友達になった日
「ずっと前から好きでした!」
私はそう言った。
もちろん冗談だ。
と言っても半分本当なんだけど…
「え…あの…//」
彼女は顔を明るめだ。
じょ、冗談なのになー…(汗
「冗談だって!ね?(汗」
彼女はホッとしたように肩を下ろす。
自分でもよくわからないこの気持ち…
まぁ、後で考えとくか…
私と彼女が会ったのは高校1年の4月の終わり頃。
友達のその近くにいた子。
お弁当も一緒に食べたりしてた。
彼女の名前は、神崎 澪(かんざき みお
何と無く話す仲だった。
その頃は合う話しも無く、同じと言えば両方オタクってことだ。
「あの…名前は…?」
澪が言った。
名前を知らないとは当然だろう。
なんせ、入学したばかりなのだから。
「白鳥 伶奈だよ。よろしくね!」
「あ、うん…澪って言うんだ。よろしく。」
最初の雰囲気は普通の子を目指していた私からすると、オタクっぽい澪は少し遠ざけたい感じ。
一応、友達は作っとけば損は無いかと思い、笑顔を振り巻いてみる。
それから、数週間が経ち、何と無く話す仲になった。
オタクな私は、やはり、同類を欲しがっていたのだろう。
類は友を呼ぶとも言うしね!
ある日の休日。
私は、凄く暇になった。
部活も無ければ、遊ぶ友達もいない…
まぁ、みんな、部活やってるし…しょうがないかな…?
高校で仲良くなった友達に話し掛けてみた。
もちろんみんな無理。
家が遠かったり、用事があったり…
だか、澪だけOKしてくれた。
向こうも暇だったのか…何と無くなのか今でもわからないが、それで仲良くなったのは確かだ。
澪と話す話しが無く、何と無く自分の家まで歩く。
「えっと…何のアニメが好き?」
ふと思いついたことを聞いてみる。
「インデッ⚪️スだよ。」
「そうなんだー…」
…そのアニメ見てないし…
話し、合わないなー…
微妙な雰囲気のまま、家に着く。
「ははは…何しよっか…あ…画像あるけど見る?イナズマ⚪️レブンだけど…」
「え?何?」
見せてみた。
「この子なら知ってるよ!松風 ⚪️馬だっけ…?」
「??知ってるの?」
「見てたテレビの次にやってたからね(汗」
そーゆーことか…
んじゃ、アニメの内容までは知らないのか…
「霧野 ⚪️丸可愛いくない?これでも男の子なんだよ!イナズマ⚪️レブンも終わってるよねー…」
そんな事言ってもわからないか…
「女の子みたいだね。」
…会話も無しに何分かたった。
「そろそろ、うち、帰ろうかな…」
「そっかぁ…道、わかる?送るよ。」
返事も聞かずに澪の後をついて行く。
「え?いいのに…」
「あ、そうそう!うちの名前、ちゃんと覚えてよね!伶奈だよ?」
「覚えてるよw」
澪は笑った。
本当に覚えてたのかな?
まぁ、うちは澪の名前、覚えてないけどねー。
「ここでいいよ。じゃあね」
澪は手を振る。
もう少しだけなら送れるよ?と言ったけど、断られてしまった。
「じゃあね」
手を振りかえした。