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第116話 第三王子はオセロが……!

5人がお風呂から上がるまで暇になったので僕ら5人とレーニャさん、レイニーを加えて7人でオセロ大会をすることになった。如何にも僕がオセロを考案したかのようなドヤ顔する『シュウ』です。

勿論、オセロとチェスは前世、前前世の記憶です。それをドヤ顔を出来る自分が好きです。



オセロの説明をマリーとバットにして、いよいよオセロ大会の始まりです。エリスだけは最初からルールを知っていた。しかも、チェスのルールまで…… 


また、あの『ハルタンたぬき』か! ヤツは何でも知っていやがる!


ルールを知っているあのエリスが今までチェスやオセロを作らなかったのかは疑問だが、暇人(ひまじん)シュウ様は作ったのだ! 暇だからな……



そして、オセロが昨夜完成をみた! 出来上がった、その足で意気揚々とソフィアちゃんに勝負を挑んだ! ルールも簡単だし、多少は時間がかかるがすぐに覚えるだろうと安易に考えていたが、ソフィアちゃんは速攻で覚えてしまった! 


プロと覚えたての素人。勝負の行方など考えてもわかりきっていることを…… 最初はソフィアちゃんが勝負に負けて泣かないようにと手を抜いて勝負をした……




呆気なく負けた…… きっと、手を抜いて油断してしまったのだろうとソフィアちゃんにもう一勝負を挑んだ……



呆気なく負けた…… マジで!? 次は本気を出して無双してやると意気込んでもう一勝負!



呆気なく負けた…… 何で6歳児に負けるとは…… きっと、無意識に手を抜いていたんだろう。僕は根っからの優しいお兄様だからな! もう一勝負!



呆気なく負けた…… 6歳児相手にドヤ顔で勝とうした自分が悲しくなってしまった……



結局、十回勝負をして全敗! きっとソフィアちゃんにはオセロの才能があったんだろうと思い、チェスに切り替えた。



チェスに関してはソフィアちゃんに勝つ自信があった! 


数日前にソフィアちゃんと勝負をして、思いっきり独り勝ちしてしまい、ソフィアちゃんを泣かせてエリス、マリー、レーニャさん、レイニー、バット、お母上様、お父上様に大人気ないと怒られた…… 勝負に負けて悔しくてギャン泣きをするソフィアちゃんはホント可愛(かわ)よですよ。



――フ、フフフ。また、泣かせてやるぞ! ソフィアちゃん! また、可愛(かわ)よの泣き顔を僕に見せておくれ!




呆気なくチェスでも負けた…… なぜ? この僕が負ける? なぜだ?


ソフィアちゃんの付き添いのレーニャさんとレイニーから、


「チェスで負けた悔しさから私と特訓をしたのです。年上だからと言って、ソフィア様をなめてもらっては困ります。このドクズが!」


「大人では勝てないとみると子供に勝負を挑むなどドゲスの極みですね。そう、アルゼンチノサウルスに踏まれて死ねって感じですかね」



「……………………すみません」



――ぐぬぬ…… ド正論を言われ『ぐぬぬ』しか出てこなかった。アルゼンチノサウルスに踏まれたら確実にあの世行きじゃん!



これが昨夜の出来事の一部始終です…… ソフィアちゃんと遊んであげただけなのに……



さあ、気持ちを切り替えてバットをボコス!

完全にボコス!! 待っていろ!バット!!




呆気なくバットに負けました…… 



なぜ? ド素人に負ける? 僕は両膝をついて項垂れる…… 


そんな様子を眺めていたソフィアちゃんが僕に近づき、そっと僕の肩に手をおいた。

なんて可愛(かわ)よなソフィアちゃんなんだ! こんなドクズでドゲスなお兄ちゃんの僕を慰めてくれるのか?


「シュウ兄さま。バットのお兄ちゃんはシュウ兄さまと違って、地頭が良いじゃん!」



――!? えっ? い、今の可愛(かわ)よのソフィアちゃんだよね? ハァ?なに?何が起こったの? ソフィアちゃんから辛辣な言葉が聞こえたような…… 夢だよね? 可愛(かわ)よのソフィアちゃんから辛辣な言葉が出るはずがない! 夢だ…… これは夢なんだ!! 



「シュウ兄さま。バットのお兄ちゃんはシュウ兄さまと違って、地頭が良いじゃん!!」



――!? 同じ事を二回も言ったァァァア!!

夢じゃなかった! 夢じゃなかった! 夢じゃなかったよエリスお姉ちゃん! ヘドロは本当にいたんだよー!!



「シュウ君……」


今度はエリスが僕の肩に手をおき、


「私、シュウ君がオセロ弱いの知ってたから……」



――!? えっ?マジで? 確かに前世で幼馴染みとオセロをやって負けてばかりだった。この異世界では、僕にアドバンテージがあるから勝てると思っていた。それは間違いだったのか? 覚えたてのド素人に負けるなんてーー!!



前前世の記憶も…… 前世の記憶も…… 役には立たなかった…… 

お読みいただき誠にありがとうございます。

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