66話
コロシアムの地下二階には独特な臭いが漂っていた。その正体はモンスターの血液と緑色の毒の混ざり合った異臭だった。
形容するなら鉄分の臭いにアンモニア臭と薔薇の香が混合したようなものだ。嫌な臭いだけど花の香があって不思議なコントラストを作り出していた。
「よし、地下二階もクリアだぜ。楽勝だな」
余裕しゃくしゃくに述べる武司。いや、いや、君一回首切られて帰らぬ旅に出発してたからね。しかも雑魚モンスター相手に瞬殺だよ。まあ、そんな風に書いたのは僕ですが……。無理な事したなあと反省しております。言い訳ですが盛り上げたかったんです。
また灰色の床の一部がズズーッと動き階段が姿を見せた。前回と変わらない無機質な薄汚れた階段だった。武司を先頭に軽快に階段を降る三人。ルーノとサリナはあんた男でしょうという理由で武司を先頭にたたせた。武司は不承不承にそれを承諾しビクビクしながら階段を踏み締めて行く。先に見えるのは階段、階段、階段、階段。まるで終わりが無いかのようだ。十分経ち、二十分経つ。まだまだ階段は続いている。壁にかけられたランタンの明かりで見える下方は段ばかりだ。武司達は永遠とも思える道を淡々と進むのであった。武司は不満げな顔で空中に
「おい、タケノコ! ネタ切れか?」
ギクギク(汗)。ちょっと動揺する。
「引き延ばしてるだろう?」
ギクーーー! やばいよ。登場人物に作者の意図がつつぬけだよ。なんでばれたんだ。
「話しを進めろよ!」
『はいはい……次回からね(小さく呟く)』