第125話 第三王子は闘いの話を聞く!2
母上が鋼鉄筋肉より細筋肉の方が好みだと、母上の性癖…… しょうもない情報を手に入れた『シュウ』です。
ふぅ、マジかぁ~。
「ブルースがあまりの衝撃的な初対面で、ハンマーに『お前が地上最強の生物か?』って、間違って言ったもんだから、ハンマーがブチギレしちゃって大変だったのよ」
「あの時は、私だつて、びっくりしたわよ。いきなり『お前が地上最強の生物か?』って」
――父上、なにやってるんだよ! いきなり『アホ』はないだろ『アホ』は…… でも、確かに『アホ』だよな……
「それで、お父様は……」
「ハンマーの背中に鬼の形相が、現れちゃって、ブルースに殴りかかってね。いい拳を一発貰っちゃってね。ブルースもいきなりだったから、ついいつもの『プチン』ってなっちゃたのよね」
「私もあの『プチン』には驚いちゃったわ。殴られてふっ飛とんだら、いかなり『プチン』ですもの、『ゴォォォォオ グォォォオオ』って、地面が揺れちゃって、私 地震が起きたかなと思ちゃった。そうしたら、ブルースが金色に輝きだして、ハンマーが捜していた金色の戦士が目の前にいたのよ」
――マリーママ。父上のキレ芸を教えてくれてありがとう。しかし、父上…… キレ、キレやん! 僕にもそんな血が流れていると『星○徹』みたいにちゃぶ台をひっくり返してしまうんじゃないかと心配になる…… まぁ、そういえば、マリーパパもテーブルを四つに引き裂いていたよな……
「グルグルパンチの殴り合い、蹴り合いの子供の喧嘩だったわ。この人達、本当に格闘家なの?って、思ちゃったわよ」
「お、お父様が子供の喧嘩……」
「マリーちゃん…… お父様に幻滅するかも知れないけど…… 残念だけど事実よ……」
「……………………」
――母上! マリーにフォローを入れているつもりだろうが、フォローになってないから……
「そんなことばっかりしてるから相手に致命的なダメージを与える事が出来ないのよ。まだまだよね……」
――マリーママがさらに父上達の事をダメ出しを入れた。まあ、あなたの目から見たらどんな人も子供の喧嘩にしか見えないよな……
「それで、お父様達は最後、どうなったのですか?」
「んっ? あっ、ブルースとハンマーのその後ね? 時間が、かかりそうだったから私とエミーでお茶を飲みに行ったのよ」
「そうなのよ。楽しかったわよね、セリーナ! 私達、お友達になっておしゃべりをずっとしてたんだよね。お腹も空いてきちゃって、そろそろ終わってるかな? と思って戻って来ると……」
「戻って来ると……『ゴクリ』」
「まだ、子供のケンカを続けてたわ。さすがに私も呆れたわ」
「早くどっちでも良いから勝負つけろって思ちゃった」
――マリーママ。しれっと父上達に興味が無いことを白状しちゃったよ…… 普通は応援とかしないのか?
『応援しなくても いいじゃない 鬼嫁だもの』
by相田 シュウ
「まだ、続いていたんですね……」
マリー大丈夫か? 顔が青いぞ。
「お腹も空いちゃってたし、もう頭に来て二人に制裁を入れちゃつた! テヘペロ☆」
――マリーママ! テヘペロ☆じゃねェーよ! どんな制裁をしたのか恐くて聞けない……
「エミー。あれは私もドン引きだったわ。ホン、ボコボコだったもんね。圧倒的な勝者って、エミーのことをいうのね。まさか、幻の地上最強の女神と呼ばれただけのことはあるわ」
――地上最強の鬼嫁の間違いじゃないのか?
「まさか、噂には聞いてだけど…… 幻の地上最強の女神って、エミー。あなたのことだったの?」
「まあ、昔ちょっとね。若気の至りってヤツよ」
マリーママは遠い目で空を眺めていた……
お母上様も噂の人物が目の前にいることに驚き、そしてマリーも、まさか自分の母親が化物クラスの強さとは思ってもいなかったようだ。
「幻の地上最強の女神…… お母様がそのような二つ名があるとは知りませんでした……」
「女神だなんて、ホントのことだからテレるわ~ テレテレ~」
――マリーママ。案外ノリノリの女性だったんだなぁ…… ギャルが公爵夫人になるとマリーママになるんじゃないのか?
「話しの続きがあってね。ブルースとハンマーはすごく仲良くなってね。また再会しようと約束してたんだけど、お互いに偽名を名乗ってたでしょ。その後王位に即位したり、公務だったりで忙しくてね。それっきりになっちゃったのよ」
――わかる、わかるぞ!その気持ち、父上とマリーパパか仲良くなったのは鬼嫁被害者の会のメンバーだったからだろう……
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