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第13話 衝撃の歴史

過去の人間達の無慈悲な鬼畜ぶりに恐怖する『シュウ』です。



ヒスト・リーファン先生はさらに続ける。


「本物の魔女も数多く処刑され、その結果。魔女たちの怒りを買った。それでも魔女たちは共存共栄の道を模索したが、国、教会、民衆の迫害は益々酷くなって行った。そして、魔女たちの我慢も頂点に達したのだろう…… ついには魔女たちは、国、教会、民衆に対して決起したのだ」


先生の解説に僕は唾を『ゴクリ』と飲み込んだ。


「魔女たちの軍勢は、一番迫害が酷かったエントロンド帝国を強襲した。本気になった魔女たちの前では、軍事国家だったエントロンド帝国軍も赤子の手をひねるように蹂躙された。それほど魔法の威力は、かなり強力だったのだろう。魔女たちはエントロンド帝国の帝都に迫り、いよいよ滅亡の時が来た時、魔女の軍勢は突如消えた。それ以来、魔女の姿を見せなくなってしまったという。ちなみに滅亡を免れたエントロンド帝国は国力が衰退し、後に他の国に滅ぼされたそうだ。ざまぁ! そして、何故。魔女たちは退却したのか? 何処へ行ったのか? 現在もわかっていない」





「じゃ、次は41ページ開いて」


僕はページをめくり『アルラサンド王国建国の成立ち』と書かれていた


「教科書開いたか? じゃ、アルラサンド王国建国について説明するぞ。アルラサンド王国は今から約300年前に建国されたのはみんな知っているな? では、どういった経緯から建国に至ったのか、復習みたいなもんだから簡単に解説するぞ」


「約300年の昔、ロースエニヤ大陸には様々な国が建国されていた。領土拡大と大陸統一の目的から多くの戦争が繰り返され、ここアルラサンド王国の前に消滅したフランシスボ帝国もその例外では無かった」


――昔は戦ばかりで戦国時代みたいだな…… 今は戦争らしい戦争は無い。平和な世の中って幸せなんだなぁと考え耽っていた。


「フランシスボ帝国の領土には、みんなも知っている『魔境の森』と呼ばれる広大な森が広がっていた」


現在の魔境の森はアルラサンド王国と隣国サスペイン王国に跨って広大な森だ。アルラサンド王国の国土10分の1占めている。


「当時のフランシスボ帝国皇帝テヘペロンチーノ5世は領土拡大と隣国サスペイン王国への侵攻の足掛かりとして森を焼き払う事を決め、魔境の森へ兵を進めた。森の奥深くまで兵を進めると突如現れた魔物たちと兵士たちの戦いとなり、兵士たちは勇敢に戦ったが、残念ながら全滅させられた。全滅の報を聞いたテヘペロンチーノ5世は激怒し、全軍をもって魔物の討伐の為に魔境の森に攻め入った」


僕は先生の話しに聞き入っていまった。魔物って本当に居たんだなぁ……


「テヘペロンチーノ5世の軍勢は魔境の森の入口付近で、魔境の森を焼き払おうとした時。森の外側には出てこないと言われていた魔物たちが突然、森の外に現れた。不意を突かれ、大混乱となった軍勢は何も出来ずに壊滅した。残兵は急いで帝都へ退却をしたが、魔物たちは残兵に追撃を行った。」


ヒスト・リーファン先生は、暫し沈黙をして、


「――結果…… 残兵は全滅した…… テヘペロンチーノ5世も、その時に戦死している。魔物たちは勢いそのまま逆に帝都へ攻め込んだ。守備隊も戦ったが奮戦むなしく帝都は魔物たちに蹂躙されフランシスボ帝国は滅亡した。しかし、その時。生き残ったアルラ・ナイスバルク将軍が生存者を集め、復興した国が、ここアルラサンド王国建国の成立ちとなる。」


「……………………」



――テヘペロンチーノ5世のアホさ加減に、言葉を失ってしまった。



「この教訓は、魔境の森に手を出してはいけないということだ。実際にフランシスボ帝国は滅亡以降、魔物は森の外には表れていない。一応、魔境の森に近い町には常備兵を配置してあるが、今をもって平和だそうだ」



――魔物が居たとは本当に驚いた。しかも王都まで来て、滅亡させるなんて知能と統率を兼ね備えているとは、魔物って恐い存在なんだな。



「アルラ・ナイスバルク将軍は後のアルラサンド王国初代国王『アルラ・マッチョ・ナイスバルク』様となられた。彼は民衆に『筋肉は一番! 贅肉は2番! 3時のおやつはプロテイン!』と説いたと言う…… 国民の筋肉(結束)を一つにして、今のアルラサンド王国建国と平和があるのだ」


――アルラサンド王国初代国王アルラ・マッチョ・ナイスバルク! 民衆に何説いてるんじゃぁぁぁぁぁい!



隣の席に座っていた女子生徒から小さく呟いていた……


「…………バカなのよ」


「えっ?」


――僕には女子生徒の声が、よく聞き取れていなかった……

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