迷子になりまして
暖かい日差しが差し込み朝を伝える。
本当にすみません。
暗殺されるかもとか色々考えて怖がっていた自分をどうかお許しください!
実際は良い人だったのかな?
結局その後も何もなく豪勢な料理を振舞ってもらい優しく送り出してくれた。
誠に有難うございます!
これからも頑張らせていただきます!
まぁまだここに来て二日目なんだけどね……(正確には違うのだろうが)
いきなりだが私の弱点は一体何でしょうか?
勿体ぶるのもあれなんで答えを言いますが方向音痴なんですよ。
行きは迷わなかっただろ?と思った方々!
その認識は非常に甘い!
だって行きは城が見えていたもの!
要するに今は絶賛迷子中だ。
城下町までは戻ってこれたけど帰り道がわからなくなってしまった。
お金はあるが長くはもたないだろう……
まぁここらに住んでいるのは確かだから心配ないだろう!
歩いていると珍しい人を見かけた。
そうは言っても自分から見たら全員珍しいですけどね!
その人は一人だけ西洋の衣服を身につけていた。
顔も明らかに外国人だ。
目立つ格好だな……と思っていたら、なぜかその外国人はこちらに近付いてきた。
えっ?急に怖い!
するとまくし立てるように話しかけてきた。
なるほど……全く理解できない!
強いて言うなら弥九郎と名前を呼ばれたのは分かったぞ。
「弥九郎さんお久しぶりですね!元気にされていましたか?」
すると外国人が歩いてきた方から日本人の男性が近づいてきた。
当たり前だがこの人には心当たりがない。
「いきなりでごめんね。フロイスさんも君に会えて嬉しいようだよ」
フロイス?それってもしかしなくても宣教師のルイス・フロイスの事か?
凄い大物のはずなのに何で自分のこと知ってるんだよ!
自分というか弥九郎って本当に何者だよ!
「貿易の途中だけど隆佐さんと一緒に寄ってみたんだよ!魚屋さんの所にいるから一緒に戻ろう」
思いもよらないところから天の助けが来た。
これがキリスト教の力なのか……(これについは全く関係ないけどね)
それよりも隆佐って弥九郎の父親のことだよな?
いきなりで緊張するな……
でも今はこの人達に色々聞くとするか!