだぞ!」


「「「ハッハァー!!」」」


「それが要らんと言っておるのじゃい!」



「「「――!?」」」


『ゴホン』


「私とお前達は、同じハルタンを想う仲間だ。これからよろしく頼む」


「「「ハイ!!」」」



「じゃ、そろそろ良いか?」


「待たせたな」


「まあ、良いさ。さあ、行こうか。エリス嬢頼む」


「では、行きます」


瞬間移動(テレポート)





風景がハルタンへと変わる。お母上様とお父上様、ソフィアちゃんが出迎えてくれた。


ウツボ様と学院長はお母上様とお父上様と挨拶を交わし、最初の会談は大人達だけでということで、屋敷の中へ入って行った。僕らは二号生とソフィアちゃん、アイリスちゃんがその場に残された……



「なあ、これからどうする?」


僕は置き去りにされた、みんなに聞いてみた。


「シュウ兄様。私、マ○オで遊びたい」


最近のソフィアちゃんのマイブームは、土管アスレチック『スーパー マ○オシスターズ』なのだ。


「そうなの? 最近の随分とお気に入りだよね」


「うん!」


「じゃあ、マ○オで遊ぼうか。 アイリスちゃんも一緒に遊ばないかい?」



「……………………」



――無視ですか? ん~、僕も年上として器の大きさを見せめばならぬ時が来たようだ。


「アイリスちゃんも僕たちと遊ばない?」



「……………………」



――アイリスちゃんは僕を無視なんですね? 敵として認識してもOKと言うことですね? 当方も敵としてロックオンさせてもらいます。  



ソフィアちゃんがアイリスちゃんに


「アイリスちゃん。私、ソフィアと言うの。あっちにおもしろい遊び場があるからあっちに行こ!」



「……………………」


「それじゃ、ちょっと待っててね」


ソフィアちゃんはそう言ってお屋敷の中に入って行った。


エリスも心配してか、アイリスちゃんに声を掛けたが無視をされてしまった。困り果てたエリスの顔も、これまた可愛いお顔をされている。


かわいいが正義だーー!  by 虎マスクⅡ世



そんな、くだらないことを考えているとソフィアちゃんが大きな箱を魔法で宙に浮かべ戻って来た。



――ソフィアちゃん、何なのあの大きな箱!? まさか! ガン無視をキメ込んだアイリスちゃんを閉じ込める気なの?



オーホホホホホホッ! おそろしい子……

お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価☆マーク』『感想』をお願いします。



『評価☆マーク』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ