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Watch ~監視者~  作者:
「悲しみの森」
17/98

<十四-二>

こちらはシィンサイド。

ほぼ同時に起きています。



 =ここまで来たか。=


 シィンは野営地で「影」と対峙していた。正確に言うなら「影」の幻影とだが。

 「ああ、今度こそ決着をつける。」

 シィンは答えた。

 その声は、決して大きなものではなかったが、込められている感情と殺気は膨大だった。

 並の者なら、その声に込められた感情に当てられただけで気死しているだろう。

 そう、ほん刹那の間だが「影」さえ沈黙するほどに。


 =そこまで成長したか、No.32。個体名「シィン」よ=


 「待っているがいい、すぐのそちらに行く。」

 シィンはそう言って会話を終わった。いや、終わろうとした。

 これは戦う前の「いつもの儀式」のようなものである。常ならここで終わる。

 が、今回・・は違った


 =今回は別の者も招いてある。おまえのよく知っている者達だ。=


 「何だと!」

 愕然としてシィンは叫んだ。


 =先に歓待しておくことにしよう。=


 そういうと「影」の気配が消えた。

 「…まさか…。」

 つぶやいたシィンは、焦って、夜の森を進む身支度を始めた。

 夜は「不死者」の領域。絶対的に不利だからこそ、明日の昼に強襲するつもりだった。

 しかし。

 (まさか、アル達なのか?)

 この闘いに、彼らを巻き込むわけにはいかない。

 決して生き残ることはできない闘いなのだ。

 先ほどは、ああ言ったが、シィン自身勝てるとは思っていない。

 相打ち覚悟で手傷を負わせられるかどうか…。それほどに彼我の差は大きい。

 (無事でいてくれ。)

 祈る思いで、最低限の身支度を調えたシィンは、夜の闇の中に身を投じた。


両話とも短めです。合わせて一話分?


これでストックが切れました。更新が遅れそうです。

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