表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空奏曲  作者: 猫福屋
2/16

月 2

歌音はいつものようにベージュ色の体温計を受け取り、脇にさしこんだ。

看護婦のお姉さんが、窓へ近づき真っ白なカーテンを開けた。

薄灰色がかった青空が見える。雲ひとつ浮かんでいないことから今日は晴天なのだろう。田舎の自分の家で見る空は綺麗な青なのに、ここで見る空は灰色がかって見える。

(いつになったら帰れるんだろう。)

歌音は小さく嘆息し、窓から視線を反らした。

「今日は歌音ちゃんの誕生日ね。おめでとう。」

溢れんばかりの笑顔で看護婦のお姉さんが、祝いの言葉を述べた。

「…ありがとう、ございます。」

笑ったつもりだったが笑えなかったかもしれない。

(ひとつ、年をとったら…それだけ死期が早まってしまうのに…おめでたいの?)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ