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魔剣使いの救世主  作者: 天使長ミカエル
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惑星ウルスラグナ


「う・・・ん・・・」


 不慮の事故で死んだ百鬼黒羽が目蓋を開いた視線の先にいたのは、艶やかな黒髪が黒羽の頬をくすぐる程の長さの長髪に黒羽を見つめている大きな黒い瞳。

 その可憐な少女は黒羽の頭を撫でながらニッコリと笑った。


「あ、起きた」


 美月や桜花にも引けを取らないこの綺麗な少女に見とれていた黒羽は少し反応が遅れ、その少女とバッチリ目が合う。

 黒羽の後頭部にある柔らかい感触、そして少女とのこの近すぎる距離、これは膝枕。

 黒羽はこの美しい少女に膝枕されていたことに気づき、驚くほどのスピードでその少女の膝から離れる。

 と、少女にばかり視線が行っていた黒羽は辺りの景色を見ると見たこと無い空間に包まれていた。

 どこから射しているかわからない程、全方位から光が当たっていて、影が一切見当たらない。

 そんな不思議な空間に黒羽と少女は二人きりだった。

 

「・・・ここは?」


「・・・ここは神界セイクリッド、神の世界よ」


 少女がそう言い、黒羽はもう一度辺りを見回した。

 黒羽の記憶が正しいならば黒羽は地震により地面がひび割れ、そのまま体が砕けたのを覚えている。

 そして目を閉じ、次に目を開けるとこの明るい光が射す、美少女がいる空間。

 こんなにもぶっ飛んでいると神の世界なんて言われても否定しきれない。

 黒羽は自分の身に何があってこうなったのか、その少女に質問した。


「俺は、なんでこんな所にいるんだ?俺は死んだはず・・・」


「えぇその通り。黒羽、あなたは死んだわ、でも誰かの力によってもう一度命が授けられたのよ、赤子からじゃなくて黒羽の年齢からもう一度スタートするのよ」


 聞きたい事は山ほどあるがまず黒羽は少女に自分の名前について聞いた。


「まず、君は誰なんだ?そして俺は君に名前を言ってないぞ?なんで俺の名前知ってるんだ?」


 すると少女はあっ、という表情をして言葉を発した。


「自己紹介が遅れたわね、私の名前はフィオナ・レイ、闇の神エレボス様に仕える黒天使よ」


 少女、フィオナは闇の神に仕える黒天使といった瞬間、その証拠として背中から黒い翼を生やし、ふふっ、と笑みを浮かべた。

 黒羽はフィオナに会うまで羽の生えた人間なんて見たこと無い為、その羽をじっくりと観察する。


「そんなに私の体に興味があるの?興味があるならもっと近づいてもいいのよ?肌と肌が触れ合うくらいに」


 耳元で妖艶に囁いたフィオナの声にゾワッとした感覚を覚える。

 

「そ、それと、なんで俺の名前を知ってるんだ?言って無いと思うんだが・・・」


「やっぱり、覚えてないのね・・・」


「え?」


「黒羽、あなたには化け物じみた力が眠っているの」


 フィオナが何を言っているのか黒羽にはさっぱりわからない。

 少し無言の時間が発生し黒羽は、は?と呟く。


「絶対の救世主(アブソリュート・セイヴァー)、それがあなたの中に眠る力」


「絶対の救世主(アブソリュート・セイヴァー)・・・」


 今まで並の人より剣に優れている事ぐらいしか突出していない黒羽に化け物じみた力を持っていると言われても、そんな感覚は微塵も感じない。

 そして黒羽はここでフィオナにある質問をした、黒羽と同じくして死んだ美月と桜花の行方をーーー。


「その二人もおそらく無事よ、まぁあの百鬼と帝だし一筋縄じゃ死なないわよ」


 フィオナの言葉を聞き、プツンと糸が切れたように、地面に膝をつく黒羽。

 黒羽の安堵した姿を見てフィオナは小さな声で、


「妬けちゃうわね」


 そのか細いフィオナの声は黒羽には気づいて無くて、フィオナがもう一つ、伝えることを黒羽に伝えた。


「そういえば私、あなたの剣だからね」


「・・・・は?」


 黒羽の渇いた声がその空間を支配した。



どーも、ミカエルです!

黒羽異世界なうです!

ここから異世界編スタート!頑張ります!

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