表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Watch ~監視者~  作者:
「悲しみの森」
20/98

<十七>

戦闘の続き。

カイトとケイトがピンチ。

 戦闘は乱戦になっていた。

 目の前の敵を見ながらテッドは、全体の状況も見ていた。

 (まもなく全員が倒されるか。主の仰せの通りだな。)

 こちらに人間達の仲間がやってくるまでに、主に命ぜられたことを果たさねばならない。

 テッドは獣人に攻撃を浴びせながら、同時に一枚目の切り札を切ることにした。

 懐から主から預かった黒い笛を取り出すと吹き鳴らす。

 聴こえない「音」が森中に響き渡った。


 状況が一変した。

 突然、無数の蝙蝠がその場に現れたのである。

 ただの蝙蝠なので、それほど攻撃力があるわけではない。

 だが無数にまとわりついて、戦闘の邪魔になる。

 一瞬の遅れが死に直結する戦闘で、これは非常に問題になる。

 蝙蝠はカイト達だけにまとわりつくように、次から次へと集まってきた。

 それに乗じて襲いかかってくるサーヴァント。

 そのため、カイト達は互いのフォローに回る余裕が無くなってしまった。

 

 テッドはこの機を逃さず、攻勢に出た。

 必死に防御に回る赤毛の女と獣人。

 その陰で、かつての仲間だった女を抱えて逃げるエルフの娘。

 蝙蝠達の乱入とテッドの攻撃で、いつの間にか仲間達との距離が離れていた。


 まず、エルフの娘を狙う。

 慌てて割り込んでくる獣人。

 それを予測していたテッドはあえて獣人をかわし、赤毛の女に一撃を加える。

 掠めたところから飛び散る血。

 爪先についた血を舐め取る。

 「美味いぞ、娘。」

 嘲るようにそう声をかける。

 「おまえには一滴だって勿体ないよ。」

 気丈に言葉を返してくる女。その女をフォローする獣人。

 二人がこちらの動きに集中しているのが分かる。まともに戦えばこちらがあっさりやられるほどの2人だ。片方が手傷を負っている今がチャンスだった。

 テッドは最後の勝負に出た。


 (不味い、不味い、不味い…)

 カイトは焦っていた。優勢に進めていた乱戦が、蝙蝠の乱入で逆に劣勢になってしまった。周りの仲間も余裕が無くなっている。いつの間にかケイトやファーサイド達が仲間から切り離されている。

 (蝙蝠さえ何とかできれば!)

 そう思いながら剣を振るう。焦った剣先を嘲笑うかのようにサーヴァントがかわす。

 視界の片隅でケイトの血が舞う。

 (ケイトっ!)

 思わず心の中で叫ぶ。

 「っおおおおー!」

 気合いと共に目の前の敵に斬りかかる。狙いは先ほど深手を与えた相手。

 あえてもう一人は無視した。

 捨て身の一閃に崩れ去るサーヴァント。

 ただし、無傷というわけにはいかなかった。もう一体からの攻撃を受けたのである。

 致命傷ではない。しかし左肩に受けた一撃で盾が使えなくなった。

 「ちょうど良いハンデだよ。」

 そう言い放つと、カイトはもう一体に向き直る。

 (ケイト、待ってろよ!)


切りがいいので、ここまで投稿。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ