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第126話 第三王子は工事に立ち会う!

地上最強の鬼嫁(モンスター)被害者の会のメンバーに父上とマリーパパが入っているとは…… げに恐ろしい『シュウ』です。そして、今回の相撲で新たなる伝説が爆誕! 



宴会も終わり、翌朝には父上、母上、マリーパパ&ママは帰って行った。嵐のような人達だった。


マリーがマリーパパ&ママに魔法を覚えるか聞いたらしいが、マリーパパは『魔法は不要。私の肉体こそが魔法みたいなものだ』と言って断ったそうだ。マリーママは『殆んどの問題は正義の鉄槌(ブッころすハンマー)があるから解決するから』と言ってこちらも断ったみたいだ。



――正義の鉄槌(ブッころすハンマー)って一体なんだろう? 触れてはいけない物に触るなんて、そんな勇気は僕は持ち合わせてはいない…… ガチでヤバそう……





マリーパパ達のハルタン来訪から数日過ぎ、マリーお屋敷の敷地の一角に浄水場建設のため、横幕が張り巡らせれた。魔物さん達を見えなくさせるためでもある。一応は騒音防止魔法と魔物さんには隠密魔法もかけさせてもらった。


お屋敷のメイドさんには一週間ほどの休暇を与えお屋敷にはゴリーさんと信用のおけるメイド長、執事長の数人が残った。



「マリー。いよいよ工事が始まるわね」


「エリスとハルタンのみんなのお陰で工事が進められるわ。ありがとう」


「マリーパパさんと魔物さん達のお陰よ。まさか、あんなに仲良くなるとは思ってもみなかったわ」


「脳の波長でも合ってたのかしら……」



――脳筋ってことか? さすが『残虐』のご加護を持つ聖女様。言う事が一つ一つ心に毒針が刺さります……





只今、僕とバットは横幕内で土管を作っております。


魔物さんの圧倒的な仕事の早さには脱帽である。特に親方のサムソンさんは凄まじい! 早いからといって手抜き工事はしない。職人魂の塊みたいな働きだった。決してブラックな職場ではない。


「シュウ! 次の土管をよこせ。次々頼むぞ」


「ハイ! 親方」


「バット。そこはそうじゃない!こうだ!良く見てろよ」


「ハイ!親方」


数日後には下水処理施設が出来上がり。残りはお屋敷のリフォームだけとなった。


サムソン親方が、


「あとは家の中だけだ。お前達しっかり頼むぞ!」


「「「オオオオッ!!!!」」」


「特にバット。お前の働きはここ数日間で、目を見張るものがある。このまま精進していけば、立派な棟梁になれるだろう」


「ハイ! 親方の指導のお陰です。ありがとうございます!」


「全てはお前の弛まない努力だ。残りもしっかり頼むぞ」


「ハイ! 親方! しっかりと親方の腕を盗ませて頂きます!」


「バットは頼もしいな。ワハハハハハッ! シュウも頼んだぞ」


「ハイ! 親方。僕も立派な土管職人になります!」


「こちらも頼もしいな。ワハハハハハッ!」



――僕達は一体、何を目指しているんだろう…… 特にバット。君は公爵子息で将来は公爵の後を継ぐんだろう…… 



メイド長さんや執事長さんは、魔物と聞いて初めは怖がっていたが、しだいに打ち解けてアフターファイブではお酒を飲み交わすまでになった。ツマミを作るメイド長さんも大変なようだったが、調理場には照明器具も取り付けられ、明るい場所での料理に満足げだった。勿論、エリスと僕も手伝った。マリーとバットは料理自体をしたことが無いからスルーです。


一度、マリーも作ってみたいと懇願してきたが、作らせて見ると……



禍々しい異臭が漂い、禍々しい邪悪な何かが出来上がった。さすがのエリスも味見は出来なかったようで、そして、味見役を僕に押し付けてきた。


エリスは僕の耳元で、


「シュウ君、大丈夫よ!何かあったら私が治癒魔法かけるから」


「う、うん」


「さぁ、シュウ。私の自信作を早く食べて!」(ニヤリ)


「う、うん」(ガクブル)


どうしてもスプーンが進みません。


「何やってるのよ。早く食べて、私に感想聞かせてよ」(ニヤリ)


「う、う、うん」(ガクガク ブルブル)


勇気を出し、その何かにスプーンを入れるとスプーンから煙が出てきた……



――!? スプーンから煙が出るだと!? 



僕は持ち合わせては恐る恐るマリーに聞いてみた……


「あの~、スプーンから煙のようなものが出ているのですが?」


「気にしない気にしない。一休み、一休み」


一休○ん、みたいなことまで言い始めた。トンチだけでは逃げれそうにない。本当に逃げ出したい…… 『いのちだいじに』の命令も効きそうにもない…… どうする?アイ○ル~



――逃亡



僕が逃亡を図ろうとした瞬間、背後からのマリーの高速タックル! からのパロスペシャル!


「ふんギャーーーー!!!!」


「私から逃げれると思ったか」(ニヤリ)


マリーは何がそんなに楽しいのか満面の笑みだった……


「バット! 早くシュウの口に!」(ニヤリ)



「――!? やめろバット…… やめてくれ。バット……」



――コイツ。僕を裏切る気だ! あんなに一緒にいたのに裏切る気だ! 僕達の間には熱い友情は無かったのか!?



「――すまん。俺だって助けてやりたいが…… 俺も自分の身が可愛いのだ…… 成仏してくれ……」(ニヤリ)


『パクリ』



「!?……………………」(パタリ……)

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