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第114話 第三王子は褒めらているのか?

マリーパパがハルタンへ行くことになった。これから一体どうなるのか予想もつかない『シュウ』です。



とりあえず、マリーの自室、マリーパパ・ママの自室と執務室に照明器具を取り付け帰って来た。


マリーパパは取り付けていない照明器具の明かりを初めて見た時はものすごく驚いていたが、実際に照明器具を取り付けた後の部屋の明るさにさらに驚いていた。『これで、夜もトレーニングに精が出る』等と言っていたがこれ以上トレーニングをして何をしようとしているのだろうか? マジモンの鬼になるつもりか! あとでオニのトラ柄パンツでも送ってあげよう。





「ねぇ、エリス。マリーパパはスゴかったね?」


「ええ、そうね。身体強化を使わなくてもサムソン達と互角に戦えるんじゃないかしら」


「さすが、地上最強の生物(マッチョ)と呼ばれているだけの事はあるね」


「ええ、マリーに聞いたけど、今の国王が即位された時に、国王が個人的にマリーパパに対して安全保障条約を宣言されたそうよ」


「ハァ? マリーパパが国王に安全保障条約をさせたって! しかも個人的にって!? 普通は逆じゃないのか? 臣下が国王に宣言することはあってもマリーパパが国王に?」


「国王の方から安全保障条約を締結してくれって頼んで来たみたいなのよ。凄いわよね」



――大統領に宣言させる戦闘マニアのヤベェーオヤジと一緒じゃないかぁ!



「マリーパパのスケールの桁が違いすぎる……」


「フフフ、そうね」


「ねぇ、エリス。ハルタンはこれからどうなるだろうね?」


「そうね…… 何も変わらないと思うよ。何者にも縛られず、今まで通り、自分たちの自由と信念そして、責任を持って生活していくと思う。言っておくけど、自由と自分勝手は違うからね。信念と責任があって自由があると思うのよ。それに、二号生のみんなやマリーパパさんはじめ、私達を受け入れてくれる人もいれば、忌み嫌う人達もいる…… こればっかりは、その人の考え方だから……」


「そうだね。僕たちの出来ることは一人でも多くの人に受け入れてもらう事だからね」


「その一歩を踏み出したばかりだけど……」



エリスは何か不安そうな顔をしていた。



「大丈夫さ。僕らには二号生をはじめとした味方がいるじゃないか」


「そうだったわね。お母様とお父様、シュウ君のお義父様やお義母様の時とは状況が違って私たちには力強い味方がいるんだもんね」


「そうさ。僕はみんなを信じてるよ」


「そうよね。二号生のみんなも一生懸命頑張ってるもんね!」



――この時、僕たちを裏切ることになる二号生がいることを僕らは考えてもいなかった……





翌日、マリーと二号生たちが、ハルタンに魔法の特訓に訪れた。


特訓と言っても、生活魔法を使える程度の魔法の特訓だ。まあ、多少の攻撃魔法、防御魔法なんかも教えているが、あくまでも自己防衛の為であり、他者を護る為でもある。



「おはよう、エリス。昨日はありがとうね」


「おはよう、マリー。マリーパパさん、私たちが帰ってから何か言ってた?」


「そうね。『マリー、お前。凄い連中と縁を結んだな』って、言ってきたから私も、『ご縁が出来て悪かった?』って、聞いてみたの? そうしたら何て言ったと思う?」


「何て言ったんだろう? わからないわ」


「『いいや、逆だ。お前にとって良き縁だと思う。これからも良き友人として付き合って行くんだぞ。決して裏切ったり、見捨てたりすることのないようにな』って言ってたわ。だから私も『お父様。私が一番の親友を裏切ったりするわけないじゃない』って、答えてやったわ。『おお、そうか、そうか。良い答えだ。あの者達は、これからたくさんの試練と向き合うことになるだろう。その時は、マリーとバット君が中心になってあの者達を支えるのだぞ! あの者達は、私を遥かに越えた存在になるだろう。お前もそうだが、あの者達の成長が楽しみだ』って、あなた達の事を褒めてたわよ」


「マリー。マリーパパさんに、ご期待に添えれるようにがんばります。っての、伝えてくれるかな?」


「了解よ。必ず伝えるわ」


「ありがとう」


「マリー。僕からも良いかな? 僕も頑張るからって伝えてくれるかい?」


「ええ、勿論よ。お父様はシュウ、あなたに不思議な魅力があるって言ってたわよ。自分の良さをもっと伸ばしなさい。足りないところはみんなが支えてくれるからって言ってたわ」


「へぇー、不思議な魅力かぁ。全然わからないや」


「私もエリスなら兎も角、お父様があなたに対して何を言っているのかわからなかったわ」


「……………………」


「……………………」



――マリーのヤツめ、さりげなく猛毒を吐きやがって! エリスも黙り込んでしたった…… 僕の良さはわかる人にはわかるんだよ! 多分……



「まあ、お父様があなたの事を気に入ったのは確かみたいだけどね」


「そ、そうか…… 僕の事を気に入ってくれたんだぁ…… あと、マリーパパさんはいつハルタンに来るって聞いた?」


「全部の予定を取り止めて明日、来訪すると言ってたわ」


「「えっっ! 明日?」」


「エリス。明日だって、どうしよう?」


「急いで迎える準備をしなきゃ!」


こうして、僕らはマリーパパを迎えるための準備を始めた。



――何か粗相でもあれば、テーブルのように四つに引き裂かれないようにしなければ……


お読みいただき誠にありがとうございます。

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