序章 1話 少年はサイボーグに生まれ変わる
批評でも良いので感想が欲しいです!
意見を取り入れより良いものにして行きたいと思います!
「おーい、シリウースこっちだぞ~」
「シリウス~ご飯できたわよ~」
「今日は飲みまくるぞ~」
俺の家族とゲインさんが丘の上で手を振って俺のことを呼んでいる
空は雲ひとつ無い快晴で辺りには俺達以外いないようだ
それにここは見覚えがある、ちっちゃい頃ここで皆でピクニックでもしてたっけ。
「ああ、すぐいくよ」
あれ?
確か俺は魔人に腹に穴を開けられ、足も失ったはずだぞ……
それに父さんと母さんも皆死んだはずだ。
いや、もしかしたら誰かが助けてくれたのかも知れない。
そうだ、そのはずだ!
あんなに強いゲインさんが魔人なんかに負けるわけがない!
よし、早く行こう!
その瞬間俺の立っていた地面が崩れ、俺は奈落へ落とされた。
「待ってよ!皆助けて!
父さん!母さん!」
「おい、しっかりするんじゃ!
ワシが見えるか?少年。」
ああ、夢か
やっぱり皆死んだのか?
「というかここはどこだ?
俺は死んだはずじゃ」
「おお、目を覚ましたか!少年」
いつの間にか声となって出ていたようだ
「貴方は?」
この白髪頭にゴーグルをつけた老人に面識はないのだが
「おおすまん、興奮したせいで自己紹介をするのを忘れていたな。ワシの名はサトウ ヒデキ、科学者じゃよろしく頼むぞ。」
「俺はシリウス.シリウス=アイヒマンです」
サトウ?聞き慣れない名だな、そういえばゲインさんがテレポートを唱えていたのがかすかに聞こえた。
ゲインさんが自分自身に唱えていればあの人だけでも助かったはずだ、、、、、
クソッ!俺が怒り任せて馬鹿なことをしたせいで、、、、、
父さん、母さん、シエル、イルス
ごめん、、、、、俺が無力だったばっかりに、、、、、
だがこんなにも悲しいのに涙は一滴もこぼれなかった
「笑ってくださいよ、俺は最低です。家族を失ったのに涙の1つも出てこないんですよ」
「さっきお主、死んだはずだといったな。
その通りだ、お主はもう1度死んでおる」
「えっ!?」
1回死んだ?
どういうことだ?
蘇生魔法はまだ開発されてないはずだぞ
「ああ、正確には心臓が1度完全に止まっておった。
そう、お主は1時的に死んでおったのじゃよ」
「蘇生魔法はまだ開発されてないと聞いているのですが、遂に発見されたのでしょうか!これで父さん達を生き返されるぞ!」
「……いやワシはその蘇生魔法とやらを使うことはできん。お主のご両親を生き返らせるのは恐らく無理だろう、すまない」
「いえ、いいんです。それは俺も分かっています。
でもやっぱり信じれられなくて……
では蘇生魔法なしでどうやって俺を生き返らせてくれたのですか?俺の腹には穴が開いて、足はちぎれたはずですが」
確かに俺は奴に倒されたはずだ
あの時の痛みは忘れられない……あれ?あの時の痛みが思い出せない
「じゃあ、最初から話そうか。
1週間前にワシがこの研究所に戻ってくると腹には穴が開き、両足の無い少年が床に倒れておった。
それがお主じゃ。
お主を見て驚いたワシは咄嗟に生死の確認をしたのだが
お主の心臓はもう止まっており体は冷たくなっていた。」
「じゃあ、やはり俺は死んだんですね?
でも今は足もありますし腹に穴も空いてませんよ?」
「ワシは失った臓器を完全に修復出来るほどの技術は持ってない。だが、お主の体を機械に改造し、サイボーグに変えることは可能じゃ」
「機械、サイボーグ?何ですかそれは?」
そんなもの聞いたことないぞ
都市部では機械とかサイボーグとか言うものがあるのか?
「すまんな、この世界には存在しない言葉じゃから知らなくて当然じゃな。機械とは簡単に言うと燃料を使うことで動くことの出来る鉄鋼を高度な技術で変質させたものじゃな。そしてサイボーグとは機械を体に取り入れた人間のことじゃ」
この世界?
ダメだ、頭が追い付かない
よし、少し落ち着こう
まず機械と言うのは鉄の塊のようなものか、
つまり俺の今の体は鉄でできているということか?
それじゃ俺は人間じゃ……
いや、そんなはずはない!
俺はこうして自我を保っているじゃないか!
「やはり信じてもらえんか……
だが思い出してほしい。
さっきお主、涙が出ないと言ったな?
それがお主がもうただの人間では無い証拠じゃ
なぜならお主の体にはもう殆どの血が流れていないからな
……だが安心せい、お主には1つだけ臓器が残っている……それは脳じゃ
だからお主の感情は正真正銘お主の物じゃ」
「でももう俺は普通の人間じゃないんですよね
この体じゃもう……魔法は絶対に使えない……」
「確かにお主は魔法を使えないかもしれん。
だがサイボーグのお主には普通の人間を遥かに超える力があるはずじゃ……
制御するのに苦労するかもしれんが完全にこの力を物にする事が出来ればお主は誰よりもつよくなるじゃろう
心臓が止まっている時点で生物学的にお主は死んでおるが感情がある限りお主は生きた人間じゃよ
……試しにこの握力計ではかってみるか?」
「……はい」
やはり魔法は使えないのか……
それじゃあ俺はどうやって魔人戦えば良いんだよ!
まあ試しに測ってみるか……
バギッ!
「ん?」
音がした方を見てみると俺が握っていた握力計が跡形もなく壊れていた
「えっ?」
まさか!俺が壊したと言うのか!?
軽く握っただけだぞ!
「ホホホッ信じられないといった顔をしておるな。
だがこれは紛れもない事実じゃよ」
これが俺の力か、、、、、
これならあの魔人にも、、、、、
「これが科学の力じゃ、すごいじゃろ?
お主はワシが責任を持って育ててやる。
お主は今日からワシの息子じゃ、独り身だから寂しいんじゃよ」
「俺を、、、、助けてくれて、、、、、ありがとうございます
俺に、、、、、貴方を手伝わせて下さい」
「ホホホッ存分にこきつかっちゃるわ」
「はい!」
ここから俺とサトウさんの生活が始まった
主人公の名字はアイヒマンにしました
数々の名言を残した人ですね
次回はサトウに関する話に致します