表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/211

第122話 第三王子はプチ殺し決定!

奥様方を怒らせていけないことを改めて思い知らされた『シュウ』です。マリーオヤジを直立不動させるとは外見で人を判断してはいけないことも学びました。



父上がマリーオヤジに向かって、


「お前、相変わらずつえェーな! 俺なんかすっかりジジィになって、闘えなくなっちまったぞ」


「まぁな、トレーニングだけは欠かさないからな」



「父上。話しの途中ですみません。父上とマリーパパは知り合いだったのですか?」


僕らは、二人の関係に興味が湧き、聞いてみた。


「シュウ。なんだパパの武勇伝でも聞きたいのか? そんなに聞きたいのか? じゃ、教えてやろう」


「――べつに」


どっかの女優さんみたく素っ気なく返した。

それと、いきなりパパってなんだよ! いつもなら父としか言わないじゃん!


「まあ、そんなつれないこと言うなよ。昔な、死合(しあい)したことがあってな、その時は勝負がつかなかったんだよな」


「あの時は、自分が最強だと思ってたからな、勝負がつかなかったことに敗北感を感じたよ……」


「俺に身体強化二倍を使わせておいて何言ってるんだか」


「んっ? お前まさか、マリーな(スーパー)なんとかってヤツ教えただろう!」


「さっきハルタンに着いたばかりで教えれる訳無いだろうが!」


「まさか、マリー! お前に聞きたいことがある? 先程の取組みで金色のオーラに包まれただろ! あれは、誰に教えてもらった?」


「誰からも教えてもらってないわよ。お父様が煽るから『プチン』って……」


マリーオヤジはさらにマリーに聞いた。


「お前、キレたのか?」


「キレてないですよ」


「本当に?」


「キレてないですよ」


「でも、本当はキレてましたよね?」


「キレてないですよ。私をキレさせたら大したもんだ」



――なんだこの茶番は? パラパラでも踊る気か?



父上がマリー親子に、


「ハンマー。お前の子は天才だ。多分、この娘は肌で感じ取ったのだろう…… あのキレ芸を!!」



――ハァ? 何を言い出すかと思えば、キレ芸だと? やっぱり、このオヤジはボケないと死んでしまう病気なのかも知れない……



「キレ芸だと!? ブチギレした時、急激に戦闘力が爆上がりするいう…… あの伝説のキレ芸か?」


「ああ、その通りだ。あれは、俺とセ…… いや、俺にしか使えないからな……」



――何で言い直した。母上か? 母上が恐いのか? はい、そうです。母上はマジで恐いです……



「まさか、うちのマリーが…… おい、エミー! 今の聞いたか? マリーがキレ芸を収得したみたいなんだ!」


「昔のブルースが使ったキレ芸を! 良かったわね。マリー。おめでとう! これで最強に一歩近づいたわね」



――最恐の間違いじゃないですか? キレ芸って、(スーパー)○○に為るために必要な技だったんだなぁ。父上を誤解してました。ごめんなさい。



「あとは、いつ、如何なる時もブチギレ出来るように練習をすれば、いつでも金色の戦士になれるだろう。うちのシュウを練習台にして良いからね」


「そうね。マリーちゃん、うちのシュウちゃんならちょっとくらいなら壊れないから、おもいっきり練習して良いわよ。ねぇ、シュウちゃんは頑丈だから大丈夫だよね?」



――父上、前言撤回させてもらいます。練習相手じゃなく練習台だと! 母上。それは、生け贄ってことじゃないですかぁ!!



「……………………」


「シュウちゃん、お返事は?」


「――はい」


やはり、母上には逆らえないです……


「シュウ君、大丈夫よ。瀕死の重傷になったら私が治癒魔法かけてあげるから安心してね♡」


「――エリス。ありがとう」



――やっぱりエリスは優しいなぁ、瀕死の重傷は確定なのですね。わかりました。シュウは立派に散ってして参ります! 敬礼――



「両陛下ありがとうございます」


「マリーちゃん。ここでは肩書きは要らないわ。私をお義母様と呼んでね」


「――!?」


「セリーナ! 何言っとるんじゃい!! うちのマリーをお前らにやるわけねェェェエだろ!」


「そうですよ。お義母様、シュウ君には私一人で十分ですから!」


「シュウ、お前。ハーレム無双主人公か?」


「ブルース! テメェも何を言ってやがるんだ!」



マリーオヤジが母上と父上の発言でブチギレである……



「冗談よ。私のことはセリーナお姉様と呼んでね」


「「「……………………」」」



――僕ら全員、母上の発言に言葉を失った…… 母上。それには些かご無理があるような……


「シュウ。何か文句でもあんのか? おぅ?」


「――――――――ないです」



「なぁ、シュウ。お前さっきから俺の事をマリーオヤジと呼んでないか?」


「――!? 何のことでしょう? 身に覚えはありませんが? ちゃんとマリーパパとお呼びしてますよ」


「そうか…… マリーオヤジと呼ばれている気がしたんだが……」


「何かの勘違いじゃないですか?」


「しょうがねぇ。今回はプチ殺しで勘弁してやる」



――ハァ!? なんで僕の心の声がわかるんだ。マジで恐いぞ! しかも、優しい…… ブチからのプチへのランクダウン。ありがとうございます……

お読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白い! 続きが読みたい! と思って頂けましたら『ブックマーク』『評価』『感想』をお願いします。



『評価』『いいね』ボタン押して頂けましたらモチベーションに繋がりますので、応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ