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76話

 地下深くに足を進めた。武司達一行。階段を降り立った時まばゆさに目をしばたいた。壁にかけられたランタンや鉄の台の上で爆ぜる松明の明かりを乱反射してまばゆくさせていた。

 このフロアを一言で表すと金だ。壁も床も天井も黄金色に輝いている。この部屋の金を持ち帰れば一財産築けそうだ。この階の番人はゴールデンゴムレスだった。体中が金ぴかな鉱物で構築されている。ゴムレスに似た外見だったため武司は苦笑した。


「あはん、武司笑うなんて失礼よ」


「ああ、悪い」


 ゴールデンゴムレスは動いた。一瞬で武司との間合いを縮める。瞬きをする間よりも素早く動いた。まさに神速だった。武司は突然のことに対応出来ず唖然とした。武司の軽率な油断、それは人が小さなカニに畏怖を抱かないのと同じだった。ゴムレスの同類みたいだしちょろいだろうと判断したのだ。

 武司の頬をゴールデンゴムレスの会心の一撃が直撃する。武司はテニスラケットで弾かれたボールのようになる……ならなかった。ゴールデンゴムレスはスピード重視で力を欠いていたのだ。


「蚊に刺されたよりダメージないんだけど……」


 ゴールデンゴムレスは自身の非力さを呪った。そして悟った。自分では武司達を倒すことは不可能なのだと。焦りからゴムレスと五十歩百歩なゴールデンゴムレスは言語を発しながら上階へと遁走した。


「ピチピチギャルノシリヲオイカケルゾー(意味・勝率が全く無ーい)。キョウハキレジデサンザンダヨー(意味・逃げなきゃ損だぜい)」

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