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第133話 第三王子は裏切者特定する!

一体どうことなんだ? なんでヒスト先生が僕たちの秘密を知っているんだ? まさか二号生の中に裏切り者が…… と仲間を疑う『シュウ』です。



「ヒスト先生、どこから僕達が魔法を使うと使えるとか聞いたのですか?」


「そんなことより、エリス嬢、君が魔女の末裔だと言うことは本当なんだな?」


「はい…… でも、私たちは何も悪いことはしていません!」


「そんなことはどうでも良いんだ! 私にとっては、魔女の末裔の方が重要なんだ!」


「「はぁい!?」」


「あの~、魔法を使うから呼ばれたのでは?」


「何を言っているんだ! 私は魔法には興味が無いし、魔法は私の専門外だ! 私が気になっているのは魔女のその後の歴史だけだ!」



「「……………………」」



――さすが、歴史の先生! ヒスト・リーファン先生! 歴史以外には興味が無いらしい…… 普通は魔法の方に興味が向くと思うんだが……



「そこまで、言われてしまうと……」


エリスもヒスト先生がここまで歴史好きだったとは思わず戸惑っていた…… そりゃ、戸惑うのもわかる。僕ですらこんな展開になるとは予想もしていなかった……



「さあ、エリス嬢。魔女達がなぜ消えたのか、その後どうなったのか、私に真相を聞かせてくれ!」


「シュウ君、どうしよう?」


「ここまでバレているのであれば、内緒にしても仕方がないよ。話しても良いんじゃないか?」


「そ、そうね。ヒスト先生、魔女達はどうなったのか、お話しします」


「おお、そうか! 申し訳ないがよろしく頼む」



エリスは魔女達が反乱を起こし、突然消えたのか、その後、魔女達は魔境の森で魔女の村『ハルタン』を作ったのかを話した…… 



ヒスト先生はメモを取りながら、真剣にエリスの話しに耳を傾けていた。エリスが話し終えると、


「なるほど なるほど。そういう事だったのか。真実とはなんとも歯がゆいものだな…… 君の先祖達も苦労してきたのだな。私は一人の人間として君たちハルタンの村人に対して敬意を表したい」



「ヒスト先生そんなぁ……」


エリスはヒスト先生の人としての尊厳を大事に思っていることに感激しているようだった。


「ヒスト先生は今のエリスの話しを聞いてどうするおつもりですか?」


僕はヒスト先生が今後どのような行動をとるのか気になり、率直に聞いてみた。


「んっ? どうするとは?」


ヒスト先生は意外にも自分の今後の行動を何も考えていないようすだった。本当に魔女達のその後の歴史を知りたいという欲求だけだった……


「あの~、なんと言って良いかわからないけど、例えば世界中にハルタンの村の事を公表するとか」


「そんなことしたら君たちが困るだろ?」



――即答だった。この先生は、ガチで興味本位の行動だったのか!



「まぁ~、僕達も公表されたら困りますが……」


「そうだろ? 私は君たちが目的を持って行動していることに感動している。私も君たちにできる限りの協力しよう。君たちの出来ないことは私達大人がするから、君たちも大人を頼りなさい。いいね? そして、いつか君たちの目標が成就した時には、魔境の森の魔女の村について、正史として書物させてもらうよ。魔女たちの歴史を今後、歪められとことのないように……」


「はい、ありがとうございます!」


「ヒスト先生、その時は相談させてもらいます。その時はよろしくお願いします!」


「ああ、任せておいてくれ。それとだな、学院長にも話しを通しておいた方が良い」


「学院長にですか?」


「あの人は筋肉マッチョとしても教育者もしても、何よりも人間として立派な人だ。私が保証する」


「そうね。学院長なら私たちの事は理解してくれると思う。シュウ君的にはどうかな?」


「そうだね。僕が入学にあたって相談したと時に色々アドバイスとかしてくれて、生徒思いなのは知ってるから学院長に話しても良いと思う」


「じゃあ、私の方から学院長にアポを取っておくよ。日程が決まったら君たちに声をかけるからその時は頼むな」


「「はい、お願いします!」」


「うん、うん」


「ところで、ヒスト先生はどこから僕たちの話しを聞いたのですか?」


「誰から聞いたって? それはヤス君だ」



「……………………」



――やっぱりヤスのヤローが犯人だった!! あの裏切り者が!



「ヤス君を責めないでやってくれ。私の不注意で怪我をした時に彼は治癒魔法で私の怪我を治してくれたんだ。彼に魔法の事を聞いたら最初は言いたがらないようすだったが、私がしつこく聞いてしまって、しぶしぶ君たちの事を教えてくれた感じだ。彼の優しさから来る行動だ。だから彼を責めないであげてくれ」


「ヒスト先生がそこまで言うのであれば、僕たちもヤスを責めることはしません」


「そうしてもらえたらこちらも助かるよ」


「ヒスト先生が僕たちの味方になってくれて良かったです」


「そうだな。あとは君たちのやれることは何でもやりなさい。そして、プレッシャーをかける訳ではないが、君たちの肩にはハルタンの村の人の未来がかかっていることもしっかりと認識していくようにな」


「「ハイ!」」



そう言って、僕とエリスはヒスト先生の研究室を出た……

お読みいただき誠にありがとうございます。

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