仕事の転売ヤーをなんとかしないと、震災復興も進まないし増税も止まらないんじゃない?
(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる。
「能登半島地震の震災復興って、マトモに進まないんじゃないか?」
と言ったのは我が友人。建築関係の仕事をしている。それで友人の付き合いのある建築業者が、能登に仕事に行ってきたときの話を教えてくれたのだが。
ちなみに能登半島地震とは、2024年(令和6年)1月1日、日本の石川県の能登半島で発生した内陸地殻内地震のこと。
3月5日の時点で報告された被害は、
人的被害1540名
(死者241名、負傷者1299名)
住宅被害81717棟
(全壊8027棟、半壊13668棟、床上浸水6棟、床下浸水19棟、一部破損59997棟)
これは友人から聞いた業界関係者の能登半島復興の現場の話になるのだが。
「行ってみれば現場を仕切る人がいない。関係する省庁もよく分からない。その状態であちこちから来た人が、それぞれに勝手に仕事をしているってさ。中には朝礼だけ顔を出して、半日ボーッと突っ立ってるだけで日給3万円だと」
「そりゃすごい。半日ボーッとしてスマホいじってたら日給3万円かよ。ところでその3万円っていうのは、国から出てる震災復興の公金からか?」
「そうなんじゃねーの? もしかしたら寄付金かもな。仕事の転売ヤーの稼ぎ時なんだろ」
仕事の転売ヤー、または中抜き業者。
2011年、3月11日に起きた東日本大震災。このときは津波に原発の爆発と甚大な被害が出た。
復興作業は、放射線量の高い過酷な環境下での、がれき撤去などに多くの作業員が従事した。
現場で作業するのは七次下請け、八次下請けの下請け労働者。末端の労働者にはホームレスや失業者、中には住民票を擬装した未成年などもいたという。
末端での日給は9千円から1万円。
東電は一人当たり約7万円の日当を出していたというので、ピンハネ率は8~9割になるだろうか。
上から仕事を請け負ったあと中抜きし、その仕事を下請けに転売する仕事の転売ヤー。多重下請構造から利益を得る手法。
国から出る公金が増える程に仕事の転売ヤーが群がり、末端で働く人の収入はその分、下がり続ける。
「復興税も仕事の転売ヤーに中抜きされて、それで現場に届かなくて足りないから、いつまでも復興税を取り続けるだろうし」
「それじゃ復興で頼りになるのは、無給のボランティアだけになっちまうんじゃないか?」
「中抜きで足りなくなったから増税しまーす、とか政治家が言いそうだな」
そして多重下請けは管理責任が不明確となり、現場での事故、労災などの発生に繋がりやすくなる。
また末端では専門知識の無い未経験者が多くなる。福島での復興作業では、下請け労働者の放射線被曝が問題ともなった。
「結局のところ、日本の経済の中抜き体質は変わらないどころか悪化してるのか」
「いちおう、一括下請負は、建設業法で禁止されている筈なんだがなあ」
「法律なんて有っても、日本は労働基準法は守らなくてもいい、っていうのが慣例になってたりするし。あとは転売そのものは違法じゃない、ってのもあるのか」
転売が違法とするならば、小売業や卸売業の業界全体が違法になってしまう。なので原則として、転売そのものは違法では無い。
違法性があるのは品物や無資格の販売者による。
〇薬品の転売
↓
薬機法違反
〇酒類の転売
↓
酒税法違反
〇チケットの転売
↓
チケット不正転売禁止法違反
国からの仕事を請け負い、中抜きして仕事の転売で稼ぐことも、法律や制度の仕組みをを理解して上手くすり抜ければ、利益率の高い賢く稼ぐ手法なのだろう。
違法で無ければ取り締まれない。また違法であっても取り締まりの緩い分野では、その法律は守られない。
厚生労働省による令和4年に実施した外国人技能実習生の実習実施者に対する監督指導の結果及び送検の状況より引用。
全国の労働局や労働基準監督署が監督指導を実施した実習実施者は9829事業場。
そのうち7247事業場に労働基準法や労働安全衛生法などの法違反が認められた。
違反率は73.7%となった。
労働基準法については、日本国内では七割の事業場は無視してもいい法律、と考えていることになる。
この労働基準法が守られているのならば、退職代行サービスは誕生していない。
2024年、3月には公正取引委員会が日産自動車の下請法違反を勧告。今後は下請法の取り締まりが厳しくなるかもしれないが、これまで慣例として根付いているものを変えていけるのかどうか。
「だいたい、国の仕事なんて受けたく無いっての。利益にならないし」
「ん? 公共事業って、雇用促進とか富の再分配が目的ではなかったっけ?」
「それは公共事業が理想的に行われたときの話だろ。現実は理想通りにはならないってこと。国の仕事で利益を得るのは最初に仕事を受けた仕事の転売ヤー。中抜きしたあとは下請けにポイ。末端で国の仕事するところは利益にならないし、下手すりゃ赤字になる。国の仕事よりも金を出す人と直接契約する民間の仕事の方がマシ」
「ありゃまあ」
こうなると災害が起きて公金で復興しようとなれば、仕事の転売ヤーは災害バブルが来たぞ、今が稼ぎ時、となるのだろう。
一方で現地では中抜きされた絞りかすの予算しか届かなくなる。
そして復興のための予算が足りないから、復興税を増税しよう、ともなるのだろう。
いっそのこと中抜き税でも導入してみてはどうだろうか? 一次下請けは0%。二次下請けは10%。三次下請けは20%。4次下請けは40%。五次下請けは80%。六次下請けは160%という具合に。
この仕事の転売ヤーをどうにかできないと、災害復興も進まないし、復興税の増税も止まらない。なんとも馬鹿馬鹿しい事態の悪化が止まらない、ということになりそうだ。
オマケとして、第180回国会提出資料における『東日本大震災復興特別会計歳入歳出予定額各目明細書』より引用。
沖縄教育振興事業費 31億円
北海道開発事業費 118億円
小笠原諸島の振興開発に必要な経費 6億円
その他には、
南極でのシーシェパード対策費
クールジャパンの推進
検察運営費
東京スカイツリー開業プレイイベント
航空機購入費
米国での戦闘機訓練費
原子力推進事業
防衛省の武器購入費用
などなど。
天災で被害を受けた被災地にトドメを刺すのは、人災になるのかもしれない。
BGM
『暗く黒く』
ずっと真夜中でいいのに。