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騎士さんシリーズ  作者: 原紙稿用
1/1

王国からの呼び出し命令

初めて公の場に出してもらった作品です。一週間だけ考え書くのには一ヶ月掛かってしまった一話目です。

日が昇り、朝が来る、街からは教会の鐘の音が鳴り響いてる、その音は、森の中にあるマナーハウスにも確かに聴こえている。

メイド服を着ている一人の女の子がマナーハウスの廊下を歩いていた、そして、歩きは、一つの部屋の扉の前で立ち止まった。

扉が叩く音が聞こえる、そして少女の声が聴こえてきた。

「騎士さん、朝ですよ、起きて下さい」

騎士さんと呼ばれる人は返事が無かった、少女は扉を開け、部屋の中へと入って行った。

部屋にある家具は暖炉とターンテーブル、ベッドだけだった。騎士さんと呼ばれる人はまだベッドから抜け出してないようだ、少女はベッドの方へと走りながら駆け寄り、騎士さんのベッドの敷き布団を強引に剥がした、騎士さんはすぐ体を起こした。

「おはよう、騎士さん」

少女は笑顔に騎士さんに挨拶をした、少女の髪は白く、目は黒ではなかった、そう、少女はアルビノだ。

騎士さんはまだ寝ぼけているのか、返答は返ってこない、しかし、アルビノさんはまだ笑顔のまま敷き布団を抱えたままずっと突っ立っている、騎士さんは眠気が消え去ったのか、アルビノさんの頭を優しく撫でた、笑顔のアルビノは頬が赤く染まり、両手で持っている敷き布団で顔を隠した、その間に騎士さんはベッドから降りて、寝巻きから普段着ている洋服に着替えた。

騎士さんはアルビノさんと一緒に寝室を出て、廊下を渡り、食卓に向かうと、アルビノさんが持っていた布団を騎士さんが持ち、騎士さんは外に出て川へ布団を洗いに向かった。その間に、アルビノさんはキッチン向かい、じゃがいもの料理を作り始めた、何も起こらないいつもの平和な朝を二人を迎えた。騎士さんが布団を洗い終わり、布団を干し始めた頃、とある国の街に異変が起こり始めていた、外には誰一人、人間の姿は無く、あるのは人間が絶対的に必要な器官、血液が街の石畳に散らばっていた。

そんな事は露知らず、騎士さん達はアルビノさんが作った料理を会話挟みなが食事をしている時だった、ナニモノかが森に侵入したのだ、騎士さんはいち早く、侵入してきたモノを感知したが、そのまま食事に戻った、ここで侵入者が居るとアルビノさんに話をすると、せっかくの食事が不安を抱えながら食べるのはアルビノさんに申し訳がないと考えた。

食事を終えて汚れた食器を洗い場所に持って行くその時だ、家の扉が乱暴に開いた、そこには白銀の鎧と赤いマントを身にまとった騎士が肩で息を吸っていた。一瞬、騎士さんは警戒して台所に置いてある刃物を手に取るも、相手の鎧、相手のマントの色を冷静に観察し、刃物が置いてある台所を離れ、まだ肩で息を吸っていた騎士に近づき、要件を問いただした。

「キ、キブシ王国の騎士長から、で、伝言です」

騎士さんは水の用意をして欲しいとアルビノさんに言うと、アルビノさんは慌ててた様子で外に出てしまった、すると騎士さんは落ち着いて持って来なさいともう一声付け足した、その間、騎士さんは伝令騎士を落ち着かせる為に鎧を外し、椅子に座るよう促した。伝令騎士は騎士さんに言われた通りに椅子に座り、息を深く吸った。何回か、息を深く吸い、伝令騎士の呼吸は落ち着きを取り戻した、落ち着きを取り戻したので騎士さんは改めて伝令騎士に要件を問いただした。

「キブシ王国の騎士長からの伝言です。至急キブシ王国の門まで来て欲しいとのことです。」

アルビノさんがバケツ一杯の水を少し顔を赤くしながら両手で持ってきた、騎士さんの近くに水が入ったバケツを置いた、騎士さんはアルビノさんに部屋で休むよう促した、アルビノさんはお言葉に甘えて奥の部屋に入って行った、木のコップでバケツに入っている水を入れ、伝令騎士に渡した、他に要件はないのかと問いただすと、伝令騎士は水を全て飲んだ後思いついたかのようにこう答えた。

 「あなたに殺人の罪が問われています。」

この一言で騎士さんは焦ると思った、しかし、騎士さんは焦ることもなく、深くため息を吐いた、そして、伝令騎士に文字が書かれている洋紙を渡し、伝令騎士を帰えるように促した、伝令騎士は洋紙を眺めると、静かに頷き、ドアを開き、外へ出て行った、それと同時に騎士さんも外へと出て行った、そして伝令騎士は口を開け、なにか焦りながら喋った。

 「もう一度、もう一度だけキブシ王国のためにその力を使ってくれませんか、あなたは今の騎士長よりも優秀です、ですが、何故お辞めになり、黒騎士へとなってしまったのですか、もう一度お考えください、もう一度だけキブシ王国にその力を貸してください、そうすれば殺人の罪も問われずになりますよ。」

 しかし、騎士さんは戻る気はないと一言言った後、早く帰ったほうが言いと伝令騎士に伝えた。伝令騎士は悔しく思ったが、悔しさの感情を押し殺し馬に跨り、森を抜け出した、騎士さんはそれを無事に帰れるようにと、祈りを捧げた。

家の中に戻ると、アルビノさんが不安そうな顔を見せたが、騎士さんはすぐに笑顔を見せ、アルビノさんの頭を乱雑に撫で、自分の部屋へと戻った、騎士さんの部屋の扉が完全に締まった時

「もうちょっと撫でて欲しかったな…」

アルビノさんは小声で呟いた。


馬の蹄が草原をかき分ける、乗っている者は一刻まで騎士さんと話しをしていた伝令騎士であった。馬の蹄が地面を蹴り、伝令騎士の体が上下に動く。伝令騎士は悔しかった、自分の憧れであった騎士さんと話すことが出来たが、初めて会い、そして最初に放った言葉が、キブシ王国からの殺人の罪が問われていることだ、伝令騎士は騎士さんがそんなことをするはずもないと確信していた、しかし、キブシ王国の誰かにこの事を話しをしてしまったら自分までもが殺されてしまうのではないかと深く考えてしまった。伝令騎士は考え込みながら乗馬していた時だ、何者かが伝令騎士の横を通り過ぎた、伝令騎士は誰が横切ったのか、顔を横に向けた。鎧は自分と同じ部隊である伝令騎士であった、しかし、頭部を確認しようとしたが、無かった、横を通り過ぎて行った騎士の頭部は無くなったまま、そのままキブシ王国の方面へと向かって行く。伝令騎士はすぐさま既に矢を装備しておるクロスボウを手に取り出した、もし生身の人間が馬に跨り頭部が無くなったまま乗馬していたら、身体は馬から離れ地面に落ちるだろう、しかし、頭部の無い騎士は、落ちることもなく乗馬している、伝令騎士は頭部の無い騎士の馬の足をに狙いを定めた、矢は一寸の狂いもなく、馬の後ろの左足の筋肉に命中し、馬は悲鳴を上げた、伝令騎士は直ぐさまクロスボウに矢を装填した。頭部がない騎士はバランスを崩し転倒した、伝令騎士は馬の走行を止め、首なし騎士の動向に注意を払った、数分が経ち、伝令騎士の集中力が一時的に無くなった時だ、首なし騎士は平然と立ち上がり腰に着けていた直剣を鞘ごと持ち、伝令騎士へ襲撃した、伝令騎士は片手に直剣を鞘から抜き出し、馬から降り、首なし騎士の方へと走り出した、首なし騎士は直剣の鞘を飛ばし、少し遅れて直剣をも伝令騎士へと投げ飛ばした、伝令騎士は背中に背負っていたクロスボウを左手に持ち出し、投げ飛ばされこちらに向かってくる鞘を右手に装備している直剣で処理し、遅れて飛んできた直剣を左手に装備している矢が装填しているクロスボウの引き金をひいた、飛んで行った矢は直剣の鍔に当たり、飛んできた直剣は動きを止め地面へと落ち、地面に刺さるその瞬間、既に首なし騎士は伝令騎士の方向へ走り出していた、地面に刺さっている直剣を抜き取り、伝令騎士の首元を狙い横に斬ろうとしたが、斬ることは叶わず、数本の雑草だけが斬れた、直剣を振っただけで首なし騎士が若干のよろめきを伝令騎士は見逃さなかった、その瞬間に伝令騎士は右手に持っていた直剣で首なし騎士の胸を貫いた、伝令騎士は追い討ちをかけるように直剣で貫いたまま首なし騎士を押し倒し、ゆっくりと直剣を引き抜いた。人間や人型魔物にとってもその致命的な一撃を持って、一騎打ちの死闘は静かに終わりを告げた。首なし騎士の遺体は全身に青い火が取り囲み灰となって空を舞った。伝令騎士は直剣を鞘に収め、クロスボウを背負い馬に跨りキブシ王国へと向かった。

その頃、一刻前まで伝令騎士と話をしていた騎士さんは、自分の部屋でキブシ王国へと向かう準備をしていた、王国からの呼び出し荷物はもしもの為、腰に直剣を装備し背中に盾を背負った、食料も最小限の数だけ持ち、洋紙にはアルビノさんに宛てた文字を書き、いつも食事をしているテーブルに手紙を置き、マナーハウスから出て行った。日が沈む夕暮れの刻、騎士さんは一人キブシ王国へと赴いた。

読み終わったらコメントの方を宜しくおねがいします、次回に反映していきたと思います。

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