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第115話 第三王子は暇人になる!

褒められて下げられる屈辱を味わう『シュウ』です。マリーパパがハルタンに来る?来る?来る?くるくる? 何て冗談はさておいて、迎える準備な大慌てです。




お母上様もお父上様も明日、マリーパパがハルタンへ来訪すると言うことで大忙しです。


「マルクス。このドレスで良いかしら?」


「ああ、それで良いと思う」


「こっちのドレスの方が良いかしら? マルクスはどっちが良いと思う?」


「ああ、それで良いと思う」


「……………………」



――お父上様はお母上様の方を見ずに空返事をしている…… あとで、制裁を受けなきゃいいが……




「ギャャャャヤーフン!」


突然、雷がお父上様を襲う! そして、丸焦げになったお父上様の死骸……



――僕は女性がオシャレをする時は、空返事はしないように決めた。



「アリエス! 急に雷を落とすなんて酷いじゃな……」


お母上様はお父上様を睨み付け黙らせた。



「スミマセン。良く話しを聞いていませんでした……」


「……………………」


お父上様はお母上様に平謝りでしたが、それでもお怒りは鎮まらないご様子です。ハッキリ言ってモイイテスカ? コエーーデス!



――改めて、僕は女性がオシャレをする時は空返事はしないように決めた。今のお父上様姿を凝視することは恐くて出来ません……




こんな感じで一日が終わってしまった。そして、次の朝――


僕達は、マリーとマリーパパを出迎える為、玄関前で待っていると、


「ねぇ、マルクス。地上最強の生物(マッチョ)ですって、私よりも強いのかしら?」


「ああ、君より強い者なんて、この世にはどこにも存在しないよ。これは、俺が自信を持って保証する」



「……………………」



――お父上様はまた、返答の選択を間違ったようだ……



『ゴァォォオー ゴァォォオー』


「キャャャャャャヤ〰️〰️!!!!」



その瞬間、お父上様が突然現れた巨体竜巻に巻き込まれて、かわいい悲鳴をあげながらどこかに飛んで行った……  哀れ……お父上様……



そうこうしているうちに、マリー達が目の前に現れた。



――!? マリー、マリーパパ、ゴリーさんの三人のはずが、もう一人いる? 誰だろう?

かなりの金髪の美人さんでドレスの上からも分かる。ドレスの下に隠された筋肉美を!



「おお、これはお出迎え頂き申し訳ない。いつもお世話になっているマリーの父、ハンマー・オーガ・パワーネットと申します。こちらにいるのは、マリーの母、『エリー・ネグレクド・パワーネット』、家令の『ゴリー・サンチエス卜』です。良しなに」


「丁寧なご挨拶痛み入ります。エリスの母でマリエス・フォンティーヌです。良しなに」


「エリスの父マルクス・フォンティーヌです。良しなに」


義妹(いもうと)のソフィア・フォンティーヌです。よろしくお願いします」


「マリーの母のエリー・ネグレクド・パワーネットです。マリーがいつもお世話になっているようで……」


「いえ、いえ。こちらこそ、私どもの娘達がマリーさんにお世話になっているようで」


「パワーネット家で家令を務めております、ゴリーサンチョストです。ゴリーとお呼びください」



――いつの間にどこかへ飛ばされたお父上様が戻って来た?



お母上様が、


「ハンマー様は確か公爵様とお訊きしておりましたが?」


「世間では公爵となっておりますが、ここ、ハルタンでは、そのような肩書など不要でしょう。まあ、堅苦しい事は止めて、フレンドリーで行きましょう! どうも私は堅苦しいのは苦手でして、私の事はマリーパパとお呼び下さい。」


マリーママが、


「私の事はマリーママと呼んで下さい」


「ええ、わ、わかりましたわ。では、立ち話もなんですから屋敷の中へどうぞ」


お母上様がマリーご一家を案内しようとした時、マリーパパがお父上様に近づき、お互い握手をし始めた。力比べの為の握手ではなく、お互いを何かを認め合っての固い握手だった。そして、お互いハグし始め、お互いの何かはわからないが背中を優しく『トントン』と叩きあい、互いに激励し、健闘を称えあっているように感じた。ゴリーさんも何かを感じたようで二人に混じってハグをしていた。お互い仲が良くなることは良いことだと思う……



エリスから聞いたが、まずはお母上様達とマリーパパ夫妻で話し合いをするそうだ。その後、ハルタンをエリス、マリー、ソフィアちゃん、バット、僕の5人で案内する予定になっていると聞いた。





お母上様達の話し合いも終わり、応接間から四人が出てきた。


すっかりお父上様とマリーパパ、ゴリーさんは意気投合したようで、肩を組ながら銭湯風風呂場へ向かっていた。


お母上様とマリーママも仲良く風呂場へ向かっていた。どうやらハルタンの最新文明を紹介するようだ。僕ら5人はその後ろ姿を見ながら、


「僕たち、村を案内することになってたよね……」


「ええ、その予定だったけと……」


「エリス姉様、私たちどうなるの?……」


「仕方ないさ。公爵夫妻 はマリーから聞いた銭湯に興味を持ったみたいで、早く入ってみたいって言ってたみたいだったから母上殿にお願いしたんじゃないかな」


「私の両親が…… ごめんね……」


「しょうがない、僕が作った『オセロ』で遊ぶかい?」


「お前。また、新しい遊びを考えたのか?」


「おう、『チェス』とは違う、遊び道具を作ったんだ。ソフィアちゃんでも遊べるようにルールも簡単にしてあるんだぞ」


「じゃ、みんなが風呂から上がるまで俺と一勝負でもやるか?」


「おお、僕は負ける気は無いからな」


「シュウ兄様、昨日オセロで私に負けたじゃない」



「ソ、ソフィアちゃん! あれは、て、手加減をしたんだよ! ハ、ハハハハ……」




「「「……………………」」」

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